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「はるのとなり」のテーマは、「キャンプからの帰り道」です(佐々木)
── 佐々木さんが作詞・作曲もされているエンディングテーマの「はるのとなり」はいかがですか? 佐々木 この曲は2018年の秋にはできていた曲なんです。前作のエンディング「ふゆびより」を一緒に作った中村ヒロさんとセッションする中で生まれた曲で、『ゆるキャン△』らしい曲ができたなと思ったので、“ゆるキャン△2”という仮タイトルを録音したデータに付けていました。それを今回、提案させていただいて、採用していただきました。
── 前作の「ふゆびより」もたしか、佐々木さんから曲を提出したら、パッと採用されたんですよね。 佐々木 そうなんです。まだ『ゆるキャン△』についてよく知らないまま、「冬のキャンプの話だったら、こんな感じかな?」と思って作ったのが「ふゆびより」で、歌詞も、1コーラス目は漫画やアニメの台本を読まないうちに書いた仮歌詞が、そのまま採用になったんです。2コーラス目以降は漫画を読んでから書いたんですけど。
── 佐々木さんの中の冬キャンプのイメージが、みんなで楽しむものではなくソロキャンプだったということが、エンディングの世界観と合っていたんでしょうね。 佐々木 そうかもしれないですね。私はリンちゃんに気質が似ているんです。あまり人づきあいしたくないというか(笑)、人と会ったらその分だけ、ひとりの時間が欲しくなるタイプなんです。だから、なでしこタイプの亜咲花ちゃんとは対称的なんですよね。亜咲花ちゃんはなでしこと同じ、コミュニケーションお化けですから(笑)。
亜咲花 あははは(笑)。本当にちょうどいいバランスの2人なんです。「ふゆびより」もそうですが、「はるのとなり」も恵梨さんにしか歌えないジャンルの曲だなと思いました。しかも2作目ということで、歌詞は『ゆるキャン△』の世界をすごく読み取って書かれていますよね。
佐々木 今回はちゃんと原作漫画を読んで作詞しました(笑)。テーマは「キャンプからの帰り道」です。
── 2コーラス目にある「ひとりきりは 自分とふたりきり」という部分は、ひとりが好きな人じゃないと出てこない言葉だと思いました。ここはすごく好きです。 佐々木 ありがとうございます。この部分は私が日々思っていることなんです。毎日、お風呂ではちゃんと湯船に浸かるんですけど、そこで瞑想みたいな感じで自分と対話するのがすごく好きで。
亜咲花 えらい!(笑) 私はシャワーをするっと浴びてすぐに出ちゃいます。季節に関係なく、湯船に浸かるという習慣がないんです。
佐々木 嘘でしょ? アメリカンやな(笑)。私は湯船に浸かっているときに考えたことが創作のヒントになることが多くて。
── お風呂に浸かっているときは、考え事をするほか、あまりやることがないですからね。 亜咲花 私はその何もない時間が苦手なんです。シャワーを浴びるだけでもスマホを持ち込んで動画を見たりしてます。やっぱり全然タイプが違う2人ですね(笑)。
── タイトルの「はるのとなり」は、どのようなイメージで付けたんですか? 佐々木 『ゆるキャン△ SEASON2』のストーリーは少しずつ春に近づいていって、劇中に「暖かくなったら」というセリフがいっぱい出てくるんです。それで広辞苑で探したら、「春隣(はるとなり)」という言葉を見つけて。それを少しやわらかくして、「はるのとなり」にしました。
亜咲花 広辞苑いいなー、私も買おう! ネットで検索するだけだと、その言葉の周りにある言葉がわからないんですよね。
佐々木 買いなー(笑)。「ふゆびより」も広辞苑で見つけた言葉だし、作詞のイメージも広がるよ。
── アレンジは中村ヒロさんとの共同作業だったんですよね? 佐々木 はい、シンプルイズザベストなアレンジになりました。「ふゆびより」との差別化を図りたくて、リズムを足してみたりバンドっぽいバージョンを作ってみたりもしたんですけど、結局、前作と同じように何も足さないほうがいいなと。京極(義昭)監督からも「シンプルなバージョンがいいです」と言われました。