【インタビュー】「俺ガイル」の物語を見届ける、やなぎなぎの新曲「芽ぐみの雨」がいよいよリリース！

TVアニメ「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」のオープニングテーマを第1期から歌い続けてきた、やなぎなぎ。第3期となる「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完」も、当然彼女の起用となった。作曲・編曲を手がけるのは、これも第1期から続く北川勝利（ROUND TABLE）。「ユキトキ」「春擬き(はるもどき)」の2曲の流れを汲みつつ、さらに華やかに切なく、ラストを飾るにふさわしい楽曲「芽ぐみの雨」ができあがった！

「俺ガイル」の曲は、私の音楽の軸になるんだろうなと予感しました

── TVアニメ「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」（以下、「俺ガイル」）のオープニングテーマは、第1期から第3期まですべて、やなぎなぎさん（作詞・歌唱）と北川勝利さん（作曲・編曲）のタッグになりました。第1期OP「ユキトキ」、第2期「春擬き」、そして今回の「芽ぐみの雨」と3曲には共通項が多いように思います。

やなぎなぎ　「ユキトキ」「春擬き」と「俺ガイル」のオープニングテーマを担当させていただいて、「俺ガイル」でやなぎなぎと言えば、北川さんの作曲によるポップで爽やかな曲という印象ができたと思います。今回も、その方向に沿って作曲をお願いしました。

── 今作の話の前に「俺ガイル」OPの歴史を振り返ってみたいのですが、「ユキトキ」は2013年4月のリリースで、もう7年前になるんですね。

やなぎなぎ　そうですね。ROUND TABLEもアニメのための曲も、北川さんの楽曲は以前からよく聴いていて、「俺ガイル」の青春感にぴったり合うんじゃないかなと思ってオファーさせていただいたのが始まりでした。バンドサウンドを軸にエレクトロな要素も加わって、キラキラした曲になったのが「ユキトキ」でした。


── 「ユキトキ」のシングルには、「音のない夢」という曲がカップリングされていますが、実はこの曲のメロディも「俺ガイル」OPの候補にあがっていたとうかがっています。

やなぎなぎ　そうですね。北川さんは当時、私と組むのも「俺ガイル」という作品と関わるのも初めてだったので、たくさんの候補曲を出してくださったんです。その中には「音のない夢」のような静かな曲も混ざっていました。やっぱりOPということでアップテンポな曲がいいなと思ったんですけど、「音のない夢」のメロディも大好きで、カップリング曲として制作させていただきました。

── 続く第2期の「春擬き」は、2015年6月のリリースです。

やなぎなぎ　「ユキトキ」が好評をいただいたので、北川さんとの共通認識が持ちやすかったですね。同じシリーズのOPを続けて担当させていただくのは、このときが初めてだったので、「ユキトキ」を比べられてしまうだろうなというプレッシャーがあったんですけど、それ以上に「俺ガイル」という作品に対して表現したいことが、自分の中に積み重なっていて、制作はすごく楽しかったです。

── 「ユキトキ」を越えての曲ということで、どんな曲にしようと思いましたか？

やなぎなぎ　「ユキトキ」の流れを汲みつつ、いい意味で「俺ガイル」ファンのみなさんの予想を裏切りたいなと思いました。歌詞の基本的なテーマは同じなんですけど、ふわっとして曖昧な表現が多かった「ユキトキ」に対して、「春擬き」ではもう少し感情的に突っ込んでみようという思いがあって、結果的にすごくストレートな歌詞になりました。原作に書かれていた言葉を積極的に取り込んだのも、自分にとっては冒険でした。

── 「春擬き」は、サウンド的にもよりロック色が強かったと思います。

やなぎなぎ　そうですね。「春擬き」は10枚目のシングルで、「ユキトキ」のころに比べると、幅広いジャンルの曲を歌わせていただくようになっていました。そんな中で、北川サウンドを改めて歌わせていただいたとき、ここが私の帰る場所だと感じて。「俺ガイル」の楽曲は、これからも自分の音楽活動の軸になっていくんだろうなという予感がありました。


── 「芽ぐみの雨」は「春擬き」から5年経ち、やなぎなぎさんにとって21枚目のシングルです。

やなぎなぎ　少し時間を置いて、今また北川サウンドに帰ってきたという感じですね。ここから新しく始まるぞという気持ちになりました。