【インタビュー】王道のかっこよさと、新しいサウンド感。JAM Projectがシングルを2枚同時リリース!

2019年05月20日 19:000

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「静寂のアポストル」は命を削って歌いました


── もう1枚のシングルは、TVアニメ「ワンパンマン」第2期のオープニング主題歌「静寂のアポストル」です。この曲はヒカルドさん単独の作曲ですね。

影山 これぞヒカルドという曲です。放送が始まってオープニング映像を見たら、本当に映像に合う曲になっているなと思いました。カット割りしやすい展開は、めっちゃアニソンだなって(笑)。でも歌うのは大変だったんです。一度低いキーで全部録ってから、もっと高いほうがかっこいいかなと思って、そこから一音半上げて録り直したんです。だから、遠藤くんはサビが高くなって大変だった。

奥井 命削ったよね。

きただに 最初に録ったキーでは破壊力が足りないというか、JAMらしさが出てなかったんです。それでイチから録り直しでした。

奥井 ここまで高いということは、ライブのクライマックスでこの曲を歌うと、福ちゃんと遠藤さんは死んでいくってことだよね(笑)。ほとんどシャウトと叫びなので。

影山 福ちゃんは、サビは僕と同じパートでそれほど高くないんですけど、イントロやエンディングでシャウトを必ず入れるというのが、最近のお約束になっていて。

福山 命削ってます(笑)。

遠藤 「ワンパンマン」第1期オープニングの「THE HERO !! ~怒れる拳に火をつけろ~」と続けて歌うと、福ちゃんは死ぬと思います。

福山 はははは(笑)。

影山 作詞は森雪之丞さんで、天才だと思いました。ノリがいいし、歌っててワクワクするよね。

きただに そうですね。しかも最初は歌詞が4パターンあったんです。僕がデモを歌ったんですけど、全部歌ってみてくれと言われて。

遠藤 マジ?

きただに 多分、完成した歌詞は4パターンのいいところを組み合わせてできていると思います。

影山 4曲分の歌詞を作るのと同じことじゃん。それを3つ捨ててもいいというのはプロのすごさだよね。

遠藤 ほかの曲のために取っておけないですからね、「ワンパンマン」の世界観とこのメロディに合わせて書いた歌詞だから。

影山 曲はストックできるんけど、歌詞はボツにしたらそれで終わりだもんな。すごい。

遠藤 4パターン歌ってもらって、それを聴いて完成させたというのは、自分はシンガーじゃないから、歌った響きとかを確かめたかったんでしょうね。だから僕らにしても歌いやすかったというか、歌い心地がよかったです。僕や兄さんが書く詞は、お互いシンガーなので歌いやすい言葉を自然と選んでいるんですけど、雪之丞さんはダニーに歌ってもらって、それをやってくれたのかなと。そこに雪之丞さんならではの言葉使いが上乗せされて、すごい歌詞になったと思います。ただ1か所、「叙事詩」というところだけは歌いにくかったけど(笑)。

奥井 難しかったね、そこ(笑)。

影山 「叙事詩」という言葉は2回出てくるんですけど、1か所は「うた」と読ませているんです。だったら両方とも「うた」でいいんじゃないの? と思ったけど、こっちは「叙事詩」と歌ってくれと。森さん本人が、「これ歌いにくいよね」って言いつつ変えなかったんだよね。

遠藤 こだわりですよね。


── カップリング曲は、「ピアノ狂奏曲第4番~怪人賛歌」。これも「ワンパンマン」の世界観に沿って作られた曲ですよね。もしかして挿入歌になるのでしょうか?

