【インタビュー】三月のパンタシアがニューシングルをリリース。TVアニメ「魔法科高校の優等生」OP「101」と、みあ初の長編小説の主題歌「夜光」の両A面！

「夜光」は、私の初めての長編小説をもとにホリエアツシさんに作曲していただきました

── もうひとつの表題曲「夜光」は、完全に三月のパンタシアの世界です。このCDとほぼ同時に刊行される、みあさんの初の長編小説「さよならの空はあの青い花の輝きとよく似ていた」（幻冬舎より2021年7月19日発売）の主題歌ですね。

みあ　小説が高校生の群像劇で、しかもバンドをテーマにしているので、主人公たちのバンドが小説の中でかき鳴らす楽曲として生まれたのが「夜光」です。

── 実際に小説の中に「夜光」という曲が登場しますよね。作曲はストレイテナーのホリエアツシさんで、歌詞はみあさんとホリエさんの共作になっています。

みあ　小説を8割くらいまで書き進めたときにホリエアツシさんに初めてお目にかかる機会があって、「この先、何かのタイミングで一緒に楽曲制作できたらいいね」というお言葉をいただいたんです。そのときに、バンドをテーマにした小説とそのための楽曲を作ろうとしている今が、まさにそのタイミングなんじゃないかと思って、お声がけさせていただきました。

── すごくいいタイミングで、ホリエアツシさんと出会うことができたと。

みあ　はい。その場で小説のあらすじをお渡しして、「この作品に合うアップテンポで疾走感があって、夏の終わりの切なさがにじむような楽曲を作りたいんです」と。その後、完成させた小説をお渡ししてから、ホリエアツシさんにまずはメロディを書いていただきました。

── ホリエアツシさんが書かれたメロディの第一印象はいかがでしたか？

みあ　デモはアコースティックギターの弾き語りで作られていて、聴いた瞬間、夜、波打ち際で主人公たちがギターを弾いているシーンが鮮明に思い浮かんで、すごくいい曲だなと思いました。さらに歌詞もそのときに半分くらいでき上がっていて、まさにこういうことを歌いたかったという内容だったんです。そこから私が小説のストーリーに合わせて歌詞を足していくという形で、作り上げていきました。LINEで何度もやり取りをしながら完成まで持っていったんですけど、もとになる小説があったおかげで、イメージの共有がとてもスムーズでした。


── ホリエアツシさんの原曲はアコースティックギターの弾き語りだとおっしゃいましたが、完成した楽曲はバンドサウンドになっています。編曲は堀江晶太さんで、音作りには彼が大きく関与したということですよね。

みあ　ホリエアツシさんに三月のパンタシアの楽曲をいろいろ聴いていただいたうえで、編曲についても話し合っていったんですけど、「自分がアレンジするとロックバンドっぽくなりすぎるので、ほかの誰かに任せてもいいかも」というご提案をいただいて。堀江晶太さんとは今まで何度もご一緒してきて、今回のような青春感を出すアレンジは得意なんじゃないかということで、私からお名前をあげさせていただきました。

── まさにキラキラした青春感あふれるアレンジになっています。

みあ　しかも、ギターソロだったりピアノソロだったり、作中で演奏するキャラクターに寄せたサウンド作りをしてくださって、よりストーリーに肉薄した完成形にしていただけました。

── なるほど、演奏するキャラクターが明確にいるので、それぞれが奏でるサウンド感もイメージしやすかったということですね。

みあ　小説に登場する高校生たちの、青くて熱くて衝動的な気持ちをサウンドにぎゅっと詰めてくださいました。特にピアノソロは、小説の中でキーボードを担当している子が子どものころからクラシックピアノを習ってきたという設定を踏まえての音作りになっていて、大好きです。