【インタビュー】命を賭けた冒険の物語にふさわしい曲になりました。鈴木みのりが「海賊王女」エンディングテーマ「サイハテ」を語る！

カップリングの「リナリア」では作曲に初めて挑戦しました

── カップリングの「リナリア」は、鈴木さんの作詞・作曲なんですよね。

鈴木　すごいことが起こりましたね（笑）。自分の名前が作曲の欄に載るというのが、びっくりです。

── ただし、江口亮さんとの共作で、編曲も江口さんが担当されています。

鈴木　もともと私は作詞だけで、作曲は江口さんにお願いするつもりだったんです。でも、打ち合わせで、どんな曲にしたいかと聞かれたとき、大好きな「indigo la End（インディゴ ラ エンド）」さんの名前を出して、「ああいう感じの楽曲に挑戦してみたいです」と答えたことで、作曲も任されることになりました。江口さんによると、歌詞を書いた人がメロディも考えたほうが、より映えるタイプの楽曲なのだそうです。

── indigo la Endについて、少し説明していただけますか？

鈴木　「ゲスの極み乙女。」の川谷絵音さんがボーカルを務めるバンドで、しっとりとした恋の終わりを描いた曲が多く、絵音さんが参加されているいくつかのバンドの中で、特に好きなバンドなんです。

── スローな曲はもちろん、アップテンポな曲にも落ち着きがあって、心にそっと触れるような音を出すバンドですよね。「リナリア」もたしかにそういう雰囲気がありました。スローテンポで歌詞もメロディも大人っぽくて。

鈴木　本当ですか？（笑） ありがとうございます。ファンの方が自分の経験に結びつけて共感してくださるような、現実味のある歌詞を書きたいなと思って、私は女性なので、女性の面倒くさい部分を想像しながら書いていきました。それから、TikTokなどで人気曲をチェックすると、元カレ、元カノを忘れられなくて悔やんでいる曲が最近は多い印象があって、自分もそういう曲を作ってみたいなと（笑）。

── TikTokのトレンドを意識って、若者ですね（笑）。たしかに、「忘れたいんだ　忘れないでね」という歌い出しからして、面倒な気持ちがあふれていて。

鈴木　そうなんです。江口さんと曲作りをしている間も、「面倒くさいねー、この人」「面倒くさいですよね」って2人で話してました（笑）。

── 作詞・作曲はどのような順番で進めていったんですか？

鈴木　作曲から先にしたんですけど、曲を作っているときから、歌詞でいいたいことを箇条書きにして、江口さんと共有していたんです。それを元に江口さんもコード進行のアイデアを作ってくださって、2人でメールのやり取りを繰り返しながら、メロディを作っていきました。そして、メロディができた後に、本格的に作詞を始めました。

── メロディはまさに共作ですね。タイトルの「リナリア」とは、どういう意味なのでしょう？

鈴木　リナリアというお花がありまして、花言葉が「この恋に気づいて」と「幻想」、「乱れる乙女心」なんです。かわいらしさの中に重い感情が潜んでいて、ネットで検索すると「恐い」と言っている人まで見つかって、この曲に合っているなと思いました（笑）。それに表題曲の「サイハテ」もカタカナ4文字なので、バランスがいいなと思ってつけました。

── 女性の感情を描いた曲に、ぴったりのタイトルだと思います。