【「ウマ娘」チャレンジ!】春麗伝説~わたしよりつよいウマ娘に会いに行くよ! 第1回 「ハルウララ、有馬記念で優勝するまでかえれま10!!」

2021年05月01日 16:000

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普段あまり使わないLINEが、ポコンと音をたてた。

編集A:(LINEポコン)すまん、中里さん。「ウマ娘」始めたけど、めちゃくちゃハマりました。

中里:今日何年何日ですか?

編集A:2021年4月7日です。

中里:うん年前に「うまぴょい伝説」最高だし、ライブコンテンツとしてはとてもポテンシャルが高い。ゲームのこだわりとシナリオ量もすごそうだし、追いかけたら面白いって言いましたよね。

編集A:飲み屋での話とか覚えてませんよ。

中里:それもそうか。じゃあ去年、サイゲ(Cygamesの略)さんで先行試遊して「ウマ娘」ゲームとして最高に面白いから絶対に流行る、流行るべき、これが勝てなきゃ僕らメディアの怠慢だって言ったのは覚えてますよね。今日何日でしたっけ?

編集A:だからすまんと言ってるでしょうが! 「ウマ娘」で書くんですか、書かないんですか。

中里:書くに決まってるでしょうが! 「ローゼンメイデン」みたいな聞き方やめてくださいよ。で、原稿料は?

編集A:○円でどうでしょう。

中里:……あー。

編集A:まずいですか?

中里:いやあ、○円って僕の「ウマ娘」総課金額と同じでして。

編集A:なるほど、リアクションにこまる奴ですな……。

中里:ありがちな話ですけどね。「ウマ娘」的に言えば運命的なものを感じるって奴ですよ。

 

書くさ、書きますとも。なんなら念願でしたよ。というわけで、ノープランで真っ白なテキストエディタを叩きはじめたわけですが、現在は4月中旬。いかんせん時期が悪い。なぜなら、世の中の人間はもうエブリバディみんな「ウマ娘」をプレイしているのです。今から何をやるのか。

 

編集A:プレイ日記とか。

 

プレイ日記。ええそれもいいでしょう。でもね、現状の自分のように中途半端にプレイして、育成シナリオのURAファイナルは楽勝、でも対人レースはやっぱり難しいよね……みたいな凡人の原稿、誰が読むのよ。もちろんね、僕らライターも仕事ですよ。「初心者おじさんライター、はじめてのウマ娘に挑戦!?」みたいな記事、書けと言われればしれっと書きますよ。でも周回遅れで今から「ウマ娘」やるならですね、やっぱり周回遅れのおじさんの希望の星、ハルウララが有馬記念に挑戦とかですね、コンセプトがないとキツいですよね。

 

編集A:じゃあそれやりましょうよ。

中里:はい?

編集A:ハルウララで有馬記念、キャッチーでいいじゃないですか。

中里:えー……マジでキツ

編集A:シャラップ! Do it.(それをやれ)

 

ハルウララ、有馬記念で優勝するまでかえれま10!!

 

というわけで、今回から「ウマ娘 プリティーダービー」でハルウララの育成をしていこうと思います。「ウマ娘 プリティーダービー」(以下、「ウマ娘」)はCygamesが手がけるスマートフォン向けゲームアプリを中心としたメディアミックスプロジェクトです。プレイヤーはトレーナーとなって、実在の競走馬を擬人化した“ウマ娘”を育成してトップウマ娘を育てることになります。

 

・ウマ娘は、ウマの耳としっぽを持った異種族。「ウマ娘」の世界にいわゆる“馬”は存在しない。レジェンド馬たちが、我々の住む世界に似た異世界に生まれる美少女ウマ娘に転生したように思っておけば大体あってる。

・ウマ娘は競走馬並みに走るのが早い。

・ウマ娘の成長速度は人間とは違うが、人間との婚姻はできるし、子供も作れる。

 

擬人化属性ばかりが注目されがちですが、「ウマ娘」の関係者にお話を聞いているとファンタジー世界でおなじみの“エルフ”という単語がよくでてきます。人間を超えた身体能力を持った、でも人間と同じように一緒に泣いて笑って愛しあえる、人類のよき隣人がウマ娘なのです。「ウマ娘」の世界のレースは競馬ではなくトウィンクルレースと呼ばれ、馬券販売などの公営ギャンブル要素はありません。ウマ娘ファンたちは美しく研ぎ澄まされた一流のアスリートウマ娘たちが集う陸上競技を観戦しにくる感覚なのです。代わりと言ってはなんですが、レース後は参加ウマ娘たちによるウィニングライブが行われます。トウィンクルレースは、レース後のライブのセンターポジションを決める戦いでもあるのです。

