「イース」の物語の原点が描かれるエピソード0! 伝説のサントラCDも同梱のお宝セット「イース・オリジン スペシャルエディション」を徹底レビュー!

2020年10月18日 16:000

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「イース」シリーズの原点である第1作目「イース」(以下、I)と、その続編である「イースII」(以下、II)で登場した古代王国イースを舞台にした、エピソード0的なタイトル「イース・オリジン」が、2020年10月1日、豪華パッケージ「スペシャル・エディション」(PS4/Switch)として登場した!

 

「イース」は、1980年代のビデオゲーム黎明期を体験した世代には、ちょっと特別な思い入れのあるタイトルなんじゃないでしょうか。「Iの登場した1980年代後半というと、PCゲーム機人気が過熱すると同時に難易度もガンガン上昇。国民的家庭用ゲーム機としてリビングに定着するファミコンとの差別化を図るかのように、恐竜的な進化を続ける時代でした。

「難易度こそゲームのステータス」とでも言わんばかりにPCゲームが先鋭化する中、「今、RPGは優しさの時代へ。」のキャッチコピーとともに登場したのが、「I」でした。

「I」には脳みそをひっくり返さないと答えが出てこないような難解な謎解きも、思わずキーボードをクラッシュしたくなるほど猛烈な攻撃をしかけてくるボスも出てきません。ちょっと頭をひねれば答えにたどり着ける探索・謎解き要素や、敵の行動パターンを把握し、地道にレベルを上げていけばいつか必ず攻略できる絶妙なゲームバランスという「優しさ」を武器に登場したのです。

さらにアニメタッチの絵柄で描かれた魅力的なキャラクターとイベントシーン、ビートの効いた超カッコいいBGM。そして、「I」のみでは完結せず、「II」とあわせて初めてストーリーが完結する前後編の壮大なストーリーといったゲームを盛り上げる要素もあいまって、「イース」は大人気を博します。

その後、さまざまなハードへの移植、リメイクが繰り返されたほか、アニメ、コミック、小説とメディアミックスが行われ、昨年2019年には、最新作であるPlayStaion 4用ソフト「イースIX」が登場。今もなお日本を代表するRPGシリーズとして君臨し続けています。

 

 

そんな「I」と「II」で登場したのが古代王国・イース。冒険家の主人公・アドルは、そのキャリアの第一歩を、イースの攻略からスタートさせたわけですが、今回紹介する「イース・オリジン」は、その物語からおよそ700年前のイースが舞台。なぜイースが失われた古代王国となってしまったのか……。その謎が明かされていきます。

 

 

もともと「イース・オリジン」は2007年にPCゲームとして発売されたタイトルで、その後、PlayStaion 4、PlayStaion Vita、Xbox Oneに移植。今回発売された「スペシャルエディション」がPlayStaion 4、Nintendo Switchに登場したことによって、なんと現行ハード全てで本作がプレイできる状況となったのです。すごい!

ということで、今回は本作の魅力をサクッとご紹介しようと思います。なお本記事のゲーム画像はすべてNintendo Switch版となります。

 

開封の儀!

まずはパッケージを開くところからスタートします。今回は初の移植となったNintendo Switch版のパッケージで行いたいと思います!

 

 

というわけでパッケージから。イースの双子女神・フィーナ様とレア様が描かれたパッケージが、実に神々しい。

 

 

内容物はゲームソフト、ポスター、スペシャルエディションアートブック、2枚組オリジナルサウンドトラックです。

 

 

スペシャルエディションアートブックは、メインキャラクターの設定資料やトリミング前のオープニングムービー画像、イラスト集と充実した内容です。

 

そして何より嬉しいのが、現在はプレミア価格で取引されている伝説のオリジナルサウンドトラックがついてくるということ。これはゲームミュージックファン垂涎のアイテムです。

「スペシャルエディション」の名はダテじゃない!

 

起動した瞬間に「イース」ファン感涙必至!

