【Steam】今年はゲームで「たまや~」!?花火がテーマのPCゲーム特集

2020年08月01日 09:250

※本コンテンツはアキバ総研が制作した独自コンテンツです。また本コンテンツでは掲載するECサイト等から購入実績などに基づいて手数料をいただくことがあります。

アキバ総研をご覧の皆さま、いかがお過ごしでしょうか。ゲーム買いすぎちゃう系ライターの百壁ネロでございます。

 

先日、2020年7月24日に「全国一斉花火プロジェクト~はじまりの花火~」と題して、47都道府県でいっせいに打ち上げ花火をするという企画が実施され、話題となりました。筆者の住んでいる場所からは、あいにく花火を見ることができませんでしたが、「花火が上がる!」というだけで、なんとなくちょっとテンションが上がるものです。

 

思い起こせば、ファミコンの初代「スーパーマリオ」には、クリア時の残りタイムによって花火が上がるというテンションがあがる裏技もありましたが、今回は夏の風物詩「花火」がテーマのSteamゲームをご紹介していきましょう。


1.花火師を夢見るリス少女の大冒険! キュートな2Dアクション「雨上がりのハナビィ


 

花火と聞いてまず思い浮かぶものと言えば、筆者は打ち上げ花火ですが、線香花火やねずみ花火など、その種類は実に豊富です。いろいろな花火が詰められた花火セットが売られているのをコンビニなどで見かけると、子供の頃の気持ちのなごりか、今でもなんとなくウキウキしてしまいます。


ご紹介する「雨上がりのハナビィ」は、そんな花火を駆使して進むアクションゲームです。


(C) 2018 Enigmatic Network


本作の主人公は、ハナビィという名のリスの少女。一流の花火師になるために、ハナビィは族長が課した試練を乗り越えて許しを得て、住んでいた森を飛び出します。しかし、憧れていた外の世界は、なぜかずっと雨が降り続けるという異常事態の真っただ中。しかも、湿気が具現化した存在である「ウェット・モンスター」がはびこる始末です。ハナビィが、この奇妙な事態に苦しむ世界を旅して問題を解決していくというのが本作のメインストーリー。ポップなグラフィックにマッチした世界観と物語は、アニメ映画を見ているようで、引き込まれるものがあります。



本作のポイントは、なんといってもキャラのかわいさです。


元気で前向きな主人公のハナビィはもちろんのこと、森や街で出会う動物たちも皆、とてもかわいらしく魅力的。まばたきしたり耳が動いたりシッポが動いたりと、細かなアニメーションで、ケモノキャラ特有の愛らしさやモフモフ感がとてもよく表現されています。本作は、ステージ中にいるキャラとRPGのように会話をすることができるのですが、すべてのキャラにしっかりと名前がついているのが筆者的には驚きでした。「神は細部に宿る」という言葉もあるとおり、こういった細かな部分へのこだわりが、本作の世界観に深みを出しているように感じます。




かわいいのは動物キャラだけではありません。敵であるウェット・モンスターたちも、カビやキノコを思わせる菌類のような見た目ながら、とても愛嬌がありキュート。また、キャラだけではなく、背景や地形など細かな部分もすべてカラフルでかわいいデザインとなっています。本作はステージクリア型のゲームですが、森や砂漠、雪国とステージのバリエーションが豊かなので、ゲームを進めながら、まるで絵本を読み進めていくようなワクワク感を感じられます。


ちなみに、かわいいのはグラフィックだけではありません。BGMもポップでかわいい名曲揃いです。目からも耳からも、ゲーム全体を通してかわいらしい雰囲気を存分に感じられる作品と言えるでしょう。



肝心のゲーム部分は、ジャンプと攻撃を駆使して進む、2Dアクションゲームとしてはオーソドックスな作りとなっています。そんな本作のアクション最大の特徴は、敵への攻撃手段。花火が大好きなハナビィは、様ざまな花火を使った個性的な攻撃を繰り広げます。


基本となるのは「手持ち花火」攻撃。手に持ったまま敵に当たればダメージを与えられる手持ち花火は、持ったまま上に向けることもできるので、空を飛ぶ敵にも攻撃ができます。「打ち上げ花火」は、マーカーで狙いを定めて放つ高攻撃力武器。爆発した火花で複数の敵に一気にダメージを与えることができるので、敵が密集した場所を切り抜けるときに便利です。打ち上げ花火でうまく敵を一掃できると、パズルゲームの連鎖が決まったような感覚になり、かなりの気持ちよさが味わえました。


ちなみに武器である花火は、使用時の音がとてもリアル。特に手持ち花火のパチパチパチ……という音は、ついつい何度も聞きたくなるほどの再現度で、一聴の価値アリです。




かわいいグラフィック、心地よい音楽、そして絵本のような物語と、ゲーム全体に流れるあたたかくてやさしい雰囲気が魅力の「雨上がりのハナビィ」。アクションゲームとしての難易度は比較的やさしめとなっているので、ゲームにあまりなじみのない人でも楽しめる作品と言えそうです。


最後に一応、念のため。リアルでは、花火を人に向けたり上に向けたりしちゃダメですよ!

