岩井俊二×櫻木優平監督×梶裕貴登壇「あした世界が終わるとしても」スペシャルトークショーレポート到着

2019年02月17日 16:550

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アニメ映画「あした世界が終わるとしても」のスペシャルトークショーが2019年2月6日(水)に新宿ピカデリーにて行われた。

2019年1月25日より公開されたアニメ映画「あした世界が終わるとしても」は、アニメーションスタジオ・クラフタースタジオのオリジナル作品。TVアニメ「イングレス」でTVシリーズ初監督を務めた櫻木優平さんが、監督と脚本を担当した。
アニメ映画上映スケジュール


今回、2月6日(水)に新宿ピカデリーにてスペシャルトークショーが行われた。
イベントには櫻木優平監督、梶裕貴さん、そしてスペシャルゲストとして映画監督の岩井俊二氏さんが登壇し、不思議な縁のある三人がスペシャルトークを繰り広げられた。オフィシャルレポートが到着したので紹介する。

【スペシャルトークショーオフィシャルレポート】※敬称略

劇場長編アニメーション『あした世界が終わるとしても』の公開を記念して、物語の舞台でもある新宿にある映画館・新宿ピカデリーにて、2月6日(水)にスペシャルトークショーが開催。本作で長編劇場映画監督デビューを果たした櫻木優平監督、主人公の高校三年生・狭間真の声を担当した梶裕貴、そして、櫻木監督が『花とアリス殺人事件』でCGディレクターを務めたとい縁があり、また梶さんも映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』に声優として参加し、以前から作品の大ファンだという岩井俊二監督も登壇し、本作について語り合った。

岩井監督はまず、櫻木監督を「監督デビューおめでとうございます」と祝福。アニメにも深い造詣がある岩井監督だが、「僕は実は、リアルタイムで『機動戦士ガンダム』の第1話を見たという稀な経験をしています(笑)」と明かし、本作で描かれるパラレルワールドの構造についても「好きなジャンルです。企画段階で呼んでほしかったです」と熱く語り、会場を沸かせる。

また岩井監督は、櫻木監督の3DCGの技術について「モデリングとかは、かなり進化したと思う」と高く評価。さらに「アクションシーンもすごかったし、意外と普通の何気ない芝居をどう料理するのか? 日常的な動きの方がハードルが高かったり、苦心があったんじゃないかと思う」と分析する。

櫻木監督は岩井監督の言葉に「今後もそこはCGの課題だと思います」とうなずく。岩井監督はさらに「引き絵の部分も昔と比べてうまくなっていて、3Dを使ってアニメを作っていくのには正解がない中で、ようやくここまで来たのかと感慨深いです」と若手監督の成長に目を細めていた。

櫻木監督が監督デビューを果たしたことにちなんで、岩井監督が『Love Letter』で劇場長編作品デビューを果たした際の心境を尋ねると「自分で決めていたことがあって、それはいまでも変わらないけど、完成したらまず、自分で点数をつけるようにしています」と告白。

「そうすると、他人から何を言われても『まっ、いいか』となる。『Love Letter』はその後、アジアでもヒットしたけど、自分の中での74~75点という評価は変わらない。“ちょっとだけデキるけど、デキない子”としてずっと自分の中にいます。僕よりも早くデビューした同世代の監督たちが、賞をもらったことで人も作品も変わってしまうのを見てきたし、『これで評価されたから』とアイデンティティまで変わってしまい、元の所に帰ってこれないのを見てきました。最高傑作を作ろうと思っちゃダメ。人が作るものなんだから、『せいぜい、こんなもんだ』くらいの気持ちでいい」と監督としての心構え(?)を説き、これには梶さんも人生訓として感銘を受けたよう。

梶さんは「僕らの仕事は、その時はそれが全力だったけど、いま思えばもっとやることできた…というのを見つけてしまうもの。でも、その時にしか出ない良さ、輝き、悪い部分も含めての魅力があると思う。“スコアが変わらない”というのは確かにその通りで、二度とその点は出せない」と岩井監督の言葉に強く同意していた。

また、梶さんから岩井監督に「岩井監督作品は、リアリティある描写、役者の素に近い生々しさが魅力ですが、監督は人間のどういう部分に面白みや魅力を感じるんですか? 役者の選び方で、『この役はこの人』とどういう瞬間に感じるのですか?」と質問!
岩井監督は「難しいなぁ(苦笑)」とうなりつつ、自身の最新作である『Last Letter』に出演している新鋭女優・森七菜の存在に触れ「彼女は新海(誠)さんの新作(『天気の子』)でも主役をやるけど、去年、僕の作品のオーディションに来て、何がって説明できないけど、雰囲気が特別に良くて『この子しかいないんじゃないの』という感じで決まったんです。聞いたら、行定(勲)さんや、熊澤尚人さんも以前、キャスティングしてて、行定に電話したら『あのコ、いいよね』という話になりました。よくいるごく普通の高校生の役なので、ごく普通の女子高生をピックアップすればいいはずだけど、大きいスクリーンで、ごく普通過ぎると、観客のみなさんは見てくれないんですよ(苦笑)。長時間、魅了し続けられる何かがいるんです」とキャスティングにおいて、言葉で説明できない特別な“何か”を感じることがあると説明する。

一方で「(その“何か”は)生まれた時に決まっている部分もなくはないけど、そうじゃない人もいます。そういう人は、自分の顔を鏡で見て『ここがイヤだな』と思うような部分をちゃんと愛せていて、それが特徴になってるんです。本人がそれを嫌がって見せないと不自然になっちゃう。自分の好きになれない部分に愛情を注げるか? 居直ってさらけ出したほうが魅力的に感じることもある」と語り、その深い哲学に梶さんも「すごく勉強になります」と深々とうなずいていた。

