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ファンであるNegiccoのみなさんと、共演させていただきました
── 4曲目は今井美樹さんの「雨にキッスの花束を」(作詞:岩里祐穂/作曲:KAN/編曲:ラスマス・フェイバー)。これはTVアニメ「YAWARA」のオープニングテーマでもあった曲ですね。 中島 1990年にリリースされた「retour」というアルバムに収録されている曲です。「YAWARA!」も見ていたんですが、それ以前から父が今井美樹さんを大好きで、家にアルバムが揃っていたので、子どもの頃から親しんできたアーティストでした。大好きな曲はたくさんあるんですけど、歌いたいとなるとこの曲かなと思って、選ばせていただきました。あのセリフも一度は言ってみたかったですし(笑)。
── 甘いセリフですよね。どんな内容なのかは、リスナーさんに実際に聴いていただきたいです。 中島 アニメソングでもあるので、自分の普段のお仕事との繋がるなと思いましたし、私の周りでも、世代問わず、この曲を知っている方は多いですね。
── 下川みくにさんや中川翔子さんといった、アニメに関わりが深いアーティストもカバーしているんですよね。しかも、作詞は岩里さんです。 中島 すごくいい歌詞ですよね。映像が浮かんできます。アニメ関連の曲ということで、アレンジはラスマスさんにお願いして、軽快でオシャレな楽曲に仕上げていただけました。
── 次はNegiccoのみなさんがコーラスで参加している、CoCoの「無言のファルセット」(作詞:森由里子/作曲:いしいめぐみ/編曲:Kai Takahashi〔LUCKY TAPES〕)です。 中島 CoCoさんも大好きで、アルバムを集めてきたアイドルグループです。メンバーそれぞれソロ曲が入っている「Share」というアルバムがあって、中でも羽田惠理香さんがメインで歌っている「無言のファルセット」が、高校時代からずっと大好きでした。この曲は追っかけがあってひとりじゃ歌えないので、家で歌ってみるときは最初に追っかけの部分を録音しておいて、それに重ねて歌ったりしていたんです。そんな曲を、ちゃんと複数で歌ってみたいなというのが、選曲のきっかけでした。
── そこで、Negiccoに登場を願ったということですね。 中島 大好きな方々なのでオファーさせていただいたら、快く引き受けてくださいました。しかも、同じ日にレコーディングできて、みなさんの歌うお姿を見ることができました。Negiccoのお三方は、それぞれ声質が違うのが魅力で、そのよさが最大限出た仕上がりになったと思います。ファンとして、うれしい限りです。
── Negiccoのファンでもあるんですか? 中島 はい、ファンです。それを5年くらい前に公言したら、どなたかがご本人に伝えてくださって、そこから交流が始まったんです。去年もチケットを取って、新潟までライブを見に行きました。
── CoCoは、中島さんにとってどんなグループなのでしょうか? 中島 Negiccoさんと同じで、CoCoのみなさんも1人ひとりまったく声質が違うんですよね。なのでユニゾンになったときにすごく魅力的で、曲自体もいい曲ばかりなんです。ルックスも好きなんですけど、音楽性がより好きで、聴いていて楽しいグループです。90年代のアイドルって、80年代に比べて語られることが少ないじゃないですか。ですから、今回を機にCoCoの音楽を聴いてみようかなと思う方がいたら、すごくうれしいです。
── そして、6曲目がtofubeatsさんのオススメ曲「真夜中のドア」(作詞:三浦徳子/作曲:林哲司/編曲:tofubeats)です。 中島 歌っていて楽しいなって思える曲ですが、ボーカルはチャレンジでしたね。tofubeatsさん自身が大好きな曲ということで、原曲をリスペクトしたアレンジにしてくださいました。
── 松原みきさんのデビュー曲で、シングルがリリースされたのは1979年なんですね。 中島 はい。この曲だけ70年代で、ほかの曲とはちょっと世代が違います。松原さんはたしか19歳でこの曲を歌ってらっしゃるんですが、10代のボーカルとは思えないくらい完成度が高いんです。ですから、レコーディングはすごく緊張しました。
── この曲は後世に残り続けている名曲で、たくさんのアーティストがカバーしているんですよね。 中島 そうなんです。今回の収録曲の中で、一番カバーされている曲かもしれません。歌い継がれる曲の素晴らしさを、私も実際に歌ってみることで感じることができました。
── ラストは松本伊代さんの「時に愛は」(作詞・作曲:尾崎亜美/編曲:西脇辰弥)。この曲の生みの親である尾崎さんは、中島さんにとってもご縁のある方ですね。 中島 私が歌ったTVアニメ「たまゆら ~もあぐれっしぶ~」のエンディングテーマ「ありがとう」を作ってくださったのが、尾崎亜美さんです。それ以前から、私は亜美さんが女性アーティストに提供する曲が大好きでした。酒井法子さんの「Love Letter」とか、観月ありささんの「伝説の少女」とか歌いたい曲はたくさんあったんですけど、今はこの曲がいいなと。歌詞の主人公は少女で、年齢的には世代が違うんですけど、大人になった自分が解釈した世界観で静かに歌いたかったんです。それなら、普段からライブでお世話になっている西脇さんとご一緒したいなと思いました。
── ピアノとハーモニカのみの演奏で、しっとりとしたカバーになりましたね。歌ってみて、いかがでしたか? 中島 松本伊代さんのオリジナルバージョンと尾崎亜美さんのセルフカバーバージョン、それぞれに素晴らしいので、両方の歌い方を参考にして歌いました。