■2日目
2日目は、岐阜県西部に位置する大垣からスタート。初日に続いてこの日も快晴だ。午前9時半に大垣駅前のホテルを出発すると、10~30分ほどで映画「聲の形」のモデルになった場所を多数巡ることができる。
↑映画「聲の形」のモデルとなった大垣を散策。主人公たちが訪れた聖地は大垣駅から十分歩いて行ける距離に点在している。
大垣城のとなりに位置し、市民の憩いの場でもある大垣公園、美登鯉橋や滝のトンネル、そしてさまざまな植物、水の生き物が楽しめる四季の広場など、見どころ満載。
↑大垣城。ちょうど「教育・文化週間」ということで、入城料がかからずに資料を見ることができた。大垣市が制作した、江戸初期が舞台のオリジナルアニメ「おあむ物語」に関する展示も。
↑大垣を出る際、「聲の形」と「おあむ物語」の大型POPに遭遇。
↑この日の昼食は加茂郡富加町にある「道の駅 半布里の郷 とみか」で。現地で採れた野菜をふんだんに使ったランチ、美味でした!
今回の行程では残念ながら訪れることができなかったが、大垣駅から養老鉄道に乗ると、聖地のひとつである養老公園にも行くことができる(養老駅から徒歩数分)。
ここからはタクシーに乗って一路「日龍峯寺(高澤観音)」へ。本堂には最近話題の某作品にも登場する「両面宿儺(りょうめんすくな)」の像が鎮座しており、毎年11 月の第3日曜日には特別開帳が行なわれる。また、2021 年 12 月から2022 年 10 月までの毎月 第2日曜日には、両面宿儺の拝観と食事がセットになった特別プログラムが行われる。この日は先行で像を拝見させていただくことができたのだが、その神々しい姿に圧倒されてしまった。ただ道中、行き違いに苦労するような狭くて曲がりくねった道を通るため、自家用車やレンタカーで来寺する場合は注意が必要だろう。
↑関市にある「日龍峯寺(高澤観音)」。某人気アニメでもおなじみの「両面宿儺(りょうめんすくな)」を特別に公開してもらった。
最後に訪れたのは「やくならマグカップも」の舞台である多治見市。
多治見といえば「夏の暑さ」や「美濃焼」を思い浮かべる人が多いと思うが、実はタイルの生産量が多いことでも知られている。
2016年に完成した「多治見市モザイクタイルミュージアム」は、タイルを使った芸術品やライフスタイルに合ったタイルの展示。さらに不定期で企画展も開催している。駅からは少し離れているが、外観を含めて一度は訪れてみたいところ。
多治見市モザイクタイルミュージアム
↑多治見市の名産のひとつである、タイルを使った製品が多数展示されているミュージアム。アニメ「やくならマグカップも」のキャスト陣も番組内で訪れ、その魅力に触れていた。建築史家、建築家の藤森照信氏が設計した、特徴的な外見もウリとなっている。
この日はアニメ「やくならマグカップも」のOPに登場した「たこ焼きSHOPぺたん」に到着したところで日が落ちてしまったのだが、せっかくなので別日に訪れたスポットも紹介。「本町オリベストリート」や「ながせ商店街」など、主人公・豊川姫乃たちの生活圏にはたくさんの聖地が。ゆっくり見て回っても、1時間弱で踏破できるだろう。
↑アニメ「やくならマグカップも」のOPに登場した「たこ焼きSHOPぺたん」。ほどよい大きさで、ペロリと平らげてしまった。
また、多治見駅を挟んで反対側にある「虎渓公園」と「虎渓山永保寺」は、坂を登っていく必要があるうえ、駅から距離があるので、バスや車で行くのがお勧め。ただ、公園には街が一望できる展望台があり、永保寺の境内はSNS映えスポットの宝庫だ。ちなみに、訪れた日は寺の近くの空き地でマルシェが開かれており、地元民や観光客でにぎわっていた。
・JR太多線 姫駅
↑「やくならマグカップも」の作中で主人公の「姫乃」が友人たちに名前をいじられた駅。あたりは田んぼや畑が広がり、のどかな景色が楽しめた。
↑JR多治見駅構内。ピアノや「やくならマグカップも」のアニメができるまでを紹介したパネルも展示されている。
・虎渓公園
↑「やくならマグカップも」キャスト陣がロケで座ったブランコ。