ひと通り特典を堪能した後は、いよいよゲーム本編に触ってみましょう。

 

タイトル画面からゲームスタートを選択すると、プロローグが始まります。まずはじっくりBGMに耳を傾けましょう。ここで流れてくるのは、「I」のオープニングテーマ「FEENA」のアレンジバージョン「PROLOGUE-Ys ORIGIN-」! 古代祐三さんによる名曲が、最新ハードで流れるという喜びよ! 古参「イース」ファンなら、この時点でテンションは最高潮です。

 

察しのよい方はすでお気づきでしょうか。本作では、この曲だけでなく「I」「II」で使用された人気楽曲が、多数リアレンジされて収録されているのです。もともとメロディの美しさに定評のあるイースサウンドですが、それが最新モードでよみがえるのです。

本作用に書き下ろされた楽曲を手がけるのは、おなじみFalcom Sound Team jdk。彼らによるオープニングムービー曲「GENESIS BEYOND THE BEGINNING」もこれまた激かっこいい! ハードロックなバンドサウンドと壮麗なバイオリンのコラボレーションは、jdkのお家芸。いやがうえにもテンションがあがります。

 

すみません、ちょっとテンションが上がりすぎてしまいました、まだゲーム本編は一切始まっていないのですが、この盛り上がりぶりも本作をプレイしたことのある同志なら「わかる!わかる!」とうなずいてくれるはず。頼む、うなずいてくれ。

 

 

 

さて、ゲームはまず主人公を選ぶところからスタートします。
最初に選べるのは、大斧を振り回す騎士見習いの少女ユニカ=トバと、若くして天才魔道士と呼ばれる青年ユーゴ=ファクトの2人。「トバ」と「ファクト」と聞いてピンときた方もいるのでは? 本作の主人公は、「イースII」に登場した6神官の祖先にあたる人物なのです。

 

プレイヤーは彼女たちを操作し、空中に浮遊するサルモン神殿から魔法の源たる「黒真珠」とともに姿を消した双子の女神・レアとフィーナを探しに、地上に降下。女神が侵入したと思われる「塔」を攻略することになります。

 

 

ここまでの紹介を読んで、またしても「ピン」と来た方がいるかもしれません。このようにキャラの名前や舞台の「塔」など、「I」「II」で描かれる要素につながるキーワードが、あちこちに散りばめられており、まるで欠けたパズルのピースが埋まるかのごとく、断片的に語られてきた「700年前のできごと」が明らかになっていくのが、本作の面白さのひとつなのです。

 

異なる性能の主人公を選んで「塔」を攻略せよ!

とはいえ「イース」シリーズを遊んだことがない人がプレイしても面白くない……なんてことはなく、そこはさすがの日本ファルコム作品。独立した1本のアクションRPGとしても、非常に楽しめるゲームとなっています。

 

まず主人公の性能からご紹介。

ユニカは先述の通り、自分の体ほどの大きさの斧を振り回し、敵を次々と薙ぎ払っていくパワーファイター。射程距離は短いものの、手数と広範囲に及ぶ攻撃で、ある程度のごり押しプレイも可能です。

アクションゲーム慣れしている人なら、まずユニカでゲームを開始するとサクサク進められるかもしれません。

 


いっぽうのユーゴは、遠くの敵まで攻撃できる光弾を発射することが可能です。接近戦では不利になりがちですが、長い射程距離は非常に魅力的。敵に見つかる前に、遠くから先制攻撃をしかけたり、敵の攻撃の届かない位置からダメージを与えたりと、地形やシチュエーションを生かすことで有利な条件で戦うことができます。ゲーム初心者やアクションが苦手な方はユーゴでプレイすると、進めやすいかも。

 

 

という具合に、それぞれ一長一短あるプレイヤーキャラですが、そこは「優しさ」のゲーム「イース」です。どちらのキャラで遊んでも、そうそう手詰まりになることはないはず。きちんとアイテムを回収しつつレベル上げ、キャラ育成をしていけば必ず先に進めるはずです。

 

 

キャラを決めたら、いよいよ冒険の開始です。

舞台となるのは無数の魔物が跋扈する「塔」。このどこかにいる双子の女神・レア様とフィーナ様を探すことが目的となります。

 

  

塔内には魔物だけでなく、さまざまなしかけが存在し、先に進むにはそのしかけを解く必要があります。

ある時は決められた敵をすべて倒し、ある時は魔法具を獲得することで使えるようになる「スキル」を使って道を切り開いていきましょう。

とりわけ本作において重要なのが「スキル」です。風、雷、炎の3つの魔法具に対応したスキルが各キャラクターに存在するのですが、なかでも塔の攻略で活躍するのが風の魔法具のスキルです。

 

 

ジャンプ中に発動させるとジャンプ距離や滞空時間が延びるため、うまく使えば通常のジャンプでは届かない場所にも行けたりします。これを使わねば進めない個所もあったりするので、道に迷ったらひとまず風のスキルで飛んでみるとよいかもしれません。

