【インタビュー】アーティストとしての自我に目覚め責任を背負っての1stシングル、立花理香「カラフルパサージュ」

カラフルパサージュ　立花×中土×中村によるカラフルな世界

── 「雨色ココアsideG」の世界に寄り添うために、具体的にはどんな曲にしようと作り始めたのでしょう？

立花　「雨色ココア」シリーズは男性キャラクターを中心としたシリーズで、でも今回は女の子たちが主役なんです。なのでその「きゃっきゃうふふ」と言いますか、跳ねた感じは出したいと思っていて。あと雨上がりの爽やかさのように曲もきらきらとしていて、歌声でもそれを表現できたら、というイメージですね。

── 作曲は高橋諒さん。編曲はミニアルバムの編曲も一手に担ってくれた中土智博さんですね。

立花　中土さんはわたしとディスカッションしながら曲を仕上げていってくださるんです。今回だと、たとえば終盤でジャジーな間奏に入る前にウーアーで広げるコーラスが入りますよね。あそこはボーカルレコーディングの現場で中土さんから、「ここでこういうの入れてみたらどうかなって思うんだけどやってみましょう！」という提案に、わたしが「んー、やってみまーす！」みたいな雰囲気で応えたものだったり。遊び心のある提案をしていただけるのでわたしも楽しくて、やりとりの中でわたしからも「そこをそうするならここはこうしていいですか？」ってアイデアが湧いてきたりするんです。

── 中土さんは単に編曲担当というだけではない役割を担ってくれているのですね。

立花　中土さんご自身がいろんな音楽を聴いてきていろんなアイデアを持っていらっしゃるので、わたしがやろうとしていることを察して「それだったこういうやり方があるよ」「こっちのやり方のほうがもっと伝わるんじゃないかな」ってわたしの表現をブーストしてくださるんです。わたし自身は昔の男っぽいというか、「わたしはこうしたいんじゃ！」みたいなことを言葉にしてはっきりとは言いたくないタイプなんですよ。だから「わたしがやりたいのはこういう感じです、というのをまずはわたしなりに歌うんで……」という気持ちで歌うんですけど、すると「今どういう感じでやろうとしたの？」「なるほどね。だからこうだったんだ。だったらこんな方法もあるよ」って提案をいただいたり。

── 作詞は中村彼方さん。「雨」「色」というキーワードをきれいに生かした歌詞になっていますね。

立花　雨というキーワードから「パサージュ」というイメージを持ってくるのも素敵ですし、「青色の雨」のようなカラーという意味の色だけじゃなくて、表情の色合いもたくさん見える歌詞で歌っていて楽しかったです。それに中村さんはいつも、かわいいけれどかわいいだけじゃないっていう女の子をすごくきれいに表現してくださるんです。「小さなカバンに赤いリップ入れて」みたいな女子ならではの共感ポイントがあるのもうれしい！

── そしてこちらの曲はミュージックビデオ(MV)も制作されて、ショートバージョンは発売に先駆けてウェブで公開されています。

立花　MVもカラフルにしたいということでいろんな立花さんを召喚しました（笑）。ショートバージョンではPUNK、RETRO、COOLの立花が登場していますが、あと2人います！


── 先日開催の発売前リリースイベントでミュージックビデオを公開したとのことですが、その場ではどこまで？

立花　フルで見ていただきました。みなさん見入ってくださって。後半には立花さん同士の絡みがあるんですけど、そこでは「何やってんだよ？」みたいな、ふふっという笑いも起きていたり。「どの立花さんのどれが好きだった？」って聞いてみたらけっこう意見がばらけてたんですけど、「ふ～ん、みんなそういうの好きなんだ～？」みたいな（笑）。