住みたいのはタワマン? それとも1K? アニメ「ドラゴン、家を買う。」メインキャスト 堀江瞬・石川界人 対談

2020年11月18日 18:300

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2021年4月より放送開始されることが発表されたTVアニメ「ドラゴン、家を買う。」。マイホームを求めて旅をするドラゴンと、不動産屋のエルフのコンビが織り成す異色のファンタジーアニメだ。そんな本作の主演を務めるレティ役・堀江瞬さんとディアリア役・石川界人さんの対談がこのたび、実現したのでお届けする。まだ知らない人でも楽しめる作品のお話から、士気が上がるアフレコ現場のようす、そして2人の夢のマイホームのお話までバラエティ豊かなお話が繰り広げられた。

音響監督とのうれしい“せめぎ合い”で士気が高まる


── まず、作品に対しての最初の印象はいかがでしたか?

堀江瞬(以下、堀江) やっぱり、ドラゴンが家を探すという、この突拍子のない設定がすごく面白いなと思いました。出会うモンスターも家族を持っていたりと、普段ゲームでは当たり前のように倒してる魔物にも、暮らしというものがあるんだなと感じさせてくれて、そんな世界観で家を探すのが、この作品ならではの面白みだなと感じました。

石川界人(以下、石川) まず、「ドラゴン、家を買う。」というタイトルを聞いたときに、内容がまったく推測できなくて、ドラゴンってやっぱり凶悪なイメージがあるので、「買う」よりも「奪う」とか「燃やす」んじゃないの?と思ったんですよ(笑)。でも原作を読んでみたら全然違って、従来のドラゴン像を壊すレティと、まったく魔王らしくないディアリアの2人が、真っ当な手段で家を探していくという物語になっていまして、ここから生まれるコメディはめちゃめちゃ面白そうだなと思いました。

堀江 僕もドラクエといった王道のRPGをプレイして育ってきたので、これまでとは勇者と魔物の立場が逆転しているのが面白いんですよね。つまり魔物が主人公で、悪役が勇者。魔物から見たら、勇者って自分の生活を脅かす存在でしかないわけで。


石川 加えて作品に触れてみて思ったのは、何よりもかけ合いの面白さ。家を探す中で人々と出会いコミュニケーションをしていくわけですが、コメディとして、会話でクスッとさせる独特の面白さがあるんです。とてもテンポがいいし、ボケとツッコミ、はたまた何かリアクションを起こすキャラクターがいたりして、お芝居的にもとても楽しみだなと思いました。

── 役者として腕の見せどころを感じさせる原作だったと。

石川 やっぱりそういう原作を読ませていただくと、やってみたいなと思いますね。オーディションを経て出演が決まったときに、「相手役のレティは誰ですか?」と聞いたら、「堀江瞬くんです」とのことで、これまで堀江くんとはかけ合う役柄で共演したことがあまりなかったので、どういう現場になるのかなと楽しみでした。

── お2人は同じ事務所で、石川さんが先輩になるんですよね。

石川 はい。それでいて、同い年なんです。今まであまり話をする機会は多くなかったのですが、これだけからむ間柄は初めてです。収録も僕ら2人だけ先行して行っていたのですが、堀江くんはたまに「うぉっ!?」と驚かせる芝居を繰り出してくるんです。それがめちゃくちゃ面白くて(笑)。というのも、コメディって、予想外のことから生まれるほうが絶対に面白いじゃないですか。そういう意味で、この関係性でこの作品に関われたのはすごくラッキーだったなという感じがありますね。

── 石川さんが驚かれた球を投げていたという自覚を、堀江さんは?

堀江 ないです。ないです(笑)。この作品はリハV(リハーサル用の動画)で監督さんがすべての役を収録されていて、タイミングについてはそれに合わせて収録現場に臨むんです。だから監督さんが提示しているものとは違うものを出すぞという気持ちが相まって、もしかしたら何か面白いものが出て、結果、そういう芝居になっていたのかもしれません。

石川 この作品、すごいことにリハVの時点で絵がほぼ完成していたんですよ。この段階で、もうすでに面白いので、役者としてもこれ以上絵に変更を加えさせたくない。だから、この尺の中でできる面白さを追求していった形でした。

堀江 絵は存在しているので、そこからはみ出さない範囲で、どこまで自分の中で挑戦できるかを考えるのが楽しかったですね。

── 役柄に対してはどんなアプローチで臨まれましたか?