 

ユニカが風の魔法具を装備すると発動する「旋風のスキル」

 

ユニカが雷の魔法具を装備すると発動する「金剛のスキル」

 

ユニカが炎の魔法具を装備すると発動する「紅蓮のスキル」

 

もうひとつ、本作の攻略要素として「ブースト」があります。時間経過や敵の攻撃を受けることで溜まる「ブーストゲージ」が満タンになると、ブーストが発動可能になります。発動すると、攻撃速度、連続攻撃回数、防御力が上昇。敵を一網打尽にできます。

ゲーム後半には、ブースト発動中に再度ブースト発動ボタンを押すことで、強力な攻撃「バースト」を発動できるようになります。ブースト発動直後は一瞬無敵時間となり、バースト発動時はすべての敵の攻撃を無効化されるため、緊急回避手段としても活用できます。

 

 

そのほか、方向キーと攻撃ボタンの組み合わせで、特殊攻撃を放つことが可能。命中した敵の防御力を下げる効果があるので、余裕があればこれも狙っていきましょう。

 

 

このように、本作の主人公は多彩な攻撃手段を持っています。これらの攻撃を組み合わせて、塔を攻略していきましょう。

 

舞台となる「塔」は全部で6つの領域に分かれており、それぞれ個性的なフィールドが広がっています。

そして各領域の終点には、シリーズ恒例の大型ボスが待ち構えています。

 

  

これがまたどれも個性的で、ひと筋縄ではいかない連中ばかり。おそらく初見で倒せる人はほとんどいないのでは。しかし、どのボスにも行動パターンが存在し、何度かトライ&エラーを繰り返すことで攻略の糸口が見えてくるはず。

やっと発見した攻略パターンが見事にハマり、撃破した時の達成感たるや! これぞ「イース」! と言えるでしょう。

ちなみに本作を一度クリアすると、ボスとの戦闘のみを楽しめる「タイムアタックモード」がアンロックされます。ゲーム本編を終えた後もベストスコアを目指し、腕を磨きましょう!

 

多彩なキャラが織りなすドラマにも注目だ!

「イース」の魅力は、アクションRPGとしての遊びごたえや音楽だけではありません。魅力的なキャラクターによるドラマも、忘れてはならないのです。

本作も、もちろんストーリー要素はしっかり作りこまれています。

 

 

地上に降下した騎士団の仲間たちとの会話や共闘、塔内を暗躍する謎の敵勢力。そんな中で経験する主人公の挫折と成長……。

ある意味普遍的なドラマが描かれる本作は、「イース」シリーズの一翼を担う作品であると同時に、「イース」シリーズ初心者向けタイトルでもあると言えます。むしろエピソード0的な本作から「イース」を始めることができるのは、それはそれでうらやましい! と、すでにシリーズに親しんでいるファンなら思うかもしれません。

 

 

そして物語を進めていくと、中盤あたりでユニカとユーゴが合流します。異なるルートをたどってきた主人公キャラが、ひとつのチームとして行動をするというシチュエーションは問答無用で熱いものがあります。

 

もうひとつストーリー要素で忘れてはならないのが、実は本作には第3の主人公がいるということです。

 


ユニカとユーゴのシナリオをクリアすると、第3の主人公のストーリーが解放されます。その主人公というのが、2人の前に敵として立ちはだかる「鉤爪の男」なのです! はたして彼にはどんなストーリーがあるのか。そして、どんな結末が彼に待ち構えているのか……ぜひその目で確かめてください。

 

というわけで、駆け足ながら「イース・オリジン」の魅力を語らせていただきました。

「イース」を遊んだことのある人なら、文句なしに、「イース」未経験者なら、すべてが新鮮な気持ちで楽しめること間違いなしの1本です。おまけにお得な特典満載の「スペシャルエディション」が今なら手に入るということで、迷う必要はないはず!

ちょっとでも興味を持ったら、迷わずゲットするのが吉ですよ。

 

【商品情報】

■イース・オリジン スペシャルエディション

・発売中

・希望小売価格:5,800円(税別)

・ジャンル:アクションRPG

・プレイ人数:1人

・対応機種:Nintendo Switch, PlayStation 4

・レーティング:B

・対応言語 (Language):日本語、英語(English)、フランス語(French)、イタリア語(Italian)、ドイツ語(Deutsch)、スペイン語(Spanish)

・開発元:Dotemu

・発売元:株式会社3goo

画像一覧

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