「イース」シリーズ&PCゲームの歴史を振り返る! 「イースVI Online〜ナピシュテムの匣〜」2021年春リリース

2021年02月10日 14:080

※本コンテンツはアキバ総研が制作した独自コンテンツです。また本コンテンツでは掲載するECサイト等から購入実績などに基づいて手数料をいただくことがあります。

2021年春リリースの「イース6 Online~ナピシュテムの匣~」に関するプロモーションを展開しているマンハッタンピープルが、「イース」の歴史やPCゲームの歴史について発表した。


※以下、原文ママ
「ファイナルファンタジー」「ドラゴンクエスト」と共に、アクションRPG(ARPG)創世期の金字塔とも呼ばれるゲーム界のレジェンド、「イース」シリーズ。冒険家アドル・クリスティンが主人公のファンタジーアドベンチャーである本作は、1987年のシリーズ第1作発売以来、現在までに10作がゲーム化。今なお世界中から熱狂的に支持されるメガヒットシリーズとなっています。また昨年末、イースシリーズ屈指の人気作である「イースⅥ~ナピシュテムの匣(はこ)~」のシリーズ初のスマホゲーム化が発表され大きな話題となったが、この度、本作の正式タイトルが「イース6 Online〜ナピシュテムの匣〜」となり、2021年春のリリースが決定しました。

2021年春配信のスマホオンラインRPG「イースVI Online〜ナピシュテムの匣〜」、ビジュアル&ロゴ公開!


本作を含め、一口にゲームといっても<テーブルゲーム>から始まり、<電子ゲーム>までその種類は多岐にわたります。電子ゲームと聞くと今の時代はロールプレイングゲーム、つまりRPGを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。今回は「名作と振り返るPCゲーム市場の歴史」と題してパソコンゲームの黎明期、今の若い人たちには新鮮かもしれない、40代以上の方には懐かしいお話を掘り下げます。
(ライター:ゆきのかなめ)

電子ゲームの歴史、ヒットするための条件

■電子ゲームのはじまり
そもそも昔はゲームといえばテーブルゲームのことで将棋や囲碁、麻雀、トランプなどでした。今や一人で遊べる麻雀ゲームや将棋、囲碁、トランプは様々なルールが電子ゲーム化されています。
あのファミリーコンピュータ(以下ファミコン)を開発した任天堂ですら最初はテーブルゲームである花札の会社だったのです。それがファミコンの開発以降、今やゲーム機開発会社のトップなわけです。プレイステーションで知られるソニーも後発ゲーム機メーカーです。そしてこれだけゲームが一般化したのはゲームセンターだけだった電子ゲームを家庭用に普及させたコンシューマゲーム機と呼ばれる存在が不可欠でした。そんなファミコンが発売されたのは1983年、いまから38年近くも前の事なのです。そんな80年代のゲーム事情を紐解いていきます。


■ゲームセンターから家庭へ
ゲームの黎明期といえばインベーダーゲーム。当時のブームは凄まじくサラリーマンもゲームセンターに通っていました。それまでにもゲーム機というものは何台か発売されてはいましたが、いまいち普及しませんでした。ところがファミコンの登場はその状況を一変させます。
あの大ヒットしたスーパーマリオブラザーズの大元であるファミコンゲームのマリオブラザーズなどがファミコンで登場した当時のゲームといえばアクションゲームでした。ナムコのゼビウス、マッピー、ギャラクシャンなど多彩なゲームが作られました。ゲームはテーブルゲームから始まりアクションゲームを電子化することによって始まったのです。ゲーム専用機というのはこのアクションゲームというジャンルが得意でした。

 


■そのころパソコンゲームは?
ところが当時のパソコンの性能というのはアクションゲーム向きではありませんでした。パソコンゲームでは、現在は廃れてしまったアドベンチャーゲームが流行ります。ミステリーハウスに始まりデゼニランド、サラダの国のトマト姫、ポートピア連続殺人事件など数々の名作が世に出ました。記憶容量がゲーム専用機よりも大きいパソコンはゲームの内容の量が必要なゲームを得意としていきます。その意味で、RPGはまさにパソコンにうってつけだったのです。


