クリエイターたちのロボット愛が集結した奇跡のフックトイ、完成! 「緑翠の守護神ムシバトロン」を徹底レビュー!【泰勇気のトイ遊々記 第8回】

2021年05月21日 17:350

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声優業界イチのロボット好き声優・泰勇気が、気になる最新トイホビーを遊びつくす人気連載!

水族館、動物園、大きな駅の売店、などなどでよく取り扱われ、フックにかかって売っている玩具を「フックトイ」などと呼びますが、そんなフックトイの世界にも、昔から変形ロボット玩具が存在していることをご存知でしょうか。

 

今回は、そんなフックトイの代表的なメーカーのひとつ「ザ・アクセス」さんが送る「バトロンシリーズ」の最新作「緑翠の守護神ムシバトロン」をご紹介!

水生生物の「シーバトロン」、動物の「アニバトロン」などさまざまな「○○バトロン」が展開されていたところに今回衝撃的なデビューを飾ったのが、完全新規設計のムシバトロン。見どころはたくさんあるのですが、まずはパッケージからご覧ください。

 

モチーフとなっているのは、世界中で人気の昆虫・ヘラクレスオオカブトギラファノコギリクワガタ。かみぞの氏(twitterアカウント @kamizono144)によるカッコイイイラストを背景に、堂々たる大きさのヘラクレスとギラファが梱包されています。イラストの全貌は、ぜひその手に取るまでのお楽しみとして取っておいてください。

 

裏面には、各ロボットの変形についての解説が載っています。よく見て1回変形させれば、あとはもう記憶できてしまうわかりやすい変形です!

 

まずはヘラクレスオオカブトから見てみましょう。

 

こちらがセット内容。ヘラクレスオオカブト本体とロケットランチャー。

 

 

造型も素晴らしいのですが、塗りわけもバッチリだし、グラデーションのついている塗装がすごい。なんというこだわり!

 

角を含む体長は20cm超と、バトロンシリーズの中でもなかなかのボリュームを誇ります。

 

一見して昆虫の模型かと思いきや、裏面を見ると、これが変形ロボット玩具であることを思い出します。

 

真横から見ても、普通に昆虫の模型のようにしか見えません。

 

目はしっかり塗装済み。触覚なども極力省略することなく再現されています。昆虫モードでの可動はほぼありませんので、さっそく変形の解説へ突入しましょう。

 

現物をいじってみると、今回の玩具の素材(ABS)の触り心地がこれまでのフックトイとはひと味違いまして、とても安心して変形させることができます。

では変形開始!

 

まず昆虫の顔部分を少し上にあげます。

 

頭の両脇をガバっと開きます。ここの可動部分ですが、最初は少し固めなので力の入れ方に気をつけてください。数回動かしてなじませるといいでしょう。

 

羽を少し持ち上げます。(画損では奥側の羽のみ持ち上げてあります)

 

持ち上げると左右の羽の間に少し隙間が開きます。

 

持ち上げた羽を広げ、ヘラクレスの腹の部分を後ろに引っ張ります。

 

本体を裏返し、ロボットの脚部を展開していくのですが、その際に羽とぶつかる部分(赤丸でくくった辺り)に気をつけて展開します。

 

続いてロボットの腕を展開していくのですが、パーツ構成がそこそこ細かいので斜め上からの画像で、展開前後の様子を確認してください(右が展開後)

 

腕部展開後、赤い二の腕の下のロール軸で前腕を内側に90°回転。

 

頭部を前方にスライド。

 

両足を八の字に開けば変形完了となります。あれだけリアルな外見の昆虫だったのに、こんなにもメカニカルなロボットに大変身するなんて! 

破綻のないスタイルなのがいい!!