2.お手軽操作で花火ショー開催! 花火大会シミュレーター「Fireworks Simulator


  • 「Fireworks Simulator」(Reality Twist GmbH)
  • 発売日:2014年11月26日
  • 価格:1,289円(2020年7月25日現在)

友達や恋人、家族で集まり、庭や公園などで和気あいあいと遊ぶ花火も楽しいですが、やはり花火といえば花火大会。夜空を彩る巨大な花火は、見応え抜群で格別です。


ご紹介する「Fireworks Simulator」は、そんな花火大会をPC上で楽しめるシミュレーターです。


(C) 2014 Reality Twist GmbH


まず初めに、注意点がひとつ。本作は、花火を作るシミュレーターではなく「花火大会を作る」シミュレーターです。好きな形の打ち上げ花火をデザインしたりできるゲームというわけではないので、お間違えなく。


では、花火大会を作るというのはいったいどういうことなのか。簡単に言えば、「花火を設置し、打ち上げるタイミングを設定する」ということで、これが本作の中心的な内容となっています。これだけ聞くと、なんだか少し難しそうに思えるかもしれませんが、これが案外簡単なのです。それでは順番に説明していきましょう。

 

まずは、ロケーションを選択するところから始まります。父なる川という愛称を持つライン川で花火ショーを開催できる「ケルン」と、1972年のミュンヘンオリンピックの会場である「オリンピアパーク」の2か所から選択可能。ここは、筆者は「ケルン」をチョイスしてみました。花火大会といえば川というイメージが強いなと!
ロケーションを選択したあとは、「音楽を読み込む」という画面になりますが、ここはとりあえず、デフォルトでゲームに入っている曲の中から適当に選んでしまってかまいません。



音楽を選択したあとは、発射場の画面となり、さっそく花火を設置していくこととなります。


画面の下にズラッと並んでいるのが使用可能な花火一覧。それぞれ色や打ち上げ筒の数、大きさ、花火の飛び方などが異なり、クリックすることでプレビューアニメーションを確認できます。好みの花火を見つけたら、ドラッグ&ドロップでフィールド上に置いていきましょう。


以上、花火の設置は、たったこれだけ。花火を買うための費用なども特にないので、とにかく好きな花火を好きなように置いてしまいましょう。



設置が完了したら、続いて打ち上げタイミングの設定です。「タイミングの設定って「○分○秒に点火」とか、全部の花火に細かく数字を設定していくの?」という不安が一瞬よぎりますが、そんなことはありません。


本作では、花火の打ち上げタイミングは、ミュージックシーケンサーのような画面で直感的に設定することができるようになっています。DTM(デスクトップミュージック)経験者や、ボーカロイドを触ったことがある人なら、なじみのある見た目のシステムかも知れません。


ひとつ前の画面で発射場に設置した花火が下部に並んでいるので、ドラッグ&ドロップで画面上に並べていきましょう。基本はたったこれだけ。花火ショーが始まると、左から順番に再生されていく仕組みとなっています。
ちなみに、最初に選んだ音楽は、花火ショーのBGMとして流れます。少し高度ではありますが、BGMに合わせてうまく花火を打ち鳴らすことができれば、ショーがさらにカッコよくなること間違いなしというわけです。



ひととおり設定を終えたら、右上のメニューから「プレイ」を押して、いよいよ花火大会開催。3Dで描かれたフィールド画面が表示されるので、点火というボタンを押せば、設定した花火が次々と打ち上げられていきます。
これが、ゲームではありながらも、かなりの迫力と臨場感! 筆者は初めて見た際、その美しさに思わず「おお……!」と声が出てしまいました。そして、画面写真を撮りまくってしまいました。




シミュレーターということでゲーム性はありませんが、専門的な知識不要で、直感的にド派手な花火ショーを作れる点が魅力の本作。この夏は、「Fireworks Simulator」を使って、おうちで手軽に花火大会を開催してみてはいかがでしょうか。


3.禁断の火遊びゲーム!? やりすぎ花火シミュレーター「Fireworks Mania - An Explosive Simulator



現実では絶対にやってはいけませんが、「大量の花火を思いっきり打ちまくってみたい!」という衝動に駆られたことはないでしょうか?


