渕上 舞「Love Summer!」インタビュー ”リア充”な夏ソングを歌う理由とは!?

2019年08月25日 12:000

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念願かない、憧れの作詞家から貰った3年ぶりのラブソング


── カップリング曲についてもお話を聞かせてください。

渕上 表題曲「Love Summer!」にカップリングの2曲も合わせて、全部で夏の1日を表しているという形です。雰囲気としては、昼の太陽が照りつけるザ・夏という曲が「Love Summer!」で、日が落ちた夕焼けのビーチの「君色夏模様」があり、そのあとのにぎやかな夜遊びが「Dive Into Emotion」です。「君色夏模様」は、夕日の海辺で肩を寄せ合うカップルが、「この幸せはずっと続くかわからないけど、今は幸せだよね」という、かわいらしい夏模様を描いています。歌詞は六ツ見純代さんにお願いしました。ずっとお願いしたかったんです。

── そこにはどんな理由が?

渕上 以前キャラクターのコンセプトアルバムに参加させていただいたことがあって(「~TRΛNSMISSION~」KΛNΛTΛ<CV:渕上 舞>、2015)、その作品の歌詞のほとんどを書いてくださってたのが、六ツ見さんでした。当時から、とってもかわいいらしくて私好みの歌詞を書く方だと存じあげていました。アーティスト活動を始めてからも、気になった歌詞に目を止めると六ツ見さんであることがたびたびありました。今回、念願かなって、やっとお願いすることができました。

── この歌詞で言うと、どんなところがお好きな言葉ですか?

渕上 今っぽい言葉をちょくちょく使ってるのが面白いなと思いました。サビの、「写真じゃなく目に焼きつけてたい 誰の『いいね』もいらないくらい」とか。「いいね」ってSNS上の言葉を歌詞に用いるなんて、見方や思考そのものが私とはまったく違うんだなと思いました。最近はすべて自分で歌詞を書いていたので、久々にほかの方の歌詞を歌うのも新鮮な気分でしたし、また違う世界観を知ることができてよい刺激になりました。

── ご自分の中への歌詞の落とし込み方って、当時と変わりましたか?

渕上 ガラっと何かが変わったということはないのですが、すべてにおいてゆるやかに変化をしていると思います。先ほどお話ししたように、作詞作曲が誰なのかも気にするようになりましたし、小さなことから変わっていきました。あと、「この言葉はいつか使いたいな」と思って、取っておくことが増えました。それもやっぱり明るくてハッピーというよりも、少しマイナスな言葉を選ぶんです(笑)。今回「Love Summer!」の「ユートピア」なんてまさにそうですね。好きな言葉だからこそ、インパクトのある使い方をしたくて、締めくくりに持っていきました。

── そうなんですか? 「理想郷」というポジティブな言葉に聞こえますが。

渕上 後から調べたのですが、「ユートピア」って、元々 「現実には存在しない場所」という意味なんですって。それが若干怖くて(笑)。楽しいメロディで弾けた音楽でありつつ、最後は「ユートピア」で落とすところが自分らしいなと(笑)。

── 「君色夏模様」の収録はいかがでしたか?

渕上 メロディラインとしては耳なじみがよくて覚えやすかったのですが、こういう幸せな歌を歌うのはすごく難しかったです(笑)。強弱や気持ちの持って行き方、リズムの取り方の部分で、のんびりしすぎてもダラっとするし、節を付けすぎても温かみが表現できない。その間を取るところで悩むことが多かったですね。チャレンジする楽しさもあれば、うまくいかない歯がゆさも感じつつでした。ミニアルバム(「Journey & My music」)の「ファインダー」もレコーディングが難しかったので、それと近しいこの曲でまた苦戦したということは、私の克服すべき点が明らかになったというわけで。これもよい経験だったと思います。

── 3曲目の「Dive Into Emotion」はどんな曲ですか?

