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とは言え、最初の1/144ガンダムが1980年夏に発売されてから1年半ぐらいしか経っていないときのキットなんだよね。価格設定は1/144ガンダムと同じなので、それほど抜本的に構造が変わっているわけではない。
しかし、この価格で首が別パーツって新しくない? 頭の内側がえぐれていて、首部分が顔の奥に位置する。
▲ ただし、首が上下に動くような可動軸はない。単に首と頭を別々に分けて組み、接着する。純粋に形のためだけのパーツ分割、好きです!
▲ 頭部が組みあがったが、白い成形色なのでディテールが見えづらいね。アンテナはシャープな成形でいい感じだよ。顔面のモールドは……まあ、塗ってみないとわからないかもしれない
どうして真っ白なのかというと、やっぱり塗装の便を考えてのことじゃないかな?
ベストメカコレクションNo.3の「闘士ゴーディアン」では青一色の成形色だった。No.4の1/144ガンダムが真っ白。その後、ベストメカコレクションの枠で発売されたガンプラは、面積の多い色で成形されてるよね(ガンキャノンなら赤一色とか)。
でも、700円のバルディオスは赤・青・黄色の成形で、白は一色も使っていない。この300円バルディオス、せめて薄いブルーにしてほしかった。
さて、腕を組み立てておきますか。バルディオスの場合、肩の上におにぎりみたいな形のブロックが乗っている。このブロックごと腕を回してしまうか、ブロックを別パーツに分けるかして回避するしかない。まあ、そのおにぎりブロック問題は後述しよう。けっこう、変な構造になってるよ。
腕の構造は、こんな感じですね。ガンプラスタンダードというか。
▲ 上腕に回転軸が設けられているので、ヒジを各方向に曲げることができる。1/144ザクの発想。でも、意外なぐらいヒジ関節を深く曲げることができる。切り欠きのセンスがいいんだなそうそう、ガンプラの残した遺産といえば、パーツ裏面の番号! 足の組み立てに入る前に、これに触れておかないと。
▲ 似たようなパーツを組み合わせることが多いので、左右を間違えないようにパーツの裏面に番号が彫ってある! 金型屋さんとしては、かなり面倒な工程だと思う。でも、ユーザーに配慮している。バンダイのこういうところが好きこんな合体ロボの足なんて、左右に割れた箱状のパーツを組んでいけば、それで終わりだと思うでしょ? それがなんか……え、ナニコレ? ガンプラにはなかったよ、こんな機構?
▲ スネ側面に、細長い板状パーツを取り付けます。でも、裏から丸いパーツで止めるんだって。何のために? しかも、スネ側面にあいた穴が縦長じゃん。何ですか、コレは?
▲ ハイ、これ。できた。スネ側面のブロックが、微妙な個所から持ち上がって、その断面が前を向く! ……え、そんだけ? うわあ、何このギミック! これは前代未聞、バルディオスだけの特殊ギミックだよね!後から調べたら、これはミサイル発射口なんですって(野村トーイから発売されていた玩具でも再現されている)。よりにもよって、そこから出るの? だってミサイルだよ? でも、何にもない地味なところから飛び道具的に武器が出るって、いかにもスーパーロボットっぽくて、1周まわってカッコいいよね。
▲ スネの正面につく、この包丁とかね。塗装のために別パーツ化したのかもしれないけど、この包丁は足から飛び出して、そのまま武器になるそうです。体中から物理法則を無視して多量の武器が出る破天荒なロボット、今はむしろ新鮮に感じるねいや、唐突なミサイル発射ギミックのおかけで、だいぶリラックスできましたね。どうですか、皆さん。普通、足のそんなところからはミサイル出ないでしょう(←しつこい)。
完成させる前に、足がどんな具合に付くのか、胴体パーツにはめて確かめてみよう。
▲ 足の付け根は、2つの股間パーツを重ね合わせて、左右への開脚を可能にしている。ガンプラでも標準化されていた、おなじみの機構ですね。各段階で、同時期のガンプラの成熟度合いを確認できる名キットです
さて、このキットは頭と手足を前後から胴体パーツではさみこむ、古典的な構造です。
ところが、ここで先ほどの「両肩のおにぎりブロック」問題に行き当たる。巨大なおにぎりが肩に乗っているせいで、両腕をふり上げられないのでは? 1981年12月のバンダイは、バルディオスおにぎり問題をどう解決したのだろう? 次のページに答えが載ってるぞ!