 

ヘラクレスの羽もマントのよう。角も印象的なパーツですね。

 

頭部については後ほど触れたいと思いますが、ボディのデザインもがんばっていますね。センターの黄色いパーツも印象的です。

 

脚部はシンプルながらも、昆虫の腹だった部分のディテールが、ロボットらしいディテールに思えるから不思議です。

 

フックトイの腕の可動としては、かつてないほどよく動きます。肘のロール回転と90°屈伸。肩のスイング、手首のスナップ。これだけ動けば、フックトイとしては百点満点です。

 

ヘラクレス「ヘラクレスパンチ!」
膝は変形ギミックの恩恵もあり、深く曲げることもできます。

 

ヘラクレス「ホーンキャノン!!」

 

ヘラクレス「ホーンクラッシャー!!」

ジンベエザメ(友情出演)「やめて~!」

(技名はすべて妄想です)

 

付属の武器はロケットランチャー。けっこう厚みがありますが、パーツ分割なしの1パーツ。しかも、こちらも完全新規造型という豪華さ。

 

手首に持たせることができます。

 

実際のロケットランチャー同様にグリップは2か所あり、どちらもちゃんと手首に持たせられます。

 

このロケットランチャー。実物も両手で持って使用するのですが、なんとこの玩具でも両手に持たせて構えることができてしまうのです!! 正直言って、これには驚きました。

 

ビームガンなどではなく実弾系、しかもロケットランチャーという武器チョイスに、ヘラクレスが戦いに慣れた、たたき上げの兵士のような印象をおぼえました。

 

続いて、ギラファノコギリクワガタをご覧いただきましょう。

 

ギラファノコギリクワガタのセット内容。本体とバズーカ。

 

 

まずは本体。特徴的な顎の再現度が素晴らしい。実は自分、昆虫は苦手なのですが、ムシバトロンはそんなことなど無視(虫だけに)できてしまうほどのかっこよさ。

 

こちらも体長およそ20cmの大迫力。開発当初は、なかなかこの大きさに収めることができずに苦労したそうです。詳しくは後日更新予定の「ザ・アクセスさんへのインタビュー記事」(仮)をご覧ください。

 

裏面はやはりメカがチラリ。

 

切り株の上にでも置いておいたら、いい画になりそうです。

 

目はしっかり塗装済み。安全基準で鋭さは控えめですが、それでもこの顎の大迫力! 触覚や脚はPVC製で、よほど無理に取り扱わなければそう簡単には破損することはないはず。

 

それでは変形開始!

 

頭を左右に展開。ロボットモードの頭部が露出します。

 

ヘラクレスと同様に羽を持ち上げます。

 

こちらも羽を持ち上げると、真ん中に少し隙間ができます。

 

腹を後ろに引っ張ると、太ももが露出。このあたりの変形はヘラクレスと同様です。

 

脚部を展開。

 

羽に干渉する部分に気をつけながら、前腕を90°回転させつつ、肘を90°曲げます。

 

肩周辺も干渉する部分を気にしながら外へ引き出し、脚部を左右に八の字に開いて変形完了!

こちらもクワガタの特徴である顎が、いいシルエットになっています。スタイルも抜群!

 

後ろから見ると、クワガタ要素が色濃く残されていますね。

 

バストアップ。頭部はパーツ分割と塗装で、細かく色分けされています。胸部の水色のパーツが印象的ですね。

昆虫モードの、クワガタ特有の体の厚みを抑えるため、ボディのデザインはあっさりしてしまいそうなところなのですが、ディテールといい腰のくびれといい、限られた条件の中で個性的かつヒロイックなデザインとなっています。

 

バトロンシリーズにおいて、後頭部までしっかり造型されているアイテムは非常に珍しいです。

 

脚部にはつま先らしいデザインが。ムシバトロンは足底を斜めにすることで、脚を開いて立たせても違和感のないデザインになっています。

 

腕についているクワガタの脚がまるで武器のようにも見えます。

構造上、肩の関節には制限があるため、可動範囲はヘラクレスと比べるとおとなしめ。それでも肘は曲がるし、前腕でロール回転するし、フックトイとしてはよく動くほうです。

 

ギラファ「ギラファシザース!」

グソクムシ(友情出演)「やめて~!」

 

