鉄人とウンチとマシリトと……「Dr.スランプ アラレちゃん」のキャラメルマン1号(バンダイ)を組み立てて、ロボプラモ変遷期の混沌を知る【80年代B級アニメプラモ博物誌】第11回

2021年05月22日 10:000

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さて、ウンチ付きの異色ロボ、キャラメルマン1号を組み立てます。ガンプラでは頭から作ってテンションを上げるような工程が組まれていますが、キャラメルマン1号は頭が上半身と一体化しているので、腕から組んでいきます。

▲ ソーセージみたいな上腕パーツに、82年ごろのバンダイ製プラモではよく見かけるH字型の可動軸を組みこんでいきます。肩に接続する部分は丸軸になっていて、「なるほど上腕を回転可動させたいのね」と納得がいきます。メーカーの手の内を読むのが楽しいわけです

▲ あ~、やっぱりこの時代のプラモはかわいいですねえ。こんな見えすいた構造でヒジや手首を可動させようなんて……。だけど、ヒジは可動軸を2か所に設けないと曲がらないと理解した構造になってますね、82年ともなると。デザインを変えてしまうより、関節機構に凝ったほうがいいですよね

で、いつものロボプラモなら、頭・腕・足を組んだ後に、胴体前後でサンドイッチして完成という流れなのですが、キャラメルマン1号って胴体が上下に分かれていて、別々に組み立てていく構造なんです。なぜなら、腹がコクピットになっているから。
いや、その前に、ランドセルを組む工程がある。面倒なので、さっさとランドセルを組んじゃおう。

▲ まず、銀色パーツの板を箱組みするのだが、嵌合(かんごう)が浅いのでガタってしまい、けっこう手間どる。青い板パーツは、可動式のフタ。ここはパーツの合いが良好で、スムースに開閉します。むしろ、「でんち」の収納スペース確保のための天面パーツの接着位置がわかりづらかったかな

そして、先ほど組んだソーセージのような両腕を、上半身パーツで前後からはさむ。胴体のパーツはかなり大きいし、継ぎ目を消したり塗装したりすることを考えると、なかなか大変かもしれない。いや~、素組みは楽でいいや。

▲ いきなり形になってしまったけど、こういうパーツ分割なんだから仕方ないよね。口の半円状のガードは、左右に分かれている。ここも継ぎ目を消すとしたら、かなり面倒でしょうなあ。ガードは、特に可動はしません

次に、下半身(というか腰)も組んでいきます。腰パーツも、上半身と同じく前後分割です。

▲ 腰パーツの裏側には、銀色のコンソールが付く! そう、キャラメルマン1号は「装甲騎兵ボトムズ」より前に、「空洞のロボットの胴体が、そのままコクピットになっている」構造を実現していたのです

▲ そして、腰の後ろ側には、上半身のヒンジを受けるくぼみがある。ここにヒンジをはめ込むだけで、上半身がガバッと後ろに開くわけです。アバウトだけど、思い切りのいい設計で、僕は好き

80年代のロボプラモは前後分割だろうと左右分割だろうと、必ず内部は空洞になるわけです。でも、キャラメルマン1号はDr.マシリトが乗り込む(しかもデフォルメっぽい体形なのでギチギチに詰まる)ので、大きな空洞がコクピットとして有効に機能するわけです。
うーん、ひょっとして画期的なロボプラモなんじゃねえの? だけど、クセモノは足なんだ! 足はどんな構造になっていると思う? 最終ページで、足を組み立てます! レッツ・ビルド・足!!

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Dr.スランプ アラレちゃん

Dr.スランプ アラレちゃん

放送日: 1981年4月8日~1986年2月19日   制作会社: 東映アニメーション
キャスト: 内海賢二、小山茉美、向井真理子、中野聖子、杉山佳寿子、古川登志夫、神保なおみ、堀江美都子
(C) 鳥山明/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

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