【Steam】今日は海の日。夏だ!海だ!Steamだ!海が舞台のPCゲーム特集

2020年07月23日 11:000

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アキバ総研をご覧の皆さま、いかがお過ごしでしょうか。ゲーム買いすぎちゃう系ライターの百壁ネロでございます。7月になり、いよいよ本格的に夏到来ということで、「あつまれ どうぶつの森」でも海開きが始まり、海で泳いだり素潜りをしたりと遊びの幅が広がりました。思い起こせば、ファミコン版初代スーパーマリオの時代から、水中面ことに海ステージがあったりと、海とゲームは切っても切り離せないものですが、今回は、7月23日の海の日にちなんで、海が舞台のSteamのゲームをご紹介していきます。

これまでの特集一覧はこちら



1.美しいサンゴ礁に癒やされる
海中探検パズルアドベンチャー「Koral(コーラル)


  • メーカー名:Carlos Coronado
  • ジャンル:アドベンチャー
  • 発売日:2019年5月16日
  • 価格:1,220円(2020年7月13日時点)

皆さんはサンゴ礁を見たことはありますか? 筆者はテレビでしか見たことがなく、実物を見たことはありません。サンゴ礁は高水温のきれいな海域で繁殖するため、日本国内で見られる場所は限られており、なかなか本物を見ることは容易ではないようです。

本作「Koral」は、そんなサンゴ礁をテーマにしたパズルアドベンチャーゲームです。


(C)2019 Carlos Coronado


本作の主人公は「海流」です。プレイヤーは、うっすらと白い、ほぼ透明に近い色の存在である海流を操作していくこととなります。とは言っても、本作のゲーム中に、主人公が「海流である」という説明は特にありません。

本作は、徹底して言葉や説明を削った内容となっています。ストーリーを語るテキストはなく、チュートリアルやヒントを示す言葉もありません。映像や音楽から、プレイヤー自身が自由に感じ取っていくようなスタイルとなっていることが特徴です。



いざゲームが始まっても、チュートリアルや行くべき方法を示す言葉はありません。プレイヤーは、何をすべきなのか、また、どういったゲームなのかわからないまま、探り探り操作をしていくこととなります。
きれいな海を、行く当てもなくゆったりと泳いでいると、目の前に、あきらかに異質な緑色の壁が現れます。そこから先へは進むことができません。どうやらこれは、海の汚れを表しているようです。



この、行く手を阻む汚れを取り払い、先へ先へと進んでいくことが本作の基本的なゲームサイクルとなります。
汚れを除去する方法は、鍵の役割をする小さな自分の分身を集めたり、サンゴ礁の力を身にまとって剣のように刺し貫いたりと、さまざまです。その方法がパズルのようになっており、プレイヤーは海の中を泳ぎながら、キーとなるものを発見したりギミックを動かしたりと、試行錯誤することとなります。


パズルを解いて海の汚れを消し去ると、海中に光が戻り、周囲のサンゴ礁が鮮やかに輝き始めます。その幻想的な光景は、思わず見とれてしまうほど美しく、また、圧倒的に癒やされます。
言葉こそないものの、汚れを取り払うことで、海に命が戻っていくその様子からは、何か大きなメッセージが読み取れるように筆者は感じました。



本作の最大の特徴は、美しいグラフィックとサウンドです。

「Koral」で描かれる海は、息を飲むほど美麗(びれい)です。色とりどりの魚たちが優雅に泳ぎ、サンゴが鮮やかに光り輝く海を進んでいると、まるで海を舞台にした映画を見ているような錯覚を覚えます。

サウンドは、水の音や光の音が静かに鳴る中に、時おり、場面に合わせた音楽が重なります。落ち着いた雰囲気ながらも荘厳でダイナミックなBGMは、美しい海の映像と相まってプレイヤーの心を震わせます。没入感を高めるために、ぜひ、ヘッドフォンをして遊んでみてほしいです。



できる限り言葉をゲーム内から削り、パズルの解き方や物語の受け取り方などをプレイヤーに委ねる作りとなっている「Koral」。

パズルの難易度は難しすぎず、また、操作も移動のみと簡単なので、普段あまりゲームを遊ばないような人でも直感的に楽しむことができる作品です。

大作ゲームで遊び疲れたときや、仕事の息抜き、眠る前にリラックスしたいときなどに、ゆったりと「Koral」で謎解きと海中散歩を楽しんではいかがでしょうか。


2.この世界の魚たちは弾を撃つ!
魚介系アクションシューティング「Ace of Seafood(エース・オブ・シーフード)


  • メーカー名:Calappa Games
  • ジャンル:アドベンチャー
  • 発売日:2016年4月8日
  • 価格:1,180円(2020年7月13日時点)

