「ウルトラマン」シリーズが大好きな佐咲紗花が歌う、「ウルトラマンタイガ」ED主題歌「ヒトツボシ」/佐咲紗花インタビュー
想像していた以上にすごい画面とお話になっている「タイガ」本編
── 「ウルトラマンタイガ」をご覧になっていて、「ここが熱い!」という部分は?
佐咲 「熱いぜ!」と思うのは、OP中の後半に毎週出てくるサブタイトル画面ですね。曲の途中でドゴーンと大火炎をバックに出てくるじゃないですか。しかも、私が好きなフォントなんですよ。そこが火薬量も含めてすごく熱いです!
── お話のほうはどうですか?
佐咲 私がシナリオで読んで想像していた画よりも、もっとすごいことが起こっていて。監督さんたちはすごいなぁ!と思ってます。ヒロユキの熱血漢というか、向こう見ずな熱すぎるところと、タイガなやんちゃな真っ直ぐさがすごくリンクしているなぁって。そこにちょっぴり大人なタイタスと、タイタスとはまた違うちょっぴりスマートなフーマが入ってきて。その3人の間でワタワタするヒロユキというのが(笑)。普通に考えたら、3人の思考が自分の頭の中にあって、ブツブツしゃべってるわけじゃないですか。……だからホマレさん(E.G.I.S.の先輩メンバー)はそんなヒロユキに「何ひとりでしゃべってるんだ?」って、もっとツッコんだほうがいいと思うんですけど(笑)。
── 変身した後も、ヒロユキがタイガたち3人のウルトラマンとかけ合いするのも、面白いですよね。
佐咲 しかもヒロユキの全身ショットに対して、3人の巨大な顔がドンと揃って覗き込まれるシーンが、もうインパクトすごくて! 「脳内会議」ヤバい! って(笑)。3人も言いたい放題だし、それぞれ戦いに出たいから「俺を使え、ヒロユキ」「いや、ここは俺だ」みたいになっちゃって(笑)。そんな3人を「飼い慣らして」いくのが、あの若さですごい肝っ玉しているなぁ!って。そういうところも、全部受け入れちゃうような、真っ直ぐなところが……表情とかも含めて、すごく好きになれて肩入れしちゃう主人公ですよね。あとトレギアさんの存在ですよね。謎がいろいろありそうで、これからどんな風にさらに物語に関わってくるのか……。霧崎(トレギアの人間の姿)の暗躍しているシーンも不思議な感じですし。あの白と黒にスパッと別れた服も含めて。それともうひとつ面白いところは、タイガの父はタロウなので(タロウの実父母設定の)ウルトラの父とウルトラの母は、タイガから見ると「じいちゃんとばあちゃん」なんですよ。
── 確かにそうなります。
佐咲 だからタイガの台詞では「じいちゃん」とか「ばあちゃん」って出てくるんですけど、「ウルトラの母が「ばあちゃん!? ウソでしょ! ウルトラの母をばあちゃんって呼んだよ」って(笑)。そこは見ている私が「アアッ!」ってなるところですね。そういうのはウルフェスとかのショーにもあるので、見ていてすごく面白いです。今年も私はひとりでウルフェスに行って、ニヤニヤしてます(笑)。写真も推しのウルトラマンと一緒に撮れたりして……(以下、しばし熱いウルフェス談義が続く)。……歴代のウルトラマン、もう全部好きだ!って感じになります(笑)。
── 子どもの頃から「ウルトラマン」シリーズはお好きだったんですか?
