普段は弱みを見せないAKINOが涙ぐみながら語っていたのは、とても印象深い。鳴り止まない拍手のなか、AKINOはステージの中央に立ち、夢を持つすべての人に贈る曲「Chance To Shine」を歌唱した。サビの「思いはきっと叶う」という歌詞は、AKINOからファンへのエールだろう。過去に行ったどのステージの「Chance To Shine」よりも観客の心に刺さったはずだ。
そして13曲目は「エクストラ・マジック・アワー」を披露。「しんみりした空気なんて、AKINO from bless4には似合わない!」と言わんばかりに元気よくbless4とバックダンサーが登場し、ステージの隅々まで使ったパフォーマンスを行った。場内はまるでテーマパークのように華やかな空間に様変わりした。
ここから2曲はソロ名義ではなくbless4の曲で、アルバム非収録曲のコーナー。14曲目は飯塚オートテーマソング「GO!勝利へ」。バイクを運転しているようなユニークなダンスが特徴で、会場一体となってバイクにまたがった振り付けを楽しんだ。 そして15曲目はbless4のアンセムとも言える「Let's Have A PARTY」。AKASHIが「パーリィィィ!」と雄叫びをあげてパフォーマンスを行うと、場内の大勢が拍手で応援した。
楽しかったライブもついに終盤。しかしまだ披露していない曲がある……。そんな観客の期待に応え、16曲目「Genesis of Aquarion」、17曲目「創聖のアクエリオン」のステージが行われた。AKINOはステージを移動しながら、15周年を祝福してくれたすべてのファンに感謝を伝えながら熱唱した。
全18曲を熱唱した15周年スペシャルライブは終演した。2時間が一瞬のように感じられる、内容のとても濃い素晴らしいライブだった。デビュー曲の「創聖のアクエリオン」と最新曲「your ears, our years」を続けて聴かせるセットリストは、15周年を総括するのにふさわしい選曲だった。 2021年、AKINO from bless4はひとつの節目を迎えたが、これから20周年、30周年と、どのような進化を続けるのか要注目なライブだった。 (撮影&text:佐藤ポン)
<セットリスト> #01 Soccer Spirits #02 海色 #03 イヴの断片 #04 君の神話 #05 荒野のヒース #06 ドキドキするから #07 月メドレー (「月光シンフォニア」「月のもう半分」) #08 Go Tight! #09 Golden Life #10 シラカバの光 #11 What Am I Fighting For #12 Chance To Shine #13 エクストラ・マジック・アワー #14 Go!勝利へ #15 Let's Have A PARTY #16 Genesis of Aquerion #17 創聖のアクエリオン