【インタビュー】三月のパンタシアがニューシングルをリリース。TVアニメ「魔法科高校の優等生」OP「101」と、みあ初の長編小説の主題歌「夜光」の両A面!

2021年07月22日 12:000

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ボーカル「みあ」を中心としたプロジェクト、三月のパンタシア(三パシ)がニューシングルをリリース! 7月からスタートしたTVアニメ「魔法科高校の優等生」のオープニングテーマ「101」と、みあが初めて挑戦した長編小説「さよならの空はあの青い花の輝きとよく似ていた」の主題歌「夜光」を両A面とした強力盤だ。
じんが作詞・作曲・編曲を手がけた「101」は、三パシ史上もっとも熱くアグレッシブなナンバーに、ストレイテナーのホリエアツシとの共作による「夜光」は、キラキラと輝く青春ナンバーになった。どちらも、三月のパンタシアの新たな世界を切り開く楽曲になったと語る、みあ。楽曲の魅力とともに、初の長編小説の手応えについても語ってもらった!

「101」は、「魔法科高校」らしい熱さと攻撃性を持った楽曲になりました


── ニューシングルは「101」と「夜光」の両A面です。「101」はTVアニメ「魔法科高校の優等生」のオープニングテーマとして作られた曲で、作詞・作曲・編曲をじんさんが手がけています。

みあ 「魔法科高校」シリーズといえば、魔法を使ったバトルシーンがかっこいいアニメなので、それに映えるような熱さや攻撃性がある楽曲にしたいなという思いを、じんさんにお伝えして作っていただきました。でき上がった曲を初めて聴いたときは、三パシ史上もっとも熱い曲ができたなと感動して、すぐにじんさんに「めっちゃかっこいいです!」とメッセージをお送りしました。これまでにない三月のパンタシアを感じられる曲になったと思います。

── スピード感がありますし、リズムが細かく刻まれていて、めまぐるしい曲ですよね。それがバトルシーンに合うなと。

みあ 展開がどんどん変わっていって、1曲の中でいろいろな表情が堪能できると思います。バックトラックは「一体どうなってるの?」と思うくらい難解かつテクニカルで、音の波に飲まれないように必死に歌いました。そのボーカルに歌詞が描き出す情景とも重なって、とても切実な楽曲になったと思います。

── オープニングの映像とも、すごく合っていると思いました。

みあ かっこいいですよね。「魔法科高校の優等生」は今までの物語のガールズサイドが描かれていく作品で、オープニングも女の子たちがバトルを繰り広げていく予感に満ちていました。いちファンとして、これからの展開が楽しみになる映像でした。

── 「魔法科高校の優等生」という作品の印象について、語っていただけますか?

みあ 実は「魔法科高校」のシリーズで私が一番最初に触れたのが、「優等生」だったんです。だから、深雪がなぜ、こんなにもお兄様(達也)に心酔しているのか、最初は把握できなくて。でも、シリーズを知っていくごとに、なるほど兄妹でも離れて暮らした期間があると、ずっと一緒に育ってきた場合とはまた違った感情をいだくようになるんだとわかってきました。しかも、深雪には達也に命を救ってもらったという大きな体験があって、だからこそお兄様を守ってあげたい、次は私が救ってあげたいという気持ちが生まれてきたんだなと。その気持ちにすごく共感できて、まっすぐな信念を持つ深雪のことが大好きになりました。まあ、たしかに、特殊な結びつきをした兄妹であることは間違いなくて、普段の生活でこういう人たちと巡り会うことはほとんどないと思いますけど。


── はい、誰もがそう感じると思います。

みあ 普通の兄妹とも違うし恋人同士とも違う独特の関係性が面白くて、この作品のファンになりました。

── リアル感が兄妹と言ってしまえばそうなんですけど、見ている側からしたら、あの関係性にこそハマるんですよね。

みあ リアルじゃない2人かもしれないですけど、すごく説得力があるんですよね。達也はどこから見てもかっこいい人ですが心には葛藤をかかえていて、深雪が心惹かれるのがわかります。

── 先ほどはバトルシーンに映える曲を、とおっしゃっていましたが、深雪と達也の関係性を踏まえたうえで、じんさんにリクエストしたことはありましたか?

