「ウルトラマン」シリーズが大好きな佐咲紗花が歌う、「ウルトラマンタイガ」ED主題歌「ヒトツボシ」/佐咲紗花インタビュー

2019年08月24日 09:300

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2019年7月から放送を開始した「ウルトラマンタイガ」。宇宙人が人類に紛れて暮らすことが公然となっている地球……。特殊な警備を請け負う民間警備会社E.G.I.S.の工藤ヒロユキと一体化したウルトラマンタイガが、凶悪な宇宙人や、その手先として暴れ回る怪獣を相手に戦う物語だ。またタイガの仲間である、パワーファイターのウルトラマンタイタスと、スピード自慢のウルトラマンフーマもヒロユキと一体化しており、敵に応じてヒロユキは3人のウルトラマンのどれかに変身するのも特徴だ。
本作のED主題歌「ヒトツボシ」を歌うのは、「ウルトラマン」シリーズが大好きと公言する佐咲紗花さん。「ヒトツボシ」は、EDらしいしっとりした雰囲気から始まって、そこから一転アップテンポに疾走していくようなメロディーラインというある種のギャップ感も心地よい。さらにちょっと切ない感じも匂わせるナンバーだ。
C/Wの「Go Future」も、ヒーローソング的な熱くグッとくる感じの楽曲で、こちらは秋から全国を回る「ウルトラヒーローズEXPO THE LIVE」のテーマ曲でもある。
念願かなって「ウルトラマン」の主題歌を歌うことになった佐咲さんに、この2曲のことはもちろん、「ウルトラマン」への想いやミニチュア特撮好きの話などを語ってもらった。

念願だった、「ウルトラマン」シリーズの主題歌担当に!


── 「ウルトラマン」シリーズの主題歌を歌うことについての感慨からお聞かせください。

佐咲 もう感慨しかないです。以前からすごく好きなシリーズだったので、とにかくビックリしました。うれしすぎて「え、どういうことですか!?」って(笑)。

── 「ヒトツボシ」は作詞もされていますが、最初からそれも込みでのお話だったんですか?

佐咲 私はデビューのときから作詞もしてるのですが、「ウルトラマン」シリーズでの作詞ができるのもうれしかったですけど、それ以上に「私で大丈夫ですか?」って思いました。やっぱり歴史もありますし、歴代シリーズの主題歌のアルバムとかもあるので、今後そういうときに私が書いて歌った曲が一緒に並ぶのか……すごいことだなぁと。

── 作詞するうえで意識されたことなどは?

佐咲 元々のオーダーで「絆」という言葉を使わずに、絆を表現してほしいというのがありまして、私たちのチームとしましてもトライスクワッド……タイガ、タイタス、フーマの修業時代といいますか、幼い頃といいますか。そんなノスタルジックな郷愁感+絆の物語を描けたらいいなと思っていたんです。なので「絆」とは別の言葉で、切なさの中にある懐かしさと未来へ向けてのところを描いていこうと考えて、書いていきました。

── 実際に作詞をされて「絆」の言葉を使わないで表現することに、苦労はされましたか?

佐咲 やっぱり事前にいわれていなければ、使っただろうなとは思いました。今回のこの曲での私の立ち位置が、少し俯瞰で見ている母のような、姉のような立場から少年たちを見て、TVの向こうの子どもたちに問いかけて歌いかけていくようなイメージを持っていたので、その辺りから攻めていきました。それと、メロディに引っ張ってもらって、このメロディラインならばこの詞をあてるしかないなぁという部分もありました。たとえば、TVサイズでは流れないんですけど、間奏開け(Dメロ)の「追いかけ続けた あの背中も」からの辺りは、曲を聴いてスラスラと詞が出てきた感じでした。

── ほかに、お気に入りのフレーズなどはありますか?

佐咲 今回は曲の構成がすごく多彩で、転調に次ぐ転調みたいな感じで、ひとつひとつが魅力的なパートが多いんです。つまりグッとくるフレーズの場所が多すぎて……。ですからフルサイズでは、TVサイズで想像もつかないような展開がさらに広がっていくんです。それから、先ほど言ったDメロのパートは、タイガの父であるウルトラマンタロウのことを描いていたりもするんです。「追いかけ続けた背中」はタロウのことなんです。そういうところも、作品を好きな方が、「ああ!」と感じてもらえたらいいなと思ってます。それから、この曲は、いわゆるイントロやアウトロがない歌始まりの歌終わりなので、本当に私の声で始まって私の声で終わるんです。そこもストーリー性があって、特にフルサイズを聞いたときに、ひとつの物語を見終えた感じになるんじゃないかなという気がしています。

