サンライズ・矢立文庫、痛快SFアクション小説「運び屋椿」の電子書籍発売を記念したクリエイター鼎談が到着!

2018年11月02日 12:000
サンライズ・矢立文庫、痛快SFアクション小説「運び屋椿」の電子書籍発売を記念したクリエイター鼎談が到着!

サンライズが運営するオリジナル小説&漫画配信サイト「矢立文庫」にて連載された小説「運び屋椿」。女デコトラドライバー“永峰ツバキ”のド派手な痛快SFアクションが描かれる小説「運び屋椿」が、11月2日(金)よりAmazonにて電子書籍の発売がスタートした。

「運び屋椿」は、手紙一通から機密品まで、引き受けたものはどこにでも必ず時間内に届ける、銀河を掛ける“SEXY”かつ“男前”な女デコトラドライバー“永峰ツバキ”。愛車「大輪丸」とともに地上や銀河を駆け廻り、数々の困難や状況をブチ破るド派手な痛快SFアクションデコトラ男前ストーリー!

執筆を担当するのは、劇団・演劇プロデュース団体「演劇企画ハッピー圏外」の主宰、脚本、演出を担当する内堀優一さん。また、電子書籍版には、ここでしか読むことができないクリエイター鼎談(※)が収録される。著者の内堀さん、企画協力・バンダイナムコエンターテインメントの松田泰昭さん、矢立文庫編集長・サンライズの河口佳高さんが本作についての裏話などを語っているので、ぜひチェックしてほしい。このほか、電子書籍には未公開の設定画なども収録されているとのこと。

今回は電子書籍の発売を記念して、鼎談の一部が到着したのでご紹介しよう。

※鼎談(ていだん)。3人で向かい合って話をすること


運び屋椿 鼎談


■勝負事に転用しやすい、ド派手な演出とわかりやすさ

河口 そもそものスタートはOSO(Original Star-IP Office)というバンダイナムコグループ内での企画コンペがあって、そこで松田さんから提案されたのが始まりだったんです。サンライズが幹事として企画を募集して、最終的にはパイロット映像まで制作するというものです。『運び屋椿』は2014年に提出された企画で、そこから紆余曲折を経て矢立文庫での小説連載という形になったと。

松田 私自身はバンダイナムコエンターテインメントに所属していまして、この企画を考えていた時期はパチンコやパチスロといったジャンルの制作部署だったんです。そこで、こういうジャンルに相性が良いと思える企画を提案させていただいたという経緯があります。

河口 デコトラがギラギラしていて派手なのはそういう理由もあったんですか。

松田 そうなんです。画面上でもド派手な演出ができて、美女が登場するという点はパチンコやパチスロにも応用しやすいのではないかと考えました。なおかつ大型トラックというクルマを使うことで、レースであれミッション形式であれ、勝負ごとに決着をつけやすい状況が作れるという考えもありました。パチンコでは勝ち負けや成功か失敗かがわかりやすい必要がありますから、わかりやすさは重要な要素のひとつでした。

河口 キャラクターやストーリーの元になったアイデアはほとんど松田さんが書かれていますよね。

松田 企画を進めていくうちにどんどん妄想が広がっていきまして(笑)通勤中とか、夜寝る前とかに布団にもぐりながら考えていたような感じですね。この企画は部内の有志からも意見を頂いております。アニメを提案したいメンバーが集まり、それぞれにいろんなIP案を出し合い議論しあって最終的にコンペで残った案がこの作品です。全員「うまく行ったらサンライズさんがアニメを創ってくれる」という夢を抱き、盛り上がりました。ビジュアル面は斎藤さんや赤根さんといった専門の方にご協力頂いて、現在のようなひとつの作品へとつながっていきました。

河口 通常業務とは別に企画作業をされていたということですよね。我々はいつもやっていることだから気にも留めなかったんですけど、よく考えたら通常業務とは別にやらなければならなかったわけで、線引きが難しかったと思います。
松田:企画は帰宅してからもできますから(笑)、それは苦ではなかったです。むしろあれこれ考えている時間は夢中になっていましたから。


■パイロット映像は福田己津央監督作品!?

河口 2次審査を通過した企画はサンライズで3分ほどのパイロット映像を制作することになるんですが、この映像は福田己津央さんに監督をお願いしました。ちょうど『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』の作業が終わったタイミングだったので実現できたんです。主人公も女性キャラクターだしちょうどいいかなという安直な考えもあったかな?(笑)。

松田 いやもう本当に驚きました。『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』でレース物も得意とされていますから、まさにピッタリですよね。本当に光栄に思います。

内堀 私も見させていただいて、ビックリしました。すごく完成度も高いし、ビジュアルだけでなくストーリー要素も内包されていますよね。3分間しかないのにあれだけの要素を見せられるというのはさすがとしか言いようがないです。

松田 本来であればパチンコ・パチスロのジャンル主体でアニメ化を実現できれば良かったのですが、2014年当時からすでに業界にもかつての勢いがなくなってきており、アニメ化されているわけでもないオリジナル企画では難しかったということもあります。せっかくパイロット映像まで作っていただいたのですが、パチンコメーカーさんもアニメが先かパチンコが先か、という判断になると躊躇されてしまうのは仕方ないところです。

河口 そこで映像化はひとまず置いて、小説として企画を実現させようということになった。小説の執筆を内堀さんにお願いすることになったのは、小説家の榊一郎さんからのご紹介だったんですよ。

内堀 最初の打ち合せで企画書やキャラクター設定、資料などと一緒に先ほどのパイロット映像を見せていただいて、これはものすごい企画なのではないかとビビりました(笑)。すでに映像ができているというのは驚かされますよね。そのあとで松田さんと打ち合せをさせていただいて、松田さんのストーリーラインを軸にしたアイデア出しをこちらからもご提案して形にしていったという流れです。

河口 内堀さんは劇団を主宰されているということで、ライトノベル専業の作家さんとