デリケートエリアのムズムズ解消の強い味方がまさかの復活! VTuber「股間戦士エムズーン」【コラボのゲンバ 第15回】

2020年07月27日 19:000

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アニメや声優などのサブカルチャーとさまざまな業界のコラボレーションが活発化する今日この頃、「おっ!やってくれるな」「何?そうきたか!」とファンの心を刺激してくる商品、コラボ企画が続々と登場している。そこで、アキバ総研的に気になる「コラボ」の企画現場にうかがい、企画の魅力やおもしろエピソード、苦労話などの制作裏話を、あれこれうかがっていこう!という連載が「コラボのゲンバ」だ。

第15回に登場するのは、株式会社池田模範堂が製造・販売するデリケートエリアのかゆみ・かぶれの治療薬「デリケアエムズ(M’s)」のイメージキャラクター「股間戦士エムズーン」。昨年のムヒの日(6月1日)に華々しくVTuberデビューをした「股間戦士エムズーン」が今年の夏も華麗に復活! アニメシリーズの最新話も公開され話題を呼んでいる。

 

今回お話をうかがったのは、「股間戦士エムズーン」のアニメ制作を担当した株式会社電通 4CRP局のクリエーティブディレクター山田かずまささんと、C Mプランナー礒部建多さんのお二人。「股間戦士エムズーン」の誕生から、キャラクター作りのこだわり、デビュー時の反響や、今後期待する展開など、たっぷりと語っていただきました。

 

—— これまでに、サブカルチャーとのコラボ企画などに多く携わってきていらっしゃいますか?

 

礒部さん 自動車メーカーからの依頼で、東京モーターショーでのプレゼンテーション用アニメを作ったり、車のパーツを二次元キャラクターにしてフルモデルチェンジをアピールするというプロジェクトに携わったりました。

 

山田さん ウイスキーやラーメンなど商品で既存のアニメキャラクターを使ったCM制作には携わってきましたが、今回のように1からキャラクターを作り上げるというのは、「股間戦士エムズーン」がほぼ初めてです。

 

—— サブカルチャーとのコラボ企画が続々と登場している、このような状況をどう感じていますか?

 

礒部さん 3、4年前まで急激に増えていった印象があります。さまざまな種類のコラボを目にする中で、自戒の念も込めて「ちゃんと企画しなくてはいけない」という気持ちにもなります。

 

山田かずまささん

礒部建多さん

 

—— 「股間戦士エムズーン」は数あるコラボの中でも、かなり強いインパクトがあります。誕生経緯について教えてください。

 

山田さん ひとことで言うと“思いつき”です(笑)。「股間戦士エムズーン」が誕生する前にも、ウェブCMではいろいろおもしろい取り組みはしていて、反響もそこそこありました。たとえば、竹取物語などをモチーフにした昔話風のCMを作ってみたり。それなりにおもしろかったのですが、もうひとつ芯が足りていないかなという印象でした。「商品のよさがきちんと伝わること」「広告する側の理屈だけで作らないこと」「商品、ブランドとして長く続けられること」、この3つの芯を意識して何か新しいものをと考えているときに、ふと思いついたのが「股間戦士エムズーン」でした。

商品は出ずっぱりでアピールできるし、今までスポットが当たらなかった股間をテーマにした新しくて面白いものができると。商品が出ずっぱりなのでストーリーに専念してコマーシャルっぽさを排除できる、面白い部分やエモーショナルな表現いろんな表現を視聴者に届けることができ、長く続けることができる。まさに、ドンピシャだと思いました。そこから、CMプランナーの礒部君やデザイン制作会社の担当者にコンセプトを伝えて「股間戦士エムズーン」が誕生しました。

 

 

—— デザインやパーツでのこだわりをうかがいたいです。

 

礒部さん こだわった部分でもありますが、「股間戦士エムズーン」は機械なのに、現物っぽい「デリケアエムズ(M’s)」を背負っているというギャップが好きですね。「デリケアエムズ(M’s)」を消費してなくなっていくと力が弱くなっていきます。