佐咲 私が育った祖母の家は山あいでTVの電波が入らず、小学中学年~高校生までは民放チャンネルすべてが見れなかったんです。19歳で一人暮らしを始めてからTV天国が始まりました。なのでリアルタイムではなく後追いで大人になってから大好きになったんですけど、光の巨人さんたちも戦う怪獣も大きいので、街そのものを今現在まさに守っているわけじゃないですか。目の前の怪獣を、今すぐに止めないと街が全部破壊されちゃうから、その意味で人々の命をダイレクトに守っていらっしゃる存在という点に惹かれます。それと怪獣もかわいいんです! それぞれによさがあるポイントがいっぱいあって。暴れるのも実は何かを守るためだったり、悪いヤツに操られてただけだったりとか、そういう背景設定もあったりして。そんなドラマは「ウルトラマンタイガ」でもありますよね。そういうのも含めて、愛すべきものがいっぱいあるなぁと思って見ています。それから、私はジオラマ好きなんですよ♪
── ミニチュアセット(ジオラマ)は、巨大ヒーロー物や怪獣物の醍醐味のひとつじゃないですか!
佐咲 そうなんですよね~。街の中で戦ってる最中で画面の手前にピントが合ってるビルとか、「おおお!」って思って見ちゃいます。看板にはなんて書いてあるんだろう?とか、実際にあるビルなのかなぁ?とか。だからウルフェスに行くと、すごい精巧なジオラマがあってトキメキます! ビルの一角のここの窓の作りが!とか。看板とかも細かく作り込まれてて、そういうところをじっくり見ては「これを作っている職人さん、すごいなぁ! ステキだなぁ!」って思ってしまうんです。「でも、これが怪獣に破壊されちゃうんだよね~」とか(笑)。
── それは完全に、ミニチュア特撮オタクの視点ですよ!(笑)。
佐咲 そうですね!(笑) ちっちゃい頃は、ジオラマを作るのがすごく好きで。手作りで自分の家の近所とか、街並みとかを作ってたんです。それで、小さな人形を自分の手で動かして遊んだりして。
── それは筋金入りですね! ところで「ヒトツボシ」関連での今後のご予定をお聞かせください。
佐咲 先ほども言いました「ウルトラヒーローズEXPO THE LIVE」に私も出演して、全国を回らせていただきます。キャストさんたちと一緒に出演させてもらえるので、現場の方たちとも接することができると思うと、それもすごく楽しみです。なにより子どもたちの前で歌う機会も増えるんじゃないかなっていうのがあって。私、小さい頃になりたかった夢のひとつが、歌のお姉さんだったんです。それからヒーローショーのお姉さんにも(笑)。
── 「THE LIVE」は、そのどちらもかなうような感じですよね?
佐咲 そうなんですよ。だからいろいろうれしいお話がいっぱいあるなぁって思っています。そもそも、アニソンや特ソン(特撮ソング)のシンガーになりたかった大きな理由が、子ども向け作品の主題歌を歌いたいということだったんです。ですから今回のことはすごく光栄です。「THE LIVE」のステージでは、ニヤニヤしちゃうのを隠せたらいいなぁと思いつつ、頑張ろうって(笑)。そもそも、あの場の感じがすごく好きなんです。ヒーローたちがここにいる! みんなと一緒の空間に今いるんだよ! お姉さんも本当は客席側にいたいんだよ!って(笑)。それくらいの喜びを感じながら、楽しみたいなと思っています。
── ファンの方へメッセージをお願いします。
佐咲 初めてのTVシリーズの特撮ドラマの主題歌が、憧れの「ウルトラマン」シリーズ。しかも「令和初」という冠もついていて、さらにタロウの息子というサラブレッドなウルトラマンのEDを歌わせていただけることは、私自身めちゃくちゃ幸せで喜んでいるんです。そういう喜びやウルトラマンへの敬意とか、愛をしっかり込めてこれからたくさん歌っていこうと思っています。みなさんに長く愛してもらえる曲になるように、フルサイズの楽曲もぜひ楽しんでもらいたいです。
(取材・文/ぽろり春草)
CDデータ
■TV「ウルトラマンタイガ」エンディングテーマ「ヒトツボシ」〈収録曲〉
01.ヒトツボシ <『ウルトラマンタイガ』ED主題歌>
02.Go future <『ウルトラヒーローズ EXPO THE LIVE』テーマソング>
03.ヒトツボシ (Instrumental)
04.Go future (Instrumental)
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