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OP&ED映像を全パターン集めるのは、ものすごく大変でした
── 今回の企画は、いつ、どのように始まっていったのでしょうか? 金子 最初に「DX BRAVEST」の制作について、企画会議をおこなったのは2年以上前のことで、我々はそこで、尾留川さんがどんなことをやりたいのかを聞くことになります。
尾留川 全8作のOP/ED映像を全パターン、HDリマスターされたきれいな状態で収録したかった。これが最優先事項で、次にOP/EDだけでなく、挿入歌や関連するキャラソンやラジオ番組の楽曲まで、現段階で集められる全楽曲をCDに収録したいと思いました。僕のやりたかったことを要約すると、この2つになります。
金子 言葉にすると簡単ですが、ノンクレジットのOP/ED映像を全パターン出したいというお話を尾留川さんから聞いたときは、鬱になりました(笑)。
尾留川 (爆笑)
金子 なぜかというと、「勇者シリーズ」はどの作品にもメカがたくさん出てきて、新メカが登場するたびにOP/ED映像を変えていた、という歴史があるからなんです。だから同じ主題歌が使われていても、映像にはいろいろなバリエーションがあって。しかも当時はフィルムで制作していたんですね。どういうふうにOP/ED映像を変えていくかというと、新メカが出てくるカットを新たに作画してネガフィルムにして、それと差し替えたい部分を今までのOP/ED映像のネガフィルムから切り取って、差し替えていくんです。だから、1本のネガフィルムとして残っているのは最終バージョンだけで、それ以前のものは切り取られたフィルムとして、散在している。それを倉庫から見つけ出してきて、新たにつないでいくという作業が必要でした。
しかも切り取られたフィルムを新たにつなげるときは、接着のために1コマくらい削らなきゃいけなくなるので、どうしても絵が足りなくなる。当時の映像をそのまま再現するために、どうしても絵を再現する必要がありました。それが8作品となると作業量は膨大で、結局企画が立ち上がってから完成まで、2年以上かかってしまったというわけです。
尾留川 再現したものに関しては、それぞれの作品の監督にチェックしていただき、OKをいただいています。
金子 再現した部分の動き以外に、全体的な色味についても各監督やスタッフの方に監修をお願いしました。そして中にはどうしてもフィルムが見つからない作品もありまして、それに関してはフライングドッグさんからDVDを出していただいたときの素材を、HD解像度にアップコンバートして収録しています。
尾留川 どの作品の映像をどういう形で収録しているかは、ブックレットにすべて書いてあります。
── ユーザーに正直に申告しているということですね。「全8作品のノンクレジットOP&ED、全バージョンをHDリマスター収録した」というBlu-ray Discは、かなりの労作であることがわかりました。しかもそれだけでなく、ボーナス映像が7つ収録されています。 尾留川 ボーナス01の「全8作品TVOA版クレジット入りOP&ED集」というのも、僕がやりたかったことです。こちらはあえてクレジット入りのSD画質のままで、当時のオンエアの雰囲気を味わっていただこうと考えました。
金子 それとは別に、最終回ED集というのもボーナスの中にあるんです。最終回のエンディングだけを集めた映像集です。
尾留川 最終回ED集もいろいろな形で集めていただいたので、作品によってクレジット入りのものとノンクレジットのものが混在しています。「黄金勇者ゴルドラン」の最終回EDは、画面左側のマドにアニメ映像が映って、右側にテロップが流れるという形でのオンエアだったんですが、マドの中の映像のフィルムが見つかったことで、今回はそれだけを収録しています。本当に関係者みなさんのご苦労によってでき上がったBlu-rayです。
── ボーナス02として、ゲーム「勇者聖戦バーンガーン」のOP/EDも収録されていますね。 大竹 ゲームの映像に関しては、ゲーム「勇者聖戦バーンガーン」のOP「目覚めた勇気」をHDリマスターで収録できたというのが大きかったですね。
尾留川 「バーンガーン」も僕はどうしても入れたかったので、実現できてうれしいです。
── さらにボーナス07として、'19年2月2日に開催された「フライングドッグ10周年記念LIVE‐犬フェス!‐」の1場面が収録されています。田中公平さんのご挨拶から遠藤正明さんが「勇者王誕生!」を歌うシーンです。 尾留川 「犬フェス!」は映像商品になっていないので、「勇者シリーズ」関連の部分を切り取って、残しておきたかったんです。これはお客さんも絶対に見たいんじゃないかなと。映像特典以外でも、Blu-rayはメニュー画面にも仕掛けがあって、楽しみながらご覧になっていただけると思います。