「本格的ロボットごっこをしてほしい!」 開発者に聞いた「星と翼のパラドクス」の可能性

2018年11月06日 20:000
「本格的ロボットごっこをしてほしい!」 開発者に聞いた「星と翼のパラドクス」の可能性

2018年10月23日(火)、スクウェア・エニックスは大型筐体ゲーム「星と翼のパラドクス」を11月21日から全国のゲームセンターで稼働予定であると発表した。同ゲームの魅力はどういった部分にあるのか? 本作開発担当の第7ビジネスディビジョンプロデューサー・丹沢悠一氏に話を聞いた。


「星と翼のパラドクス」は、座席がプレイヤーの操作に合わせて可動する、8対8でプレイする通信対戦型空中ロボットアクションゲームで、80年代に盛んだった体感型の大型筐体を思わせる仕様になっている。

 

開発責任者の丹沢悠一氏と「星と翼のパラドクス」の筐体


「元々私たちはアーケード専門の部署というわけではなく、家庭用ゲームやスマホゲームなども作っています。この企画が3年前に立ち上がったときに『次アーケードやるんだったら、家庭用やスマホじゃ絶対できないことをやりたいよね』という話になりまして、『そういえば動く筐体って最近ないよね? じゃあちょっとトライしてみようか』というのが始まりでした」(丹沢氏)


丹沢氏は、この企画がまだごく初期の段階のとき、あることをきっかけに、ターゲット層に想定していた、20代前半の世代が興味を持ってくれるのではと確信を持ったという。


「この企画を立ち上げた3年前に、ちょうどお台場の日本科学未来館で、レトロ筐体を展示するイベントがあったんです。そこに20代くらいの若手プランナーとかをみんな連れて行ったんですけど。『アフターバーナー』(1987年にセガ発売した大型筐体ゲーム)とかに触れて『新しい!』って言っていたんですよ。僕らにとっては『懐かしい!』ですが。そういったみずみずしい反応を見て『これは動く筐体、ひと回りして結構いけるんじゃないか?』と確信に変わりました」(丹沢氏)


企画の流れとしては元々「動く筐体」を作ろうということから始まり、話し合いを進めていくうちにロボットという発想になったとのことだ。そうなった理由は、開発部に「本格的なロボット遊び」を提供したいという共通意識ができたところにあるらしい。そのため、本作は、2つの操縦桿を模したレバーと、2つのフットペダル、メイン画面の脇にあるタッチパネルを駆使してプレイするという、独特の操作性となっている。

 

 

独特なレバーにフットペダルと、コックピットさながらな構成

「操作の複雑さに関しては、結構ワザとやっているところがあって、操作を簡単にしようとしたら極論を言ってしまえば、モニターの前からコントローラー生やせばいいって話になるのですが、動くやつでなにやりたいってなったときに、ロボットをやりたいね、となりました。そうすると『ロボットゲームの体感性ってなに? コックピットでロボットを操縦する感じだよね?』という話になり、いっぱいボタンがあるとか、コックピットの横になにかしらモニターがあって操作をしているとか、さまざまな案を出しました。一番大切にしたのは“ごっこ遊び”ということですね。ごっこ遊びをするのなら、やはりコントローラーじゃだめだし、フットペダルも必要だし、タッチパネルも必要だよねという話になっていきました」(丹沢氏)


操作性に関しては、複雑でありながらも、ロケテストの段階から細かく改善点を考え、初プレイの人でも苦のない操作感にすることに特に気を配っている。

 

 

チュートリアルや気分が悪くなったとき用の緊急停止ボタンなどもある


「操作は適度に複雑にしつつも、入口はなるべくちゃんと入っていけるように、ロケテストの段階でたくさんの人にプレイしてもらって、どこでつまずいているのかなどを見て細かく修正していくことで今の形になりました。チュートリアルも、作ってからもう1回作りなおしたりもしました。一般的に声優さんの収録はゲームだと1回で録りきることが多いですが、チュートリアルを修正するために録り直しもしています。例えば、トリガーを引きっぱなしで連射ができるというのは、私たちはわかっていたのですが、それが伝わらないことが多かったのでボイスを新録して『連射できるよ』という音声を追加したりと、つまずきをなるべくゼロに近づける努力をしました。そもそもスクエニで動く筐体をつくった前例はなかったので。試行錯誤ではありましたね」(丹沢氏)

 

プレイ中は前後左右に座席が可動するが、
赤外線センサーなどで安全面には細心の注意が払われている

 

あえて空中アクションをメインとしたロボットゲームにしたのも理由があるそうだ。それは、最初に想定したユーザーが慣れ親しんだコンテンツを研究した結果だという。


「今20歳、企画立ち上あげから3年経っていますから23歳くらいの人が10歳のとき観ていた、ロボットアニメというと『エウレカセブン』や『マクロスF』『ガンダム00』などになります。これらの作品の共通点として、みんな空をバーニア吹かして飛んでいるんですよね。そのことに気づき、彼らが思うカッコイイロボット像を作るということは、空をビュンビュン飛びまわるのが絶対だということになりました」(丹沢氏)

 

ロボのデザインは空中戦を意識したフォルムだ


本作は、アニメパート制作に株式会社サンライズ、キャラクターデザインに貞本義行氏(「新世紀エヴァンゲリオン」「ふしぎの海のナディア」など)、メカニックデザインに形部一平氏(「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」など)、石垣純哉氏(「ゼノギアス」など)、主題歌担当に菅野よう子氏(「マクロスF」、「創聖のアクエリオン」など)、一流のスタッフを迎えたという点も、大きなアピールポイントとなっている。


「スタートとして、弊社は、ファンタジーは得意なので社内からいくらでも案が出るのですが、ロボットものがそれほど得意じゃないので(笑)、ロボットが得意で優秀なスタッフに打診しよう、まず第一希望を決めようという話になりました。そこで、『キャラは男女が共感できるデザインにしたいので貞本さんかな?』『ロボットならやっぱりガンダムのサンライズさんかな?』『主題歌は今の23歳くらいの人に共感を呼ぶならマクロスFの菅野さんかな?』という形で案をだし、エヴァとガンダムとマクロスが合わさればこれは最強に見えると(笑)。その後、実際に打診していったわけですが、結果として、企画当初に希望していたメンバーが全員集結してくれた形になります」(丹沢氏)

 

ゲーム中にフルアニメーションでキャラが動くのも見どころ

 

最初はこれだけのスタッフを揃えるのは無理かもしれないと思ったそうだが、とりあえず突貫してみようとなったそうだ。丹沢氏の話によると「ホームページの問い合わせフォームから問い合わせた」というケースもあったとか。


「これだけのスタッフに集まってもらえたというのは、動く大型筐体にチャレンジする、というところに共感してもらえたことが大きかったんじゃないかと思います。これが普通のビデオゲームだったらもしかしたら集まらなかったかもしれません。菅野さんは、プレイしたときに敵には目もくれず、キャーキャーって楽しそうにフルドライブを吹かし続けていましたが、こういう体感アトラクション的な部分もあって『このプロジェクトは面白そう』と思ってもらえたのかなと(笑)」(丹沢氏)


もちろんコミカライズやアニメなどのメディアミックス展開も考えてはいるそうだが「まずはゲームとしてちゃんとリリースするというところに専念しています」とのことだった。

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