奥井 いえ、兄さんが勝手に「ワンパンマン」をイメージして作詞・作曲した曲です(笑)。

影山 オレ、コロムビア育ちじゃないですか。昔のコロムビアってひとつのアニメに対して、アルバム1枚分くらいの歌を作っていたんですよね。その中には悪をたたえる歌が必ずあって。「ワンパンマン」も、そういう曲があったら面白いかなと思って、作ってみました。

── そうだったんですね。これから怪人協会が出てくるので、ストーリー的にも合っていて。

影山 そこは意識しました。「ワンパンマン」って怪人側も魅力的じゃないですか。悪いヤツらが悪事を働く前に宴をやっている、という曲ですね。

きただに 「オホホホホホ」って笑ってます、奥井ちゃんが。

奥井 初めてやったよ、悪い笑い声とセリフ(笑)。

影山 オレたちは普段から聞いてるもんな(笑)。

奥井 あんな笑い方はせえへん(笑)。何パターンもやらされて、いっぱい入っていました。

福山 この曲をレコーディングしているときは楽しかったですね。思いつくままいろいろなことをやって。

きただに キャラソン的ですよね。

福山 さっき影さんが、JAMは服を着替えるように曲を変えるって言ってましたけど、この曲のボーカルは人格からして変えてみました(笑)。

遠藤 カップリング曲は好き勝手作れるので、楽しかったですね。ピアノも暴れていたし。

影山 そう、ピアノ。最初は普通のアレンジだったんですけど、ピアノってダンダンダンと弾くと狂気を感じさせられるじゃないですか。それでタイトルも「ピアノ狂奏曲第4番~怪人賛歌」になりました。第13番でもよかったんだけど、とにかく不吉な数字にしたかったんです。

── こちらのシングルは、「ワンパンマン」の正義と悪の両方を歌ったものになったということですね。こうやってお話をうかがうと、今回の2枚にはいろいろなチャレンジとアイデアが入っていることがわかりました。

影山 JAMは来年、20周年を迎えるということで、今回のシングル2枚同時発売を皮切りに、大きく盛り上げていきたいなと思っているんです。どんどん勢いをつけて、来年には久々に大きなツアーをやりたいなと。

奥井 今から体力を温存しとかな、あかんね(笑)。

── 20周年が楽しみです。ありがとうございました。



JAM Projectプロフィール


アニソン界を代表とする実力派シンガーによって、2000年に立ち上げられたスーパーユニット。
現在のメンバーは、影山ヒロノブ、遠藤正明、きただにひろし、奥井雅美、福山芳樹の5人。また、準メンバーとして、ブラジル人のヒカルド・クルーズがいる。


CDデータ

■Tread on the Tiger's Tail/RESET/D.D~Dimension Driver~

1,500円(税別)

レーベル:バンダイナムコアーツ/2019年4月24日発売


〈収録曲〉
01. Tread on the Tiger's Tail
02. RESET
03. D.D ~Dimension Driver~
04. Tread on the Tiger's Tail(英語 ver.)
05. Tread on the Tiger's Tail(中国語 ver.)
06. Tread on the Tiger's Tail(韓国語 ver.)
07. Tread on the Tiger's Tail (Instrumental)
08. RESET (Instrumental)
09. D.D ~Dimension Driver~ (Instrumental)


■静寂のアポストル

アーティスト盤CD+DVD 1,800円(税別)

レーベル:バンダイナムコアーツ/2019年4月24日発売


アニメ盤CD 1,200円(税別)

レーベル:バンダイナムコアーツ/2019年4月24日発売


〈収録曲〉
01. 静寂のアポストル
02. ピアノ狂奏曲第4番~怪人賛歌
03. 静寂のアポストル(Instrumental)
04. ピアノ狂奏曲第4番~怪人賛歌(Instrumental)


(取材・文/鈴木隆詩)
(C) ONE・村田雄介/集英社・ヒーロー協会本部

画像一覧

  • (C) ONE・村田雄介/集英社・ヒーロー協会本部

関連作品

ワンパンマン(第2期)

ワンパンマン(第2期)

放送日: 2019年4月2日~2019年7月2日   制作会社: J.C.STAFF
キャスト: 古川慎、石川界人、梶裕貴、悠木碧、安元洋貴、早見沙織、緑川光、松風雅也
(C) ONE・村田雄介/集英社・ヒーロー協会本部

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