 

山田さん 商品がずっと出ているところ、変形しても原型がわかるというのがこだわりです。たとえば、「トランスフォーマー」は、原型はわかっているけれど、見た目はかっこいいものに変形しています。だけど、「股間戦士エムズーン」は変形してもずっと商品の情報が目に入ってきます。太ももあたりに成分表示が写っていたりして、「デリケアエムズ(M’s)」だとわかるわけです。静止する部分では、特に重要な情報を伝えていますが、それ以外でも「デリケアエムズ(M’s)」についてわかるようにしています。

 

 

—— ストーリー作りで意識していることを教えてください。

 

礒部さん 機械や商品の箱といった無機質なものが、チャーミングに見えるような関係性を描くことを意識しています。デリケートな部分、いわゆる股間向けの商品を扱っているので、エモーショナルなストーリー展開の感動作を描いても、どこかおかしみを感じられるのもポイントです。過去の描き方も大事にしています。「また回想するんかい!」と言われるくらい入れています(笑)。

 

山田さん 王道ストーリーを変なキャラクターでやっていながら、エモーショナルなシーンもある。そのあたりのギャップみたいなものはかなり意識しています。

 

礒部さん 例えば、第七話で明かされた「股間戦士エムズーン」は1体じゃないという事実。いろんな「股間戦士エムズーン」の中から選ばれて出てきた、選りすぐりのやつなんだ、という過去の描き方で、感動的な話に仕上げています。

 

 

—— 昨年は、夏限定の活動ながら、VTuberである「月ノ美兎」さん、「剣持刀也」さんとのコラボ生配信”股間大学のオープンキャンパス生放送”を実施。生放送後には「#股間大学オープンキャンパス」が日本のTwitterトレンド4位となる反響もありました。

 

山田さん この企画はもう一人の優秀なクリエイターの福井君がプロデュースしてくれています。ありがたいことに、良心的でうれしくなるコメントを多くいただきました。みなさんの反響を見て、改めて「股間戦士エムズーン」のような企画をOKしてくださった、クライアントに敬意を表したいと感じました。「製薬会社が病気」とか「頭がおかしい」という褒め言葉もおもしろかったですね。

 

 

—— 制作時の苦労話はありますか?

 

礒部さん キャラや設定はおもしろいと思っても、いざ作ってみると意外と普通、と感じることもよくあります。たとえば「ガシャン・コカン・ガシャン・コカン」のようなパワーワードをどれだけ生み出せるか、そこは苦労しますね。

 

山田さん この企画は楽しいことだらけで、苦労話はあまりないというのが正直なところです。でも、クリエイターとして、キャラを作っただけでは安心できません。そこから世界観を作り上げていくにはセリフのひとつひとつが大事になってきます。エモいところ、笑わせるところ、緩急を意識して生み出しています。

 

—— 制作現場は楽しそうですね。

 

山田さん MA作業までにセリフが決まっていないこともよくあります。みんなで大喜利のように、アイデアを出し合うのもお決まりのようになっていて。ナレーターさんを待たせてしまうこともあるのですが、苦労の先に待っている、みんながいいねと思える瞬間のために、必死に決め台詞を考えます。

 

—— 悲しいけどボツになったセリフはありますか?

 

山田さん 攻めすぎたセリフになると「ちょっとそこまでは」と自制したりします。池田模範堂さんからはくれぐれも「品位」は守ってくださいと言われているので、それはまあ当然ですよね。なので、ここでもそれは内緒ということで。

 

礒部さん 技の名前とか、ボツになったものはたくさんあります。あとは、表現としてのNGもかなりありますね。ズボンのファスナーが開いて「股間戦士エムズーン」が出撃するというアイデアもあったのですが、攻めすぎてるかなと思いボツにしました。

 

 

—— デリケートエリアの商品なので、塩梅が難しそうですね。

 

