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「時間の流れ」と「言えなかった言葉」をテーマに歌詞を書いていきました
── 4曲目「It’s HEAVEN」のグルーヴ感のあるおしゃれなポップスですが、主人公はちょっと危ない人ですよね(笑)。 駒形 恋の手段を選ばない女性です(笑)。ちょっとずるいことや危ないこともやってしまうくらい、彼が好きという。楽曲的にはR&B風で、実はあまりうまく歌えないジャンルだなって先入観があったんですけど、今持っている私のテクニックや表現でがんばろうと思ってレコーディングに臨みました。そうしたら意外とハマって楽しくて、アイラさんやプロデューサーにも、「こういう表現もできるんだね」って誉めていただけて、新しい扉を開けた気がしました。
── リズム感が大事ですよね。 駒形 普段は詞の意味とか、ワードの1つひとつを大事にして歌うんですけど、この曲は歌詞の言葉を音として捉えて歌っていきました。歌詞の表現も斬新でおしゃれなんですよね。
── 「PM from からAMの瞬間」とか、つまり真夜中の12時を回ったということなんですけど、こういう表現だと音感的にも面白いし、注意を引きますよね。作詞は白鷺雪兎さんです。 駒形 「Lonely Blueが終わる頃には」の作詞をしてくださった方です。
── この曲の主人公に共感できるところはありましたか? 駒形 うーん……。ここまで極端ではありませんが、私もわりと愛が重たいタイプなので、好きという気持ちが溢れんばかりになっているところは、わかる気がしました。
── 歌詞では「指先もねぇ×××も 誰にも触れさせない」と書かれている箇所がありますが、歌では×××に言葉があてはめられていますよね。 駒形 「ここ」って言ってます。
── 思わせぶりな感じになってますね。続く5曲目が、駒形さんが作詞した「時の葉」です。 駒形 バラードを1曲入れることになって、いろいろなタイプの曲をデモで聴かせていただきました。最初はもっとシンプルなメロディで等身大の歌詞を書きたいなと思っていたんですけど、「時の葉」のメロディがあまりにもすてきで、曲が持つパワーを感じたことで、この曲を選ばせていただきました。そうしたら高橋諒さんの曲だったんです。
── 選ぶときは、誰が作ったのかブラインドにしていて。 駒形 はい。高橋さん、さすがだな、わかってくださってるなって思いました。
── では、歌詞も当初の思惑とは違うものになったということですよね。 駒形 時間の流れをテーマに書いていきました。日々が過ぎ去っていくのは早すぎて、もっと時間を大切にしたいと思っているんですけど、なかなかできなくて。誰かに伝えたかったこと、したかったことがもっとあったなあという後悔があったとしても、今を懸命に生きることで、別の形で想いが伝わるんじゃないかという歌詞です。主人公の気持ちの深い部分をたくさん書けたように思います。鷲崎(健)さんには、「登場人物に動きがない歌詞だね」って言われたんですけど(笑)。
── 映像的ではなく、静止画的な歌詞ですよね。 駒形 聴いてくださる方の心に、じっくりと入っていけたらいいなと思いました。
── アレンジも高橋さんですが、デモ段階からレコーディングまでに、サウンド的に変わった部分はありましたか? 駒形 テンポが少し速くなりました。その分、ムーディーに歌い上げる感じではなく、よりシンプルに語りかけるようなボーカルにすることができました。
── 「時の葉」というタイトルは、歌詞には入ってないですね。 駒形 「時間の流れ」と「言えなかった言葉」という2つの意味合いをこめて、「時の葉」という言葉を作らせていただきました。