※本コンテンツはアキバ総研が制作した独自コンテンツです。また本コンテンツでは掲載するECサイト等から購入実績などに基づいて手数料をいただくことがあります。
3曲目の「パインドロップ」は、長編小説のサイドストーリーがもとになっています
── さらに小説には「パインアメは溶けきらない」というサイドストーリーがあって、3曲目の「パインドロップ」はそちらのテーマ曲になっているんですよね。 みあ 「101」と「夜光」の2曲が揃ったときに、ひとつのシングルとして満足度の高い作品になるという実感があったんですが、「101」も「夜光」もこれまでとはひと味違う新しい楽曲になったので、もう1曲、三月のパンタシアらしいポップな世界観の楽曲を収録したいなと思ったんです。そこから3曲目の制作が始まったんですけど、結果的に「パインドロップ」もまた新しいテイストの楽曲になりました。
── まず曲の構想があって、そこからサイドストーリーが生まれたということですか? みあ そうですね。片思いの切なさを歌にしたいなと思って、そこからキーボードの女の子(坂口 唯)を主人公にした「パインアメは溶けきらない」の構想が生まれました。唯ちゃんの、そばにいるのに素直になれない気持ち、想いを伝えたら終わってしまう関係性におびえている気持ちを書いていけば、三月のパンタシアらしい楽曲になるんじゃないかなと思ったんです。
── バンドの中で彼女だけが2年生なんですよね。 みあ そうなんです。「パインアメは溶けきらない」は初回生産限定盤のブックレットに収録されているので、ぜひ楽曲ととともに味わってみてください。この小説を書き上げて、「これを楽曲にしたいです」と作曲・編曲のいよわさんにお渡しして作っていただいたのが、「パインドロップ」です。TVアニメ「ベルゼブブ嬢のお気に召すまま。」のオープニングテーマ「ピンクレモネード」のような、初恋の甘酸っぱさがあるかわいらしいテイストの楽曲になるのかなと想像していたんですけど、上がってきた楽曲はめちゃめちゃ激しいピアノの旋律が鳴り響いていました。
── 想像とはちょっと違った楽曲が上がってきたと。 みあ でも、ピアノが感情を語っているというのはキーボーディストの唯ちゃんらしいなと思いましたし、片思いの切なさというテーマで、甘酸っぱさではなく心の奥に秘めた激しさを切り取ることができるんだと気づかされました。唯ちゃんは明るく元気なムードメーカーなんですけど、そんな子だって実は腹の中では何を考えているかわからないというか(笑)。嫉妬心や悔しさをかかえながら、みんなの前ではニコニコしているという女の子の二面性をこの曲なら表現できるんじゃないかと思って、歌詞を書いていきました。
── 「魔法科高校の優等生」のオープニングテーマから始まって、1曲ごとに違う感覚を味わえるシングルになりましたね。 みあ 「101」が最初に完成して、そのときは両A面シングルにするという構想はなかったんです。でも、2曲目をホリエアツシさんに作曲していただけることになって、これは絶対に「101」と真逆の曲になるなという予感があって。この2曲を両A面扱いにしたら、すごく面白い1枚になるんじゃないかと思ったうえに、3曲目まで作ることができました。毛色がまったく違いますが、エモーションの高さは同じ3曲になったと思います。
── 初回生産限定盤のDVDには「101」のMVが収録されます。すでにネット上では公開されていますが、MVの感想をお聞かせいただけますか? みあ 今までは、えむめろさんに映像を作っていただいていたんですけど、今回初めて、山口駿さんと組ませていただきました。あの難解で複雑な「101」を動画にするとこうなるんだという驚きのある映像で、楽曲のカオスがそのまま表現されていて、初めて見たときは思わず笑っちゃったんです(笑)。MVに関しても今までにないアプローチで、新しい三パシを感じていただけると思います。
── MVもジャケットもイラストを担当しているのは、おなじみのダイスケリチャードさんです。さらに、小説「さよならの空はあの青い花の輝きとよく似ていた」のカバーイラストも彼ですね。 みあ 今までは、気だるさだったり女の子のちょっと気を抜いた部分を空想的な雰囲気でイラストにしていただいてきたんですけど、「101」は意思の強さが伝わるジャケットイラストにしてほしいとダイスケさんにお願いして、これも新しい要素になりました。通常盤は目ヂカラのある正面からのイラストで、初回生産限定盤は後ろ姿で、花びらの中を疾走しているイラストになっています。また、「さよならの空はあの青い花の輝きとよく似ていた」は、主人公の心音を、彼女のシンボルでもあるアコースティックギターとともに描いていただきました。
── 最後に、CDのリリース後の8月8日(日)にリリースイベントが決まっています。どのようなイベントにしたいと考えていますか? みあ 今後のコロナの状況次第ではありますが、お客さまを前にライブをすること自体が久々なので、みなさんと再会できることがまずは楽しみです。歌を直接お届けする喜びを、早く味わいたいですね。
三月のパンタシアプロフィール
三月のパンタシア/ボーカルのみあを中心としたプロジェクト。2016年6月に、TVアニメ「キズナイーバー」のエンディングテーマ「はじまりの速度」でメジャーデビュー。2018年からは、みあが書き下ろす小説を軸に、“音楽×小説×イラスト”を連動させた自主企画「ガールズブルー」をWeb上で展開している。2020年9月には3rdアルバム「ブルーポップは鳴りやまない」をリリース。
CDデータ
■7thシングル「101/夜光」
初回生産限定盤CD+DVD 1,980円(税込)
※オリジナルトールケース&スリーブケース仕様
※サイドストーリー「パインアメは溶けきらない」収録の歌詞ブックレット付き
レーベル:SACRA MUSIC/2021年7月21日発売
通常盤CD 1,430円(税込)
レーベル:SACRA MUSIC/2021年7月21日発売
期間生産限定盤CD+DVD 1,870円(税込)
※描きおろしイラストデジパック仕様&ミニポスター付き
レーベル:SACRA MUSIC/2021年7月21日発売
〈収録曲〉
01. 101
02. 夜光
03. パインドロップ
04. 101 -Instrumental-
05. 夜光 -Instrumental-
※期間生産限定盤のみ
04. 101 -TV size-
05. 101 -Instrumental-
〈初回生産限定盤DVD収録内容〉
・TVアニメ「魔法科高校の優等生」ノンクレジットオープニングムービー
インフォメーション
●みあ初の長編小説「さよならの空はあの青い空の輝きとよく似ていた」刊行幻冬舎/2021年7月19日発売/1,540円(税込)
●「101/夜光」リリース記念イベント2021年8月8日(日)19:30~ タワーレコード渋谷店B1Fにて
※タワーレコード全店・オンラインにて「101/夜光」購入者に先着で「シリアルNo.付応募券」を配布。応募者の中から当選者を抽選。
※詳しくは、
https://tower.jp/article/feature_item/2021/07/01/0705 まで
(取材・文/鈴木隆詩)