渕上 EDMですね。これまでも踊る曲はありましたが、ここまで振り付けをして世界観を見せるために踊る曲は自分の中ではじめてかもしれません。

── どういう理由からこの曲を作ろうと?

渕上 夏の3曲にするにあたって時間軸を考えた結果、最後は夜にすることは早い段階で決まりました。そこで静かな夜の海のバラードだと2曲目の夕暮れの曲と被ることになってしまうので、何がよいかなと思ったときに、「BLACK CAT」(「Journey & My music」収録)みたいな小悪魔的な曲を歌いたいなと思ったんです。
個人的にも好きな曲で自分にも合っているなと思って。あそこまでセクシーな曲ではありませんが、そこでナイトプールという設定にしました。

── 作詞は渕上さんの作詞ではおなじみの結城アイラさんです。

渕上 アイラさんは1stアルバムのときの「アイTACTICS」という、これまたちょっと小悪魔的な、男をもてあそぶ系女子の歌を書いてくださったので、またお願いしたところ、短い時間でバッチリ書いてくださいました。歌い方もロボット的に抑揚や感情をつけずにまっすぐ歌う部分と、感情を出す部分が入り乱れてるという新しいレコーディング経験になりました。

── 感情が少ない部分を歌で表現するのは難しいですか?

渕上 私の場合、感情が薄いキャラクターを演じることが多いので、それは難しくはないんです(笑)。

── そういえば代表作がそうでしたね(笑)。

渕上 メロディの雰囲気も歌い慣れた感じの雰囲気だったりもしたので、しっくりくる部分と新しいと感じる部分とありました。渕上 舞として歌う分には新しい世界観かもしれません。今後ライブで披露するときにはどう表現しようかという楽しみがあります。自分の世界観で、ダンサーさんも数人入れて、間奏も長いのでガッツリ踊るのが絶対いい。でも自分がいざやるとなると大変という(笑)。こんな風な妄想を楽しめるのもまた、自分としてのひとつの変化かなと思います。

── 今回のシングルには2nd LIVEから抜粋したライブ音源を特典CDとして同梱されますが、選曲や聴きどころについて教えていただけますか?

渕上 シングル曲や表題曲が中心ですが、「フラミンゴディスコ」は、オリジナルからはまったく違うといっていいほどアレンジを変えています。現状ではあの公演はリリース予定がないので、今回きちんとした形でお届けすることができるのはうれしいです。また新しい曲として聴いていただきたいですし、そのほかの曲もライブ音源なのでホールの中での響きが違うし、コールアンドレスポンスも入っているので臨場感のある音源として楽しんでいただければと思います。

── このシングル、8月の終わり発売される際にリスナーにはどのように聴いてほしいですか?

渕上 「Love Summer!」は最初の構想にあったドライブの曲としても格好いいですし、盛り上がれる曲なので夏のバーベキューやパーティーとか、いろんなシチュエーションが思い当たります。「Dive Into Emotion」はリズムがいいのでダンスだけでなく、夜ランニングしながらとかでもはかどるかも。明るい時間から夜の時間まで、それぞれのシチュエーションで聴いていただけたらうれしく思います。


(取材・構成/日詰明嘉)


CDデータ

■3rdシングル「Love Summer!」

2,000円(税別)

レーベル:バンダイナムコアーツ/2019年8月28日発売


〈収録曲〉
01.Love Summer!
02.君色夏模様
03.Dive Into Emotion
04.Love Summer!(Off Vocal)
05.君色夏模様(Off Vocal)
06.Dive Into Emotion(Off Vocal)

・特典Live CD
《渕上 舞 2nd LIVE “Journey & My music”at 中野サンプラザホール》
01.フラミンゴディスコ(渕上 舞 2nd LIVE “Journey & My music”Ver.)
02.リベラシオン(渕上 舞 2nd LIVE “Journey & My music”Ver.)
03.Fly High Myway!(渕上 舞 2nd LIVE “Journey & My music”Ver.)
04.Journey(渕上 舞 2nd LIVE “Journey & My music”Ver.)

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