「特装機兵ドルバック」の1/100ボナパルト・タルカスを組み立てて、ドスコイ系ロボの究極進化形を確認しよう!【80年代B級アニメプラモ博物誌】第14回

2021年09月26日 11:000

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ロボットの足というと、足の付け根、ヒザ、足首で可動するのが普通でしょう。このボナパルト・タルカスはすごいんです。なんと、足の付け根が回転可動するだけ。
・ヒザ→そもそもヒザなど存在しない。
・足首→接着(可動しない)
ようするに、箱状のカタマリを胴体にポリキャップで接続するだけ! ここまでハコハコしてると、その硬派ぶりに心酔せざるを得ない。

▲ これが足パーツ。本当に、左右パッキリと割れた箱っぽいパーツを、ポリキャップを挟んで組むだけ。正確にはポリキャップを円筒形のプラ部品で固定するのだが、この部品は向きを間違えないよう、突起が付いている。そういう細部は、えらくていねいな設計であることは間違いない

▲ さて、完成見本を見たとき、「でかっ!」と驚嘆させられたミサイルの登場だ。安定翼が別パーツになっていたりして、本当にスケールモデル並みに、ていねいにできている。しかし、このミサイルが足とどう関係あるのかというと……

▲ こうなる! ふくらはぎの部分にミサイルがついて、肩の上まで届く。やっぱり、ミサイルでかいなあ。それにしても、こんな場所に巨大ミサイルが付いているのは1周まわってリアルというか、実際にロボット兵器があったらこんな感じかも、という説得力がある

というわけで、ようやく手足が揃ったわけだけど、最後の最後まで驚きというか衝撃をぶっこんでくるキットだよね。こういう巨大ミサイルを背中に取り付けるとか常識的なこと言ってないで、なんと足に付けてしまう! どうやって歩くんだろうと思ってしまうけど、足底が履帯なので、歩かずに走行するんでしょうね。

▲ 全パーツが揃いました。手足があるから、かろうじてロボットであることがわかる。ポリキャップで後ハメする構造は、ほかのキットと手足交換して遊ぶから……らしい

▲ おお、できた! ボナパルト・タルカス! やっぱり、ミサイルの主張がものすごく強い! しかし、前から見ると二連装対空砲が「顔」のように思えてくるデザインの妙!

▲ しかし、右側から見ると、どうしてもこの腕が気になるよね。多分、変形の都合で普段は収納している砲を展開して腕っぽく見せているのだろうけど……では、この砲が腕の中に収納できるのかというと、これが引っかかって閉じないんだよな(笑)

▲ それにしても、上下に可動する対空砲がしびれるほどカッコいい。しかも、ポリキャップで可動するなんて、センスがよすぎる

▲ じゃあ、全身可動させると、どんなポーズがとれるんだ? と思って、できるだけポージングさせてみたけど、ほとんどの関節が一方向にしか可動しないので、なんかかわいいポーズになっちゃいました。「ヒザがない」「足首は固定」だからねえ

しかし、よくよく見ると、箱みたいな胴体は胸から頭部にかけてナナメに傾斜していて、ちゃんと表情がある。そして、背中はストンと垂直に切れている。その分、背中に装備した対空砲とミサイルが引き立つわけだ。後ろから見ると、武装のカタマリに見えるところも渋い。
最初に「ゲッター3」と書いたように、「ゲッターロボ」(1974年)でいうと万人向けのゲッター1が「ドルバック」ではムゲンキャリバー、スマートな体形のゲッター2がオベロンガゼット、足が履帯になっている相撲取りのようなゲッター3がこのボナパルト・タルカス、そういう役回りなのではないだろうか? 玩具的に、そういうキャラクター分けを想定していたと考えると、ボナパルト・タルカスの武骨な箱ボディに納得がいくんだよな……どうだろう?
戦車から変形するロボなので、ダークイエローで塗ったり、迷彩塗装すると、何か強烈なキャラクター性を発揮するかもしれない。「ドルバック」シリーズのキットはまだ持っているので、忘れた頃にまたドルプラを素組みしたいと思います。さて、来月は何を組もうか?


(文/廣田恵介)

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特装機兵ドルバック

放送日: 1983年10月7日~1984年7月6日

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