 

 

 

 

 

何故ハルウララで有馬記念制覇は大変なのか

 

ウマ娘・ハルウララのモデルとなった競走馬・ハルウララは2003年頃に大ブームを巻き起こしました。ハルウララは地方競馬の高知競馬場に所属する馬で、その生涯戦績はなんと113戦0勝。一度も勝ったことがないけれどがんばり続ける根性の馬として、世の中の負け組おじさんたちの共感をかっさらったのです。不景気でしたしね。

 

ですから、「ウマ娘」におけるハルウララも決して強いウマ娘ではありません。「ウマ娘」に登場するウマ娘の等級は☆1~☆5まであります。ガチャから排出されるのは☆1~☆3で、星が多いほどレアリティが高く、強いウマ娘が多いです。ハルウララは☆1。もっとも手に入れやすいウマ娘であり、初心者は☆1のサクラバクシンオーやハルウララで育成をスタートするのは悪くない選択です。

 

どうせ育てるなら強いウマ娘がいいに決まってるとお思いかもしれません。でもそこがこのゲームのとてもよくできているところで、各ウマ娘には「育成目標」が設定されています。ハルウララなら未勝利戦やオープン戦といったグレードの低い、勝ちやすいレースをこつこつと戦うことになりますが、一流のウマ娘たちは「クラシック三冠制覇」といった高い目標に若いうちから挑戦することが義務付けられます。三冠といったらこれは大変だと三沢光晴も言っていました。エリートだってつらいのです。

 

各ウマ娘には、「脚質」「距離」「バ場」という適性があって、それぞれA~Gまでの「適正」があって、一番強いのがA、弱いのがGです(たまにAの上のSなんて化け物も生まれます)。

 

「脚質」は、逃げ、先行、差し、追込という勝負をしかけるタイミングです。逃げウマはスタートからかっ飛ばし、追込なら最終盤に勝負するタイプになります。競馬用語では、序盤から全速力でかっ飛ばす行為を「逃げ」、終盤最後のストレートで一瞬の切れ味で逆転する勝ち方を「差す」と呼びます。

 

「距離」はわかりやすいですね。短距離(~1400m)、マイル(1600m~1800m)、中距離(2000m~2400m)、長距離(2500m~)のうちどれが得意かです。

 

「バ場」は芝/ダートのどちらが得意か。ダートというのは砂のコースで、地方競馬で盛んなちょっと泥臭いレースです。「バ」がカタカナなのは、馬ではなくウマ娘だから。たぶんこの世界ではJRの駅は高田バ場だし、世界の巨人もジャイアントバ場です。

 

有馬記念は、年末に中山競馬場で開催される年末の祭典レースで、投票で選ばれたウマ娘だけが参加できます。距離は2500m。2500mという距離は、「ウマ娘」の分類では長距離になりますが、王道である中距離を主戦場とするウマ娘たちも戦える絶妙な距離でもあります。コースにはコーナーも多くテクニカル。中距離でも長距離でもない「有馬記念」という特別なレースがあると考えたほうがいいかもしれません。そこに集うのは世代を超えた現役最強ウマ娘たち。そのレジェンドたちの戦線に、モデル・113戦0勝のハルウララで打って出ようというわけです。

 

ちなみに有馬記念を適正表示すると、

 

「長距離(2500m)」「芝」のレースになります。では我らがハルウララの適性はと言うと……

 

長距離:G 芝:G

 

じゃーん、つまりハルウララにとって最も苦手な、逆に言えば有馬記念にもっとも向かないウマ娘がハルウララなのです。

 

▲まずはハルウララの基本適正。短い距離に強く、ダートが得意

 

▲適性が合わない芝レースに出ると予想がこんな感じになります

 

▲史実における有馬記念ウマ娘のゴールドシップさんだとこう

 

今回のシリーズ記事では、最弱(?)ウマ娘・ハルウララによる有馬記念制覇がミッションとなります。

 

●育成目標!

 

 

第2回につづく!

 

(文/中里キリ)

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