サケ、サバ、マグロ、エビ、カニ、ウニ、ホタテなどなど、「海の幸」という言葉が表すとおり、海にはおいしい魚介類がたくさん住んでいます。寿司、刺身、パエリア、シーフードピザ、どれもこれも海の生き物なしでは成り立たない食べ物ばかりで、改めて海の偉大さを感じてしまう筆者です。

ご紹介する「Ace of Seafood」は、そんな海の幸ことシーフードたちが大活躍する、3人称視点のアクションシューティングゲームです。


(C) 2016 Calappa Games


本作の主人公は、ずばり魚介類。それも、アニメ調やマンガ調で描かれたものではなく、図鑑のようなリアルなグラフィックです。

プレイヤーはまずゲームを始める前に、5種類の魚介類からひとつ、自機を選択します。「自機」という言葉に多少の違和感を覚えられてしまうかもしれませんが、この先、もっと奇妙なことが出てきますので、今のうちから慣れておいてください。

5種類の自機候補は、サバ、イワシ、サケ、クルマエビ、伊勢エビ。「サバは足がはやい」「イワシは弱い魚だ。だが数は多い」など、各機ごとに説明があり、どうやら性能差が存在するようですが、筆者はとりあえずフィーリングでサバを選択してみました。



ゲームが始まると、リアル調のグラフィックで描かれた海の中に、これまたリアルなサバが登場。これだけ見ると、まるで釣りゲームか何かのようですが、本作はアクションシューティング。どういったゲームなのかまだまだ未知数ですが、ひとまずチュートリアルスタート。

まずは射撃の方法を教えてもらいます。マウス&キーボードでプレイする場合、マウスの左クリックを押しっぱなしにすることで弾を撃ち続けることが可能となっており、なるほど、これはなかなか楽チンな操作……って、はい、そうですね。引っかかりますよね。

そうです。この世界の魚介類は、射撃能力を持っているんです。



サバの主な攻撃方法は、光プランクトンをエラで収束させて発射する「収束プランクトン弾」と、敵を追尾するウロコを射出する「ホーミングスケール」。射撃能力があるからといって普通の銃弾を撃つわけではなく、海の生き物らしく(?)プランクトンやウロコを発射しているわけです。これなら射撃ができるのにも納得ですね!!



ちなみに、攻撃方法は魚介類ごとに異なります。

たとえばイワシは、プラズマ化した海水を投射する「プラズマ砲」を放ちますし、クルマエビは水中を航行する水雷を発射する「生体魚類」を使いこなします。ツッコミどころは置いといて、キャラクターごとに異なる攻撃方法が設定されている点は遊びごたえがあり、面白いポイントです。



本作の舞台である海は、広大なオープンワールドとなっています。プレイヤーの目的は、この広い海を探索し、仲間を増やして勝利を重ね、「エース・オブ・シーフード」となることです。そのためには、拠点を増やしていくことが必要不可欠となります。

海中には、漁礁というスポットが多数点在しており、この漁礁を占拠すれば拠点として活用することができます。漁礁は、発見したらすぐに拠点にできる天然漁礁と、敵が守っているタイプの漁礁が存在しており、後者の場合はちょっとしたボスバトルのような展開になります。拠点を獲得するためにアサヒガニに戦いを挑み、プランクトン&ウロコを撃ちまくるサバ。その光景は、さながら海中大戦争です。



漁礁では、戦力を強化するためのさまざまなアクションが行えます。

本作では、操作する自機以外に、オートで動く仲間を引き連れて行動できるのですが、漁礁ではその群れの編成ができます。ただし、魚ごとにコストが設定されており、パーティーのコスト上限をこえる編成はできないので注意が必要。



さらに漁礁では、「繁殖」というシステムによって仲間を創り出すこともできます。繁殖に必要な素材である「遺伝子」は敵を撃破することで獲得できるので、仲間にしたい魚を見つけたらどんどん戦って、たくさんの遺伝子をゲットする必要があります。
倒した相手を仲間にできる、まさに「昨日の敵は今日の友」というこの感覚は、なんとも少年マンガ的でアツいものを感じます。

ちなみに、創り出した魚は群れに加えるだけではなく、自機にして操作することも可能。最初は弱い魚から始まって、シーフードのエースを目指してどんどん強者へと乗り換えて成り上がっていくという、これもまたアツい展開です。



「魚が弾を撃つ」というエキセントリックな設定で、一見、一発ネタのおバカゲーのような印象を受けますが、その実、魚ごとの能力差あり育成要素あり探索要素ありと、RPG的な遊びごたえも備えた骨太なシューティングゲームとなっている本作。興味がわいた方はぜひ、広大な海で勝ち抜いて「エース・オブ・シーフード」を目指してみてください。

