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お互いのヴォーカルがともに天空を突き抜けている感があった
── 完成した「時空の迷い人」は、5分を越える壮大な曲になりました。フルサイズを聴くと、TVサイズとはスケール感がまったく違って、驚きました。 宝野アリカ そうでしょ!?(笑)
デーモン閣下 まずは冒頭の重厚なコーラスが2倍になっているし、その後のイントロもフルサイズは非常に長い。ギターソロもフルサイズでしか聴くことができない部分だ。
── 「八男って、それはないでしょう!」は中国でも同時配信されるということで、フルサイズでは中国語の歌詞も取り入れられていますね。 デーモン閣下 中国でも同時配信すると聞いたとき、重厚なコーラスに中国語を取り入れたら面白いのではないかと、ひらめいたのだ。それで、知り合いの中国人に歌詞を翻訳してもらい、吾輩とアリカ女史で歌ったのだが、日本語とは、メロディーが同じでも音数がまったく違って苦労させられた。
宝野アリカ そう、ひとつの音に乗る言葉数が、日本語よりずっと多いんです。
デーモン閣下 さらにコーラスには、アンダースの知り合いのスウェーデン人も何人か参加していて、彼らも日本語と中国語を歌うという不思議な展開になった。
宝野アリカ みなさん、お上手でした。
── 制作の過程で実にいろいろなことがあったとわかりました。完成した「時空の迷い人」を、お二方はどう感じていますか? デーモン閣下 吾輩の声がアリカ女史と重なることによって、いつもと違う聞こえ方になり、化学反応が起こったと感じた。
宝野アリカ 閣下は本当に歌が上手い方ですから、私が一緒に歌って大丈夫かな? という不安が、なきにしもあらずだったのですが、声が重なったのを聴いてみると、相性のよさを感じました。もともと私は、メタルの男性ヴォーカルのハイトーンヴォイスが大好きで、閣下の歌声は揺り籠のようでした(笑)。
デーモン閣下 吾輩の歌を聴くと、寝てしまうのか?(笑) 一番最後のパートはアリカ女史も高いところを歌っていて、ともに天空を突き抜けている感があり、気持ちのよい終わり方となってよかった。
宝野アリカ 私がファルセットで歌った部分ですね。閣下と私の声が溶け合って、どちらがどちらかわからなくなる感覚がありました。
── MV(ミュージックヴィデオ)での共演はいかがでしたか? 宝野アリカ 閣下と一緒に撮影することができて、楽しかったです。アクリル板を挟んで、向かい合ってパフォーマンスしましたね。
デーモン閣下 別々の世界にいて会うことができない者同士が、それぞれの存在を感じているというコンセプトが興味深く、撮影も面白い体験だった。 レコーディングのときはアリカ女史に会ってなかったので、MV撮影でいきなりあの姿を見たときは、驚かされた。共演者が自分より強烈だというのは、吾輩には得がたい経験だった(笑)。
宝野アリカ それはお互い様です(笑)。最近のアリプロの写真では白い衣装を身につけることが多かったので、閣下と一緒の撮影で、魔女的な黒の衣装を身につけることができたのがうれしかったですね。しかも、山羊の角を生やして。
デーモン閣下 アリカ女史は黒の衣装にしたいので吾輩は「白系」で願いたい、と依頼された。吾輩にとっては稀な、上下とも白の衣装を選んだ。悪魔であるにも関わらず、王子のような雰囲気が出たことが面白かった。