↑同じく、公園内に設置された展望台からは多治見の街を一望できる。
・虎渓山永保寺
↑「やくならマグカップも」キャスト陣がロケで訪れた禅寺。境内の真ん中には池が鎮座し、紅葉がきれいなことでも有名。
・ながせ商店街
・本町オリベストリート
↑「やくならマグカップも」で主な舞台となっている町並み。姫乃が住む喫茶店「ときしろう」のモデルになった「IRISE アンティーク」は本町オリベストリートのメインストリート沿いにある。
以上、2日間で岐阜県内の数多くのスポットを駆け足で巡ったが、県内にはまだまだアニメの聖地がたくさん残っている。次行くときは「君の名は。」や「ヒカルの碁」にも出てきた「下呂温泉」でゆっくりと湯船に浸かりたいな……。
(取材・文・写真/佐伯敦史)
【イベント情報】
■岐阜県最古の寺「高澤観音」『両面宿儺像』特別拝観プログラム
・実施期間:2021 年 12 月 ~ 2022 年 10 月の毎月 第 2 日曜日
・企画内容
◆午前コース/集合:10:00 高澤観音 納経所(岐阜県関市下之保 4585)
① 住職による寺内のご案内
(両面宿儺の特別拝観)(30 分+自由拝観)
② 特別御朱印の授与
(両面宿儺と本尊脇仏3体から2枚をお選びいただきます。)
御数珠の授与
③ お食事「味の水車小屋」(道の駅平成構内/関市下之保 2503-2)
手打ちのお蕎麦定食(ざるそば or とろろそば)お土産付(原木しいたけ 1 パック)
◆午後コース/集合:11:30「味の水車小屋」(道の駅平成構内/関市下之保 2503-2)
① お食事
手打ちのお蕎麦定食(ざるそば or とろろそば)お土産付(原木しいたけ 1 パック)
・集合:13:00 高澤観音 納経所(岐阜県関市下之保 4585)
② 住職による寺内のご案内
(両面宿儺の特別拝観)(30 分+自由拝観)
③ 特別御朱印の授与
(両面宿儺と本尊脇仏3体から2枚をお選びいただきます。)
④御数珠の授与
・販売価格 4,500 円
・所要時間:約 60 分(高澤観音内)+移動時間+お食事時間・特別プログラムの詳細はこちらから
https://gifu.visit-town.com/visittour/monitor_takasawa_ryoumensukuna/
■施設情報
【でこなる座】
住所:〒506-0011 岐阜県高山市本町3丁目38
料金: 「Goto でこなる座キャンペーン」中につき
大人1,500円+税 小人1,000円+税
【高山祭屋台会館】
住所:岐阜県高山市桜町178
料金:大人1,000円、高校生600円、小中学生500円
URL:http://www.hidahachimangu.jp/
【飛騨山王宮日枝神社】
住所:〒506-0822 岐阜県高山市城山156
URL:https://hiejinja.com/
【道の駅 半布里の郷 とみか】
住所:〒501-3303 岐阜県加茂郡富加町羽生2174‐1
URL:http://hanyuri.com/
【大日山日龍峯寺】
住所:岐阜県関市下之保4585
URL:https://www.takasawakannon.com/
【多治見市モザイクタイルミュージアム】
住所:〒507-0901 岐阜県多治見市笠原町2082-5
料金:個人 常設 310円
年間パスポート 1,020円
団体(20名以上) 常設250円
高校生以下無料
※療育手帳、身体障害者手帳、精神障碍者手帳をご提示の方、およびその付き添い1名は無料。
URL:https://www.mosaictile-museum.jp/
【たこ焼きSHOPペタン】
住所:岐阜県多治見市坂上町1-28
営業時間:平日11:00~19:00(オーダーストップ18:30)
土曜日11:00〜14:00
定休日:月曜日、日曜日
【陶都創造館】
住所:〒507-0033 岐阜県多治見市本町5丁目9−1
URL:https://www.toutokan.jp/
■岐阜の旅ガイド
https://www.kankou-gifu.jp/