── 「『絆』を使わず、絆を表現してほしい」というオーダーだったとおっしゃってましたが、本編中でタイガたちトライスクワッドは「三国志」の名台詞「生まれた場所は違えども」をオマージュした台詞を口にするので、すごくなるほどと思いました。

佐咲 そうですね。そういうところも含めて、タイトルも「ヒトツボシ」にしたんです。ヒロユキも含めて、みんな生まれた星は違うんだけど、想いはひとつで。きっと目指している場所も同じで……平和や正義への想いがひとつの終着点が、ひとつの星なんだというところで。ノーボーダー……つまり生まれた場所や環境には左右されないことも含めて、「ヒトツボシ」にしたんです。

── TVシリーズのEDですから毎週流れるわけですが、そこについてはどうですか?

佐咲 劇場版だと、ストーリーの最後に流れて「ああ、よかったなぁ」って感慨にひたる感じだと思うんですけど、TVシリーズだと毎週ストーリーは違うじゃないですか。そこに流れるED曲なので、だから毎週、ちょっとずつ聴く気持ちも違いますよね。それから回を重ねていくごとに「ああ、こういうことか」って感じたり。そういう「気持ちの重ね方」が違うかなと思っていて。

── そこは、まさに映画とTVシリーズの物語の作りの差みたいな感じですね。

佐咲 どちらにもよさがあって。今回はTVシリーズの中で、しかも「ウルトラマンタイガ」のEDはその話数を振り返るような名場面集みたいな映像に乗せてもらっているので、いろいろな気持ちと角度で毎週EDを楽しめる気がして。だからそこも毎週楽しみなんです。

── カップリング曲の「Go future」も、ヒーロー物の挿入歌みたいなテイストですね。

佐咲 実は、今年の11月から来年3月まで「ウルトラヒーローズEXPO THE LIVE」というイベントがあるんですけど、そのテーマソングなんです。なのでこの曲は、「タイガ」だけではなくて、全「ウルトラマン」シリーズへの敬意と愛を込めてのテーマソングということで作りました。ただ、最初からそのタイアップが決まっていたわけではなかったんです。まずカップリング曲をどうするかという段階で、「『ヒトツボシ』に一緒に収録される曲だから、「ウルトラマンタイガ」のイメージソングのような気持ちで作りたいです」という話をしていたら、「ウルトラヒーローズEXPO THE LIVE」のテーマ曲として使ってもらえることが決まって。

── この曲の聴きどころは?

佐咲 私は自分のシングルでは、作家さんに作詞していただくことはそんなに多くはないんです。でもこれについては、作曲を「ウルトラマンR/B(ルーブ)」のOP「Hands」を作詞作曲した園田健太郎さんにお願いしたときに、当初は作曲が園田さん・作詞は私という話だったのですが、届いたデモを聴いてみて「いや、この曲は園田さんの曲に園田さんの言葉(詞)で歌ってみたい!」と思ったのでそれをお伝えして、後から詞もお願いしたという流れです。しかも「ウルトラマン」シリーズ全体への愛とリスペクトを全力で込めつつ、私と私のファンの絆にも当てはまるような曲に書いてくださったんです。そこまで考えてくださって、本当にありがたい気持ちでいっぱいになりました。

── この曲の印象深いフレーズなどは?

佐咲 私は「君が望む君に いつかなれるように 精一杯の希望で今を唄う」が、すごくグッと来ました。そこは、私がファンの人たちに思っていることでもあるのと、「精一杯、今を唄う」というのが、すごく等身大の私という感じがするんです。それから「Go future」というストレートなタイトルが、子どもたちに向けての道しるべにもなる感じがしていて。今、この歌詞の内容が強く刺さらなかったとしても、10年20年経ってから、懐かしく口ずさんでみて、「あ、この歌は!」ってグッと来てもらえたらなって。私も子どもの頃は、詞の意味まで考えて歌うことはなくて。大人になってから聞き直すと「え、この歌詞ってすごく深い!」って思うことがたまにあるので、今聴いている子どもたちも、大人になったら同じように感じてもらえたらうれしいです。でも「独りきりでもう泣かないで」というところとかは、今もしかしてヒーローに守って欲しい、助けてほしいってちょっぴり思っている子にも届くんじゃないかな?とも、思ってます。

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