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服を着替えるように、新しいサウンドを聴かせていきたい
── 2曲目の「RESET」は、同タイトルのエンディング主題歌で、作詞が影山さんと遠藤さん、作曲が影山さんです。 影山 JAM Project初のEDMです。サビで大観衆が跳ねているのをイメージしながら作曲しました。EDMは普段よく聴いていたので、JAMでもやってみたいなと思って。だんだん盛り上がっていって、サビでワーッとなる感じをやってみたかったんです。
奥井 ライブでやったら、最初は目が点になるお客さんもいるかもしれないんですけど、みんな、兄さんに新しい世界につれて行ってもらえばいいんじゃないかと思います。
きただに JAM Projectは常にチャレンジ精神を持っているので、これも新たな挑戦ですよね。
福山 自分の中にはないサウンド感なので、いろいろ人の曲を聴いてみて、なるほどと。僕にとってはそこからのスタートでした。
奥井 ボーカルもサウンドにうまく溶け込むように意識しました。浮いた歌い方をすると、兄さんから叱咤激励が飛んでくるので(笑)。
遠藤 詞は僕が書いて、それを兄さんに直してもらいました。「スパロボ」のエンディングはゲームをクリアしたときに聴く曲なので、毎回、次のゲームに繋がるような夢や希望がある世界観を書こうと思っていて。今回もそのテーマで書いているんですけど、曲調が新しいのでまた違った印象で受け取ってもらえるのかなと思います。新鮮な気持ちで聴いてもらえるのかなと。
── サビは奥井さんの透明感のあるボーカルが効いているなと思いました。 奥井 ホントですか? ありがとうございます(笑)。私も自分ではこういう曲はやらないので、JAMをやっていて楽しいなと思うところのひとつですね。だから長くやっても飽きないというか。また、新鮮な気持ちになれる曲が歌えてよかったなと思います。
── 3曲目の「D.D ~Dimension Driver~」は、スマホアプリ「スーパーロボット大戦DD」の主題歌です。こちらはミディアムテンポのロックナンバーで、デジタルな音が入ってますね。 影山 今の日本の若いバンドで、デジタル系のロックをやっている人たちのような感じになればいいかなと思って作りました。JAMは言ってみればベテランなんですけど、自分たちにできる新しいスタイルはないかなと、いつも探していて。ロックって日本のポップスにもアニソンにも完全に定着しているじゃないですか。だから一番マンネリにもなりやすいので、こういうのってやってなかったなと思ったものがあったら、貪欲にそこに向かっていって、自分たちに合っているものを探したいんですよね。
きただに この曲は、ボーカルもキー的にあまり張りきってないというか。僕はオクターブ下をずっと淡々と歌ってます。
奥井 それが、ひろしが生かされる瞬間やん。ほかの誰にも出ない音域を支えてくれて。
影山 本人が勘違いしてるからね。高音がいいと思っているんだけど、本当は低音がいいんです。
福山 あそこはダニーしかいないですよ(笑)。多分、音域がメンバーの中で一番広い。
影山 そうだよね。お前がオレたちのフレディ(フレディ・マーキュリー)なんだよ(笑)。
── 福山さんと遠藤さんは、この曲の印象はいかがですか? 福山 メロディ的にはJAMの王道のひとつなんだけど、アレンジが今までにない感じなんですよね。
遠藤 そう、王道なんだけど音は今風で、「スーパーロボット大戦DD」はシリーズ初のスマホアプリということで、若者が携帯でプレイする主題歌にはぴったりのサウンド感なんじゃないかなと思います。「スパロボ」の曲はいつも重厚感があるんですけど、「D.D ~Dimension Driver~」はどこを切り取ってもノレるというか、心地よく聴けるというか。
影山 寺田プロデューサーから「いつもの『スーパーロボット大戦』の曲よりも大人っぽいほうがいいかも」と言われて、意識したんだよね。それが心地よさにつながっているんだと思います。
奥井 ライブでも、このかっこよさを出したいですね。平成が終わるということで、最近、初期のJAMを聴き直していたんです。こんなふうに年々音が変わっていったんだなと改めて思って、来年には20周年を迎える今、若いバンドのサウンドを意識して作ったような曲を歌えるのは、とても幸せなことだと思います。
影山 オレたちはバンドではないじゃないですか。バンドだったら、守らなきゃいけない自分たちのサウンドがあると思うんですけど、みんなシンガーなので、服を着替えるようにいろいろなサウンドを聴かせていったほうがお客さんにも刺激的だし、ユニットとしても長続きすると思うんですよね。
奥井 アニメやゲームの曲を歌っていると、それがやりやすいのがいいなと思います。