また、櫻木監督は「岩井さんの若い女の子の描き方に魅力を感じます。いつまで経っても若い女性を描くのが上手ですが、セリフのチョイスとか情報収集はしてるんですか?」と質問すると、岩井監督は「あまりそういうことはしてない」と回答。「逆に最近、固定観念でTwitterを通じて20代と思ってた人が同年代だったりすることもある。(若い女性を)あまり、そこまでかわいい存在として見てないのかもしれません。変なものだなとして見てるし、変な人から拾うものってすごく多いんです」と明かした。

最後に岩井監督は、櫻木監督に対し「いよいよ長編監督としてデビューして、これから3DCGを使いながらジャパニメーションの独特なところを世界に発信していってくれると思う。(日本の)実写は海外でなかなか見てもらえないけど、アニメはスーッと見てもらえるのでぜひ頑張ってください」とエール。

櫻木監督は「僕自身、“監督”と近くで仕事をしたのは岩井監督が初めてで、監督のやり方、折れちゃいけないことや守らなきゃいけないことを見せていただき、それが心の支えにもなっていて『頑張ろう!』って気持ちになります」と岩井監督のエールに応え、会場は温かい拍手に包まれた。

 

【キャンペーン情報】

■あしせか半券キャンペーン

あしせかアンバサダーと銘打った半券キャンペーンの開催が決定!

2月1日(金)~3月31日(日)の期間中にご鑑賞いただいた「あした世界が終わるとしても」映画半券1枚の写真と本作を盛り上げるコメント、固定ハッシュタグをツイートしていただいた方の中から、抽選で24名様にキャストサイン入り非売品グッズほか豪華賞品をプレゼントします。

詳細は下記をご確認ください。

 

<賞品>

A賞:願い事が叶うかも…あしせかキャストサイン入り特製お守り(計20名様)

梶裕貴×5個

内田真礼×5個

中島ヨシキ×5個

千本木彩花×5個

B賞:メインキャスト6名サイン入り台本(2名様)

※梶裕貴、内田真礼、中島ヨシキ、悠木碧、千本木彩花、水瀬いのりサイン入り

C賞:メインキャスト6名サイン入りポスター(1名様)

※梶裕貴、内田真礼、中島ヨシキ、悠木碧、千本木彩花、水瀬いのりサイン入り

D賞:櫻木優平監督サイン入り原作本(1名様)

 

<応募方法>

Twitterの全体公開アカウントがある方と半券1枚でご応募できます。応募詳細は下記をご覧ください。

・Twitterで応募!

2月1日(金)~3月31日(日)の期間中にご鑑賞いただいた『あした世界が終わるとしても』鑑賞チケット半券1枚を撮影し、

①半券のお写真

②ハッシュタグ「#あしせかアンバサダー」

③映画の応援メッセージ

④ご希望の賞品

を明記してツイートを投稿してください。

※当選のご連絡はダイレクトメッセージにてさせていただきます。

※ハッシュタグ、ご希望の賞品の明記がない場合、応募は無効となりますのでご注意ください。

 

<注意事項>

・別作品を鑑賞した際の半券でのご応募は無効となります。

・コピーした半券、または不正に取得した半券によるご応募は無効となります。

・映画鑑賞チケット半券の再発行はできません。

・Twitterのアカウントが非公開設定の方はご応募いただいても無効となります。

・ご応募できる映画鑑賞チケット半券は、作品名、鑑賞日時が明記された当日入場券に限らせていただきます。

・必要事項はご当選後ダイレクトメッセージにてお伺いします。

・当選の権利、賞品の譲渡・転売等は禁止とさせていただきます。

・賞品の返送交換等はお請けいたしません。

・個人情報は本キャンペーンのみに使用いたします。また、本キャンペーン終了後、破棄させていただきます。

・本キャンペーンへの応募における、エラー、ネットワークの中断、データ消失、不具合、応募内容の改ざんなどについて、主催者側(松竹)はその責任を一切負いません。

・本キャンペーンへご応募するための投稿において、使用機器に問題が生じ損害があったとしても主催者側(松竹)はその責任を一切負いません。

・予告なくキャンペーンの内容を変更することがあります。ご了承ください。

・賞品発送予定時期は、2019年4月以降を予定しております。

 

 

【作品情報】※敬称略

■あした世界が終わるとしても

・公開中

 

<イントロダクション>

幼いころに母を亡くして以来、心を閉ざしがちな真(シン)。

彼をずっと見守ってきた、幼なじみの琴莉(コトリ)。

高校三年の今、ようやく一歩を踏み出そうした二人の前に突然、もうひとつの日本から、もうひとりの「僕」が現れる――。

 

新鋭・櫻木優平監督が描く、アクション・ラブストーリーの誕生

 

<スタッフ>

原作:クラフター 

監督・脚本:櫻木優平 

制作:クラフタースタジオ 

製作:『あした世界が終わるとしても』製作委員会 

配給:松竹メディア事業部

 

<キャスト>

狭間真:梶裕貴

泉琴莉:内田真礼

ジン:中島ヨシキ

コトコ:千本木彩花

ミコ:悠木碧

リコ:水瀬いのり

 

狭間源司:津田健次郎

泉宗:森川智之

ユーリ:水樹奈々

 

(C)あした世界が終わるとしても

画像一覧

関連作品

あした世界が終わるとしても

あした世界が終わるとしても

上映開始日: 2019年1月25日   制作会社: クラフター
キャスト: 梶裕貴、内田真礼、中島ヨシキ、千本木彩花、悠木碧、水瀬いのり
(C) あした世界が終わるとしても

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