話題性極振りのステルスアクションゲーム「Ghone is gone」を本気でレビューしてみた

2020年01月30日 12:000

※本コンテンツはアキバ総研が制作した独自コンテンツです。また本コンテンツでは掲載するECサイト等から購入実績などに基づいて手数料をいただくことがあります。

2020年1月22日に、Steamでステルスアクションゲーム「Ghone is gone」がリリース(価格は100円[税込])された。プレイヤーは、ルソー・ニッソン・ビシビシ企業連合の元CEOロスカル・ゴンを操作して西関空港を目指し、ノンレバ国への脱出を図る。くしくも、2019年12月31日には、ルノー・日産・三菱連合の元会長であるカルロス・ゴーン氏が関西空港からレバノンへ密航したことが判明し、似た設定を持った本作が注目を集めた。ただ、本作はあくまでもフィクションであり、実在するいかなる人物、団体、国家、施設、主義、思想、文化とは完全にまったく無関係である。レビューにあたり、筆者はそれらについて誹謗ないし中傷を行う意図もまた一切なく、本稿は、筆者が本作を遊んで得た個人的見解と客観的事実を総括し、執筆したものであることをお断りしておく。

敵を買収しつつステージを進んでいく



本作は、縦の2Dスクロールタイプ。ステージ制となっており、全部で3つ存在する。ゲームを始めると、2600億円という数字が出てくるが、これはゴンの所持している資産であり、同時にHPに相当する。移動や敵への攻撃のほか、ダメージを受けると減少するため、基本的に敵との戦闘は避け、脱出を優先するのがポイントだ。スペースキーを押している間は楽器箱に隠れることも可能。敵の目の前で使おうが、隠れた途端にこちらを見失ってくれるため、資産の消費を抑えられる。攻撃の際は札束を射出するのだが、軌道は不安定で、感度が悪いのか照準も定めにくく、命中率が非常に悪い。確実に相手に当てるには、ある程度近づかなくてはならない。



さらに厄介なのはゴンだ。画面にはプレイヤーが操作するゴンだけでなく、イラストバージョンの彼も四六時中映っているのだが、画面左でギターケースのようなものから顔を出しているため、とても気になってしまい、また画面の約4分の1を占めているので無視できない。敵も、操作キャラクターとしてのゴンも、左に行くとイラストのゴンに隠れてしまうので状況がわからない。設定でイラスト自体を非表示にすることもできない。その割に、ダメージを受けたら驚いたり、隠れている間は頭を低くしたりと、意外に作り込まれている。ただ、その労力をもう少しプレイ環境に向けてほしかったと思う。



各ステージの最後にはボスが待ち構えており、これがかなり強い。総じて大きいためダメージ判定も広く、ゴンの動き自体が遅いこともあり、事前に敵の動きを予測して対策しないとかなり厳しい。資産は途中で増やせないため、道中で札束をばらまいていると、ボスのダメージに耐えきれず、あっという間に倒されてしまう。ゲームオーバーになっても「保釈金を払う」を選べば何度でも再挑戦できるが、資産は、プレイヤーが倒される直前に挑んでいたステージか、ボス戦が始まった瞬間と同じ数値になる。そのため、コンティニュー後の資産(HP)が少なければ、再挑戦しても力押しができないため、人によっては詰みかねない。コンティニュー画面で「ゲームから脱出する」を選べば中断できるが、本作には、セーブ機能やチェックポイントといった要素はない。最初からやり直す必要がある。



話のタネに



ゴンの移動速度や攻撃の命中率、照準の感度、画面の一部を占めるゴンのイラストなど、あらゆる調整が甘く、ステージごとに特徴的なギミックがあるわけでもない。ただ、ボス戦のBGMは盛り上がるものが多く、これだけでも100円を払う価値はあった。友だちとの会話のタネには、ちょうどいいだろう。



(文・夏無内好)

【作品概要】

■Ghone is gone

ジャンル:ステルスアクションゲーム

対応機種:Steam

プレイ人数:1人

配信日:現在配信中

価格:100円(税込)


このソフトウェアには、(株)CRI・ミドルウェアの「CRIWARE (TM)」が使用されています。

画像一覧

関連ゲーム

ログイン/会員登録をしてこのニュースにコメントしよう!

※記事中に記載の税込価格については記事掲載時のものとなります。税率の変更にともない、変更される場合がありますのでご注意ください。