みあ お兄様を守りたい、そばで支えてあげたいという深雪のブレのない熱い気持ちはもちろん、それを素直に達也に伝えることができないもどかしさや、もっと甘えたいのにそれができない天の邪鬼さも曲にこめたいなと思って、じんさんにお伝えしました。深雪の複雑な心のうちが歌詞やメロディから伝わってきて、聴き応えのある曲になったと思います。

── 歌詞には「恋」という言葉が何度もでてきて、「魔法科高校」の世界観だけじゃなく、ポピュラリティのある楽曲になっていると思いました。

みあ 最初の打ち合わせのときに、「この曲は花をモチーフにしたいんですけど、何かイメージする花はありますか?」とじんさんから尋ねられたんです。私は具体的な花の名前は挙げずに、「派手なお花というよりは凛と一輪咲いていて、空に向かってまっすぐに伸びる姿が、深雪のイメージとしてあります」とお答えして。そこから、じんさんは、ケンティフォリアというバラ科の花をモチーフにして歌詞を書かれたそうです。ケンティフォリアは100枚の花びらからできているお花で、それを使って延々と花占いをしている少女をイメージして、なかなか決断ができず、もう一歩のところで踏みとどまってしまうもどかしさを表現したと、おっしゃっていました。深雪をイメージして作っていただいた曲ですが、作品に限定されすぎない歌詞になっていると思います。

── タイトルもじんさんが付けたのでしょうか?

みあ いえ、歌詞が上がったときに、タイトルは私に付けてほしいと言われました。ケンティフォリアの100枚の花びらの、その次の101枚目で答えを出すという少女の決意をタイトルにしようと思って、「101(ワンオーワン)」になりました。

── なるほど、それで「指先 占う」という歌詞から、この曲は始まっているんですね。いきなり占いが出てくるので、これは何なんだろうと思っていました。

みあ 「魔法科高校の優等生」のオープニングで三パシに楽曲を書き下ろすということになったときに、じんさんがイメージしたのが、ぶわーっと風が吹いて花びらが散って、その逆風の中を女の子が疾走する光景だったそうなんです。そういうふうに、まず1枚の絵として楽曲をイメージするというのが私には興味深くて。花びらは初回生産限定盤のジャケットイラストやミュージックビデオ(MV)でも、印象的に使われることになりました。

── ご自身も作詞される立場から見て、じんさんの歌詞をどのように感じましたか?

みあ メロディやサウンドだけでなく、歌詞にもじんさん節があるんだなと改めて思いました。「どこからこのワードを持ってきたんだろう?」と驚かされることが今までもあったんですけど、「101」でも「メイ・シンドローム」とか「フレアブルー」とか独特の造語が生み出されているのがシビれるところです。ひと言で強い印象を与える言葉を紡ぎ出していく作詞法が素敵だなと思いました。

── じんさんもみあさんも小説を書かかれていて、それを楽曲に援用するという手法を取られています。小説観については、共通点や違いをどう感じていますか?

みあ そうですね……、じんさんは共通するキャラクターでいくつもの物語を紡いでいって、そのキャラクターが楽曲も歌うという作り方をされていますが、私は目の前にある風景を見つめて、そこにいる人たちの人生の一部を小説や楽曲として描いていくというやり方で、そこが違うと思います。じんさんのように、キャラクターと長い年月をともにして作品を作り上げていくためには、1人ひとりのキャラクターに対して、いろいろな角度からのアプローチが必要になってくるんじゃないかなと。そういったお話は、もっとうかがってみたかったところです。


── レコーディングはいかがでしたか?

みあ 今回のレコーディングは、今までで一番苦労しました(笑)。内に秘めた情熱や、逆風の中でも道を切り開いていく力強さをボーカルでも表現したかったんですけど、私の声は抜けのよさとか軽やかさが特質なので、いつもとは違うボーカルを意識して歌いました。

── たしかに、今までとは違うボーカルになっていたと思います。

みあ 特に2番にはラップ的な歌い方をしている部分があって、ああいうふうに言葉をぶつけるような歌い方は新しいチャレンジでした。仮歌をじんさんが歌ってくださって、それをかなり参考にさせていただいた部分があります。ここはこういうニュアンスで歌ってほしいというのが、ご本人の歌でダイレクトに伝わってきたので助かりました。

── 完成した楽曲を聴くと、「魔法科高校の優等生」の世界、じんさんの世界がありつつも、三パシの楽曲ならではの魅力を感じました。じんさんが、三パシの世界に寄り添った部分もあったのではないかと思います。

みあ じんさんは私の書いた小説や楽曲にも深く通じていて、「三パシがいつも描いている、青春のただ中で、理想の自分を求めて葛藤する主人公たちにすごく共感できた」とおっしゃってくださいました。だからこそ、「魔法科高校の優等生」の世界観に寄り添いつつも、じんさんと私の共作ならではの表現になったと思います。

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魔法科高校の優等生

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放送日: 2021年7月3日~2021年9月25日   制作会社: CONNECT
キャスト: 早見沙織、中村悠一、雨宮天、巽悠衣子、西明日香、花澤香菜、井上麻里奈、中原麻衣、小笠原早紀、Lynn、種﨑敦美、木戸衣吹、石飛恵里花
(C) 2021 佐島 勤/森 夕/KADOKAWA/魔法科高校の優等生製作委員会

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