きれいでド派手な花火を辺り構わず打ちまくったら、さぞかし爽快なのでは……という、そんな妄想をかなえられるのがこのゲーム、「Fireworks Mania - An Explosive Simulator」です。


(C) 2020 Laumania ApS


先ほどご紹介した「Fireworks Simulator」は花火大会のシミュレーターでしたが、こちらの「Fireworks Mania」は、花火に自分で着火して遊べるシミュレーターとなっています。


ちなみに本作は2020年12月にリリース予定となっており、記事を書いている時点では正式版はまだリリースされていません。本記事はデモ版をプレイしてのご紹介となりますので、その点はあらかじめご了承ください。なお、デモ版は現状、日本語に対応していませんので、その点もご注意ください。

 

ゲームを始めると、まずはマップセレクト画面が表示されます。デモ版では「Town - Night」以外のマップは選択できませんので、ここはおとなしくそれをチョイス。画面を見る限りでは、製品版ではほかにも3つのマップが追加されそうな予感です。期待しつつ、次の画面へ。


画面が変わると、そこは人通りのない静かな夜の町。一人称視点となっており、右手には何やらガスバーナーのようなアイテムを持っています。



そう、これこそが、本作のメインとなるゲーム画面です。リアルではなくカートゥーン寄りの3Dグラフィックで描かれたこの町を駆け回り、何をしても自由という箱庭ゲーム的な作りとなっているのですが、まずはTabキーを押してインベントリを開いてみましょう。


インベントリ内には、ロケット花火や爆竹、設置式の花火などさまざまな種類の花火が並んでいます。これが手持ちの花火であり、プレイヤーはこれを思う存分、好きなだけ使うことができるというわけです。左クリックで花火をポンとひとつ生み出すことができ、右クリックでカーソルの位置に固定した状態で花火をひとつ設置することができます。


ひとまず筆者はロケット花火を選択し、どれだけの数を置けるのか、マウスをカチカチカチ……と、しばし連打してみました。その結果、めちゃくちゃ置けました。まだまだ置けそうでしたが、いったんこのぐらいで止めておきました。



花火を置いたら次にやるべきことは当然、着火です。これだけの数の花火に火をつけると、それはもう、とんでもないことになるはずですが、着火の前にQキーを押してツール画面を開き、「Fuse Connection Tool」というものを使ってみます。


これは導火線のようなものを生み出すツールで、花火同士を線でつなぐことで、ひとつに着火すれば次々に爆発していく仕掛けを作ることができます。


まあ、正直これだけの数の花火なら、ひとつ着火すれば勝手に次々と引火していきそうではありますが、念には念をということで、ツールで花火たちをつないで……いざ着火!



……はい、大変なことになりました。

 

パニックという言葉がこれほどまでに似合うシチュエーションは初めてかもしれません。けたたましい音を立てながら、あっちこっちに花火が飛びまくり、爆発し、その衝撃で画面が揺れまくりました。花火はとってもきれいでしたが、それ以上にパニック感が強く、たった十数秒ながら、とてつもない濃い時間を過ごしてしまいました。


ちなみに町は、家やガソリンスタンド、教会など建物の内部もしっかり作られているので、中におじゃまして自由に花火遊び……もとい、花火パニックを巻き起こすことも可能。屋外とはまた違ったヤバさが味わえます。



シミュレーターということで、目的や物語などのゲーム的要素はありませんが、箱庭の中でとにかく好きなように、好きなだけ花火を置いて、気が済むまで爆発させられるが、この「Fireworks Mania - An Explosive Simulator」のおもしろさ。「この花火をここに置いて火をつけたらどうなるんだろう」という、イタズラ心にも似たワクワク感が楽しく、ついついクセになって延々とやってしまう中毒性を感じました。このゲーム、間違いなくストレス解消にひと役買うと思います。




現実では決してまねすることができないゲームならではの花火体験を味わってみたい方はぜひ、デモ版をダウンロードして、12月に予定されている発売を楽しみに待ちましょう。


そして最後に一応、念のため。リアルでは、花火を大量に打ち上げたり屋内で遊んだりするのは絶対にダメですよ!



この夏は、おうちにいながらゲームで花火大会を!


というわけで、おすすめの3作をご紹介しました。
花火はやはり、みんなで集まってワイワイ楽しみたいものですが、こんなご時世だからこそ、ゲーム上で花火を楽しむというのもひとつの選択肢としてアリなのかもしれません。来年の夏こそは心置きなくにぎやかに花火を楽しめることを願いつつ、ゲームで花火を楽しんでいきましょう! 


筆者:百壁ネロ
ゲーム買い過ぎちゃう系フリーライター。現在積みゲー300本以上。小説家でもあります。著作は「ごあけん アンレイテッド・エディション」(講談社)、「母の嘘(「悪意怪談」所収)」(竹書房)。

画像一覧

ログイン/会員登録をしてこのニュースにコメントしよう!

関連リンク

※記事中に記載の税込価格については記事掲載時のものとなります。税率の変更にともない、変更される場合がありますのでご注意ください。

関連記事