ギラファ「クワガタックル!」

グソクムシ「やめてってば~!」

 

ギラファ「アギトサンダー!」

(技名はすべて妄想です)

 

ギラファの武器もなんと肉抜き穴なしの1パーツ。

 

当然、手に持たせることができます。

 

グリップの長さから察するに、ほぼギラファ専用としてデザインされた武器なのかもしれません。

 

きっちり狙いを定めているような写真が撮れました。

 

これまでのバトロンシリーズとは、さまざまな部分で一線を画すアイテムとなった「ムシバトロン」ですが、一番の注目ポイントはロボットの命とも言える頭部のデザインです。

まずはこれまでのバトロンシリーズの頭部をご覧ください。

 

ある一定の方向性を感じさせる、味わい深いデザインですね。それぞれ個性的でこれはこれで好きなのですが、今回のムシバトロンはそんなバトロンシリーズに革命を起こしました。


ヘラクレスの頭部を見てみましょう。

 

ヘラクレスオオカブトの頭部デザインは、数々のスーパーロボット玩具の原型などを作ってきた、森口あらん氏(Twitteアカウント @AlanMoriguchi)が担当。変形の都合もあり角やアンテナのようなパーツで装飾することができないにも関わらず、男らしく力強い表情。どの角度から見てもカッコいいので、ぜひ手にとっていろいろな角度から覗き込んでいただきたい!(森口氏がデザインしたのは頭部のみです)

 

 

お次はギラファ。

 

ギラファは頭部のみでなく全身にわたって倉持キョーリュー氏(Twitterアカウント @kyoryu_kuramo)がデザインを担当。本人にデザインについてお話をうかがったところ「ワクワクする感じのするフックトイのあの世界観を壊さないように、リアルなロボットにならないように心がけてデザインしました。フックトイのデザインをするという夢がかないました」とのこと。

なるほど、そのお話を踏まえてギラファの頭部を見ると、1970~80年代のスーパーロボットをオマージュしたと思しきポイントがあちこちに散りばめられています。

 

ムシバトロン以前に設計された、「シーバトロンACE」よりダイオウグソクムシとの比較。スケール感はほぼ同じですね。並べて遊べるいいサイズ感。

 

 

武器はシーバトロンなどから貸してもらうことも可能。

いいぞ! バトロンシリーズ!

 

虫モードで並べるとほんとにリアル。大きさが本物より大きめなおかげで、昆虫が苦手な僕でも大丈夫!

 

ロボットモードなら、僕はもっと大丈夫! たくさん購入して、お部屋の一角に昆虫飼育用ケースを置いてその中にディスプレイするのも面白いかも。あるいは本物と一緒にディスプレイしたり!?

昆虫のファンは世界中にいることを考えると、さまざまな国や地域の昆虫博士な子供たちにも、ぜひ手に取って遊んでもらいたいアイテムです。

 

今回のアイテムを触ってみて抱いたのは、「これ、フックトイのレベルじゃないぞ!? 完成度が高すぎる!! 今後のアイテムどうなるんだ!?」という期待感です。

今回の商品でハードルはあがったかもしれませんが、ザ・アクセスさんはきっと今後もあっと驚くような変形玩具を生み出してくれるに違いありません。(もちろんそれ以外の玩具もたくさん取り扱ってらっしゃいます)

 

これからも、注目していますよ!! ザ・アクセスさん!!

 

 

<泰勇気プロフィール>

声優。Netflix「ロック&キー」(タイラー役・吹替)に出演。

泰勇気YouTubeチャンネル https://t.co/1NnOJV9Tts?amp=1

 

【商品情報】

■緑翠の守護神ムシバトロン:ヘラクレスオオカブト、ギラファノコギリクワガタ

・価格:オープン価格
・メーカー:ザ・アクセス

・材質:本体・ABS

    脚、角、触覚:PVC(フタル酸系可塑剤は使用しておりません)

・対象年齢:6才以上

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