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古典的なロボットプラモ構造……しかし、動かないのはヒジだけではなかった!
まあだいたい、この時期の人型ロボットは頭と手足を別々に組んで、最後に胴体パーツで前後から貼り合わせれば、間違いなく形になります。その構造のせいで胴体が四角く、幅広くなりがちなのね。
胴体より気になるのは、頭が前後で割ってあるか、それとも左右で割ってあるか……ガンダムとかだと顔の情報量が多いから、お面のように前後に割ってあるでしょ? 同じ300円でも、ザクだと左右で割ることになる。すると、横顔のシルエットを重視することになる。このブッシュマン、左右で割ってます。おそらく、口の部分が胸側にグニョッと伸びているので、前後で割るよりは左右のほうが都合がいいでしょうね。
▲ 頭頂部のカメラ。頭の上にちょこっと乗っている、センサー的なユニット。CBアーマーの共有する特徴と言ってもいい。そして、このブッシュマンは頭頂部ユニットがおにぎり形。その上にアンテナが斜めに生えていて、全身をキリッと引き締めている
▲ 頭が小さいほどプロポーションがよくなる……という法則が、まだメーカー側には意識されていないので、頭は横にべったりと広い。広いというか、高さが足りないのかな。頭頂部ユニットが付くと、また印象が変わるんだろうかそして、腕。先ほども書いたように、ヒジは固定です。コスト削減です。しかし、1/72と1/48のフル可動キットの存在を知っていると、この固定されたヒジこそが、このコレクターズシリーズ(ビギナーズコレクション)のアイデンティティという気がしてくる。これはこれでカワイイというか、不思議な魅力に思えてくるのです。
▲ パーツ裏側から撮ってみましたけど、コブシは別パーツです。回転します。そして、肩内側にはL字型の可動軸を組み込みます。腕が横方向に広げられる、80年代ロボットプラモの中では重要なパーツですね。各メーカーが採用しました腕にばかり注目してしまいましたが、足。このキット、足首が動かない。スネと一体成形です。バンダイ模型の1/144 シャア専用ザクが、「足首の動かないロボットプラモ」としては有名ですが、ほぼ3年後に発売された「ダグラム」のビギナーズコレクションが、「コスト削減のため足首が動かないロボプラモ」の衣鉢を継ぐとは……。これはもう、様式美と言っていいでしょう。
▲ フトモモは普通に2パーツを貼り合せますが、スネと足首は一体。こうして裏側から見ると、ヒザの突起からスネ下部のでっぱり、足首前部のゆるやかな曲線など、「足全体のシルエット」の面白さ・美しさに気づかされます何でもかんでも関節が動けばいいのかというと、実はそんなことないのでは? という気持ちにさせられます。頭・腕・足が揃ったので、後はタイヤキのように前後からガチャッと胴体パーツで挟めば、ロボットの形になるはずです。あの猿みたいなCBアーマーが令和の今、卓上によみがえる!