3.カラを投げてタコを撃退!ヤドカリが主人公のレトロ風2Dアクション「ヤドカリサバイブ


  • メーカー名:アメミキノスケ
  • ジャンル:アクション
  • 発売日:2020年4月30日
  • 価格:310円(2020年7月13日時点)

「あつまれ どうぶつの森」では、貝かと思って近づくと、ヤドカリだったという光景は日常茶飯事ですが、よくよく考えてみると、本物のヤドカリって見たことないな……と気づいた筆者です。あつ森の島では頻繁に見かけますが、実際は結構レアな生き物ですよね。

というわけで、ご紹介する「ヤドカリサバイブ」は、そんなヤドカリが主人公のゲームです。


(C) 2020 アメミキノスケ


本作は、いわゆるスーパーマリオタイプの横スクロール2Dアクションゲームです。

特徴的なレトロテイストのグラフィックは、やわらかな色合いのドットで描かれており、筆者はゲームボーイアドバンスあたりのゲームを思い出して懐かしい気持ちになりました。

画面だけではなく、BGMもレトロゲームチックなピコピコサウンドとなっており、聴いていて楽しくなること請け合いです。

 

本作の主人公は、海に住む1匹のヤドカリ。ヤドカリ村の村長、その名も「ヤ・ドカリー」から、海を占拠しようともくろむ悪いタコたちを退治して、村を救ってほしいと依頼されます。村長、もさもさのヒゲとおしゃれなカラの模様がキュートです。



ゲームは、ゴールまで行くと次のステージへ進める、面クリア型となっています。

ヤドカリの基本操作は、一般的な横スクロールアクションゲームと同じく左右移動とジャンプがメインですが、本作は舞台が海なので、ジャンプを何度も押すことで泳ぎながら進めるところがユニーク。動きが遅くならないマリオの水中ステージのような感覚、と言えばイメージしやすいでしょうか。

マリオでの攻撃方法は、言わずと知れた敵を踏むアクションでしたが、本作は敵を倒す方法が最も特徴的。ずばり、ヤドカリの個性たる「カラ」を使ったアクションになっています。



ヤドカリは、自分が背負ったカラを投げて、敵に当てて攻撃します。カラはステージ中にひとつしかないので、投げたカラは必ず回収しなければなりません。攻撃をすることで隙が生まれてしまう、このスリル感のある設計が絶妙です。

また、カラはただ投げるだけではなく、攻撃ボタンを長押しして、チャージアタックが可能となっています。チャージすることでカラを遠くへ投げることができ、さらに、チャージしている間はタコの吐くスミ攻撃をガードすることも可能。攻防を兼ねているこのチャージを使いこなすことが攻略への近道です。

とは言え、チャージし過ぎるとオーバーチャージとなってしまい、ダメージを受けてしまうので要注意。闇雲にチャージし続ければ楽にクリアできるというわけではない、このバランスも絶妙です。



本作では、ステージを進むたびに新しい敵のタコが登場します。スナイパーのようにスミを撃ってくるタコや、シールドを持っていて前面からの攻撃を防ぐタコなど、かわいい見た目ながらもひと癖もふた癖もある、やっかいなタコが盛りだくさん。タコごとに新しい攻略方法を考える必要があり、ゲームのよいアクセントになっています。

ちなみに、ステージ開始時には、ステージ名とともにショートアニメで新登場のタコの特徴を教えてくれます。ちょっとした要素ではありますが、こういったこだわりの演出が、プレイをさらに楽しくしてくれているように感じました。



シンプルながら手強い部分もあり、しっかり遊べるアクションゲームといった印象の「ヤドカリサバイブ」。お値段もお手ごろなので、ガッツリ系のゲームの息抜きなどでサクッとアクションゲームが遊びたいときにもオススメです。



いざ、ゲームの大海原へ飛び込もう


というわけで、おすすめの3作をご紹介しました。


実は筆者、まったくのカナヅチでして、インドア派なのも相まって海とは縁遠い生活をしている人間なのですが、今回ご紹介した海ゲーはどれも楽しく、海に対する苦手意識が、ちょっとだけなくなりました。 この夏、リアルの海に行く予定がある人もそうじゃない人も、ぜひ海を舞台にしたゲームで遊んで、夏気分を満喫してみてください。


筆者:百壁ネロ
ゲーム買い過ぎちゃう系フリーライター。現在積みゲー300本以上。小説家でもあります。著作は「ごあけん アンレイテッド・エディション」(講談社)、「母の嘘(「悪意怪談」所収)」(竹書房)。

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