堀江 オーディションの際には、僕が演じるレティについて「ドラゴンではあるけれども、あまりドラゴンを演じるという意識でなく、9歳ぐらいの精神的にも幼い男の子のつもりで」と言われました。だから、ドラゴンらしいわかりやすいダミ声だとか、人外の感じはあまり出さないように、ちょっと臆病で泣き虫な男の子を演じるつもりで、精神性をいかに幼くするかということについて、かなり練ってから臨んでいきました。とはいえ、原作未読の方も既読の方も、アニメのPVで第一声を聞いたときには驚かれると思います。どんな声であっても当てはまりそうな分、「こうなんだ」っていう驚きは感じていただけるんじゃないかなと。


── 石川さんの演じるディアリアは?

石川 感情の起伏がとても平坦で、一見すると冷徹に見えるキャラクターですが、レティとのやりとりの中で、実はそのやりとりを楽しんでいるところもあったり、彼にやさしさを持って接しているっていうのが見え隠れするんです。それでいて、すごい平坦なまま、レティをイジったりツッコミを催促するようなボケをしたりするので、かなりおちゃめな性格のエルフなのかなと。でありながらも、格好よくて魔族の中でとても高い位にいるので、夢のような存在です。で、やっているのが不動産業と(笑)。でも、お芝居としてけっこう難しいところもあって、感情をあまり出してはいけないので、その中でどういうふうにシリアス・コメディと日常を切り分けていくか、難しいな~と思いながら毎回挑戦しております。


── 同じ人物の声でありながらも、空気感をシリアス寄り・コメディ寄りにするかといった調整が。

石川 そうですね。ボケとツッコミのときもやっぱり口調は違いますし、キャラクター性を考えるとあんまり大きく変えるのも違うし、その中でどう突っ込んでどうボケていこうかなっていうのは考えてますね。大半が天然で、たまに意図してっていう感じですね。

── 音響監督の納谷僚介さんはどんな方向性を示されていましたか?

堀江 やはり軽妙なかけ合いに重きを置かれて、ギャグとそうじゃないシーンとのメリハリについてこだわられていた覚えがあります。「ここはもうちょっと鋭利にツッコんで」といったディレクションはありましたが、それ以外の部分については、任せていただいているなという印象でした。

石川 たぶん、納谷さんはこういうコメディに関しては、ディレクションを入れすぎると自由度が奪われてしまうと考えられているのではないかと。それもあって任せていただいているようにも感じます。ただ、キャラクターとして僕が出しすぎてしまうことがあるので、そういうときは「石川くん、出てる」と言われて、「はいっ! 気をつけます!」というやり取りはありました(笑)。物語が進むにつれてどこまで出していいのかを探っていく中で、キャラクターの幅を広げたいなと思って、ちょっと挑戦することがあるんです。すると目ざとく「出てる」って言われて、「はいっ! だと思いました!」(笑)。そこのせめぎ合いはめちゃめちゃ楽しいですね。

── 芝居をする中でキャラの役者だけではなく、ブースの向こう側にも、ある意味で競う相手がいるっていうのは楽しそうですね。

石川 そうなんです。こっちが意図的に少しだけボーダーラインを越えようとしている微調整を見つけてもらえてるっていう環境がホントにうれしいですね。ちゃんと聞いてくれているんだなと実感すると、それに応えようとまた別の芝居で頑張ろうと思いますし、現場の士気も高まりますね。


── ディレクション次第でアフレコの現場の士気が高まるんですね。

石川 そうですね。やっぱりこういう状況下では打ち入り(作品制作が始まる前に行う宴会。打ち上げの対義語)とかできないので、現場でできるコミュニケーションはディレクションだけなんですよ。そう考えると、やっぱりそういう形で士気を高めてくれるっていうのは、本当にありがたい現場だと思います。

── ゲストの役者さんも大勢いらっしゃるとのことですが。

石川 まだお名前は開かせないのですが、レジェンド級の方々ですね。僕ら2人が最初の収録だったので、香盤表でお名前は見たのですが、お芝居は聞いていないんですよ。僕らが聞けるのも視聴者の皆さんと同じくオンエアのときなんです。

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  • (C) 多貫カヲ・絢 薔子/マッグガーデン・「ドラゴン、家を買う。」製作委員会

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ドラゴン、家を買う。

ドラゴン、家を買う。

放送日: 2021年4月4日~2021年6月20日   制作会社: Signal-MD
キャスト: 堀江瞬、石川界人、井澤詩織、福圓美里
(C) 多貫カヲ・絢 薔子/マッグガーデン・「ドラゴン、家を買う。」製作委員会

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