礒部さん 股間と言っているけれど、下品じゃなくてチャーミングにということは意識しています。クライアントも「品位」という言葉を使われるので、「品位ある股間の言い方」というのを意識しています。私自身も商品のユーザーなので、絶妙にいい感じは心がけています。

 

—— お二方のお気に入りのセリフを教えてください。

 

礒部さん 「ガシャン・コカン・ガシャン・コカン」ですね。私のお気に入りです。あとは技を出すときに「股間という股間に真心込めて」というセリフがあるのですが、やさしさがあっていいなと思いました。

 

山田さん 女性向け商品「デリケア」のキャラクターで、デリケアの母が出てきます。「スカートの丈にはこだわっています」というセリフがおもしろくて大好きです。いずれ、池田模範堂さんの商品を全部ロボ化して「アベンジャーズ」みたいにしたいというのが、私の野望でもあります(笑)

 

 

—— ニセエムズーン役を立木文彦さん、エムズーン役を石田彰さんが務めた第七話「偽エムズーンとの秘話」股間フリーダム版も話題です。

 

山田さん せっかく作った「股間戦士エムズーン」をもっとおもしろいものにしたい、いいものにしたいという気持ちから、クリエイターの福井君のアイデアで実現しました。前回よりも何か足したいというクリエイターのクセなんですかね。さらによくしたい、おもしろくしたいって常に思っています。マーケティングっぽいことをしながら、根底にはクリエイターとしてのこだわりがあって、プラスアルファを求めてしまいがちです。

 

 

—— 声優さんが声を担当することで、昨年以上にアニメ好きの反応があったのではないでしょうか?

 

山田さん 熱量のあるコメントをいただいたり、たくさん拡散していただいたりと、本当にありがたい反応を肌で感じています。と同時に、注目していただいているからこそ、さらに刺さるものを作っていきたいという気持ちになります。アイデアの参考になるコメントも多くいただくので、本当にありがたいかぎりです。

 

—— 8月には最新話となる第八話も公開されるとのことですが、見どころを教えてください。

 

礒部さん 個人的に今までで一番好きなエピソードです。第七話の最後での告知もありましたが、いろいろなネタが詰まっているおもしろい話に仕上がっています。

 

山田さん いよいよプレジデント池田が登場しますからね。

 

礒部さん 登場の仕方がちょっと変なんです。インパクトある登場シーンなのでぜひ注目してください。

 

 

—— となると今後の展開がより気になりますね。

 

山田さん 私自身、すごく好きな企画で、自分の子どものようにも思っています。 VTuberコラボ、声優コラボときたので、将来的には立体物が作れたらうれしいなと思っています。何かいいアイデアがある方、協力してくださる方がいないかななんて期待しています。

 

礒部さん この記事を読んで、アニメ好きの方やロボット好きの方が動いてくれたら、うれしいです(笑)。

 

(取材・文/タナカシノブ)

 

【商品情報】

■デリケアM’s(エムズ) 15g


・医薬品分類:第3類医薬品

・希望小売価格:950円(税別)

・形状:クリーム

・特長:爽快クールな清涼感でかゆみ感覚を鎮め、3つの特長(かゆみを止める・炎症を鎮める・雑菌を抑える)で、悪化の原因となるかゆみの悪循環を抑えます。

・効能:かゆみ、かぶれ、ただれ、しっしん、皮ふ炎、じんましん、あせも、虫さされ、しもやけ

・有効成分:
 ジフェンヒドラミン塩酸塩…かゆみ止める。

 グリチルレチン酸…生薬由来成分で、かぶれなどの炎症を鎮める。

 ℓ-メントール…清涼感を与え、かゆみを鎮める。

 イソプロピルメチルフェノール…細菌の繁殖を防ぐ。

 トコフェロール酢酸エステル…血行を促進し、患部の回復を早める。

・用法・用量:一日数回、適量を患部に塗布してください

・使用開始目安年齢:生後3カ月以上

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