■RPGはどこから始まった?
今でこそRPGといえば電子ゲームの一角を担っていますが、当時のRPGは、現在テーブルトークロールプレイングゲームと呼ばれるダンジョンズ&ドラゴンズに端を発するボードゲームっぽいものしかありませんでした。これは要するに、ロールプレイしたい仲間が集まり、一人がシナリオを作って提供、みんなで冒険ごっこをして遊ぼうというゲームで、そのシステムが売られていたわけです。
システムといってもコンピュータを使う訳ではなく、要するにルールブックが売られていて、ルールに則って遊んでいたわけです。ところがこれですと一人では遊べません。ですからコンピュータの登場によって一人で遊べるRPGの登場というのは必然だったわけです。


■いよいよRPGがコンピュータへ
そんな中で1984年、ゲームセンターにRPGっぽいゲームが登場します。ナムコのドルアーガの塔です。全60階からなるフロアを攻略していくアクションゲームなのにRPG色を伴った当時としては異色のゲームでした。当時はまだパソコンを持っていなかった人々はゲームセンターに通ったものです。後にファミコンでドルアーガの塔は発売されます。


■家庭で遊べるRPGの登場
そして今や日本のRPGの代表作ともいえるドラゴンクエスト(以下DQ)がエニックスから発売されるのが1986年。ファイナルファンタジー(以下FF)がスクエアから発売されるのが1987年。それまでのRPG黎明期を支えたのはやはりパソコンです。1984年に発売されたブラックオニキスと1985年に発売されたウィザードリィ(日本)などが日本で遊ばれた黎明期RPGの代表格です。
(ちなみにウィザードリィがアメリカでapple II用に発売されたのは1981年です)
どちらも3Dダンジョンを攻略するファンタジーRPGでキャラクターメイキングをしてダンジョン攻略をするゲームでストーリー性は今と比べるとかなり薄かったと思います。そこにストーリー性重視のJRPGとも呼ばれるジャンルを確立したDQ、FFが登場します。日本において初めての本格ストーリーRPGが日の目を浴びていくわけです。

(著者 撮影)


■ヒットするための必要条件
この2作品がヒットしシリーズ化されて今日に至るわけですが、それは作品が名作であったことも確かにあるのですが、やはり発売されたプラットフォームがファミコン(当時\14,800)という激安な価格であったのが大きいです。つまり、ヒットするには名作であるというだけでなく発売されるプラットフォームも重要という事です。当時のパソコンはまだまだ敷居が高く、ひと通り揃えるとなると20万円~30万円。モニタも買わなくてはいけないからさらに高くなります。それがファミコンは家庭にあるテレビにつなぐだけで1万5千円です。普及するにはとてもお手頃な価格です。

■当時パソコンは普及していない
ご存知の通り、パソコンはWindows95が出るまでは、まだまだマニアの物でした。PC88、MSX2、PC98、X68000と乗り継いでWindowsへ・・・。昔は今と違ってそれぞれ互換性がない機種というかOSがバラバラです。Windowsの登場によって統一化されて、市場規模として大きくなるまでパソコンゲームはゲーム専用機のゲームに内容で負けていなくても、発売本数で大きく水をあけられるのが当たり前だった時代です。例えばDQは売上150万本に対し、パソコンゲームで当時最大のヒットといわれたザナドゥは40万本でした。パソコンが普及していない80年代のパソコンゲームは、どんなにゲーム内容が良くても語り継がれる時代を代表される名作としての名声は得られなかったのです。


■パソコンが普及した今だからこそ言える隠れた名作の数々
そんなマニアのプラットフォームであるパソコンがいまや当たり前の時代。昔の古き良きパソコンで発売されたRPGを紹介します。先に挙げたウィザードリィはファミコンに移植されていますし、ゲームとしても再現度は高かったと思います。またブラックオニキスも一応はファミコンに移植されて少しばかりアレンジはされているもののゲームそのものの楽しさは再現されています。
そんな中でややマニアックかも知れないパソコンが出発点となったゲームを何本か紹介します。


まずは日本ファルコムから発売されたドラゴンスレイヤーシリーズの第2作ザナドゥ。
それまでの3DダンジョンRPGではなく2Dでの平面RPGでアクション性を伴うゲームという、今のアクションRPGの原点を作り上げた1本です。ストーリーも確かにあるのですが、やはりキャラクターを強くしていくという楽しみ方がされたゲームといえるでしょう。人気は続き、続編であるシナリオIIっていうのもあります。現在はWindowsでプレイ出来ます。


次にT&Eソフトから発売されたハイドライドシリーズの3部作。
ハイドライドI~IIIです。このゲームも難易度が高く、マニア向けです。やはり今のアクションRPGの基礎を作り上げたシリーズでザナドゥがダンジョン攻略メインであるのに対しこちらはフィールドからダンジョンまでというオールラウンドタイプ。ハイドライドIIIでは重さの概念などを取り入れた斬新なシステムです。こちらも現在Windowsで遊べます。


そして当時、上記2作品と並んで好評だったクリスタルソフトの夢幻の心臓シリーズ。特に夢幻の心臓IIは名作でした。ゲームタイプとしてはアクション性ほぼ無し。ドラクエやFFといったターン制戦闘。特にドラクエはこの夢幻の心臓の影響を受けています。こちらも現在Windowsで遊べます。上記シリーズはメインプログラマーの天才っぷりが評判で、3人のゲームクリエイターによる対談がゲーム雑誌に掲載されるなど、ゲームクリエイターが表舞台に出てきた先駆け的存在です。

それまでのアクションRPGを進化させた名作、「イース」シリーズ

© Nihon Falcom Corporation. All rights reserved

 

そんな中でそれまでのパソコンゲームRPGを進化させた作品が市場に出てきます。今回特にオススメする名作ですが、先のザナドゥを発売した日本ファルコムが1987年と1988年に開発した、今や伝説ともいえるシリーズとなったイース作品群の第1作目と第2作目、イースIとイースIIです。ザナドゥよりもストーリーを重視して開発された作品でそのストーリーは必見です。ヴィジュアルがそれまでのゲームと比べて強化されたのも大きいですね。イースIIでは、今では当たり前のアニメーションっぽいOPも新鮮でした。ゲームシステムも程よくアクション性があり当時のRPGはゲームの難易度が高めのものが主流の中、「今、RPGは優しさの時代へ。」をキャッチコピーに絶妙なゲームバランスを実現しており、優しいけど易しくはないゲームでした。「クリアする喜びを味わってほしい」が開発コンセプト。
音楽も当時かなり注目を浴びた作品で、ゲーム楽曲制作で名高い古代祐三氏などが参加されています。当時日本ファルコムはドラゴンスレイヤーシリーズやソーサリアンといったRPGに力を入れている開発会社であり、当時からのパソコンゲームプレーヤーで日本ファルコムを知らない人はいないといっても良いくらいの存在感ある会社でした。他にも後年、英雄伝説シリーズなどを発売していく良質のRPG作品を市場に供給し続けてくれている稀有な開発会社です。
イースIをPC8801mkIISR、イースIIをMSX2でプレイしており、是非ともオリジナルであるPC88版に忠実な移植とされているプラットフォームでプレイされることをお勧めします。


今日最後に紹介したイースシリーズは現在ではWindows版も発売されており、スマートフォンでもプレイできます。イースシリーズも9まで登場していて途中からプレイされている方も、この機会にイースの原典であるイースIとイースIIの前後編ともいえる壮大なストーリーに触れておくことをお勧めします。また、その他のゲームに関しても当時の子どもたちの様子を想像しつつプレイしていただくと、ひと味違うゲーム体験となるでしょう。


【ゲーム情報】
■イース6 Online〜ナピシュテムの匣〜
ジャンル:RPG
価格:基本無料(一部ゲーム内アイテム課金あり)
公式サイト:http://ysvionline.restargames.jp
公式Twitter:https://twitter.com/YsVI_online


■イースシリーズとは―― 日本ファルコムから発売されている冒険家アドル・クリスティンが世界各地の古代文明の謎を解き明かしていくアク ションロールプレイング。1987 年の PC 版シリーズ第 1 作「イース」発売以来、現在までに 10 作がゲーム化。30 年以上に渡って描き続けられており、今なお世界中から熱狂的に支持されるメガヒットシリーズ。


■「イース6 ―ナピシュテムの匣―とは」―― 2003 年に日本ファルコムから PC 用ゲームとして発売されたアクション RPG「イース」シリーズの正式ナンバリング タイトル。冒険家アドル・クリスティンがカナン諸島を舞台に、“有翼人”の謎に迫る冒険が描かれる。前作「Ⅴ」を ベースに、これまでのシステムを総括した全く新しいシステムが採用されたシリーズ初の3D 作品。スピーディで爽 快感のあるバトルがゲームユーザーから高い評価を受けた。

画像一覧

ログイン/会員登録をしてこのニュースにコメントしよう!

※記事中に記載の税込価格については記事掲載時のものとなります。税率の変更にともない、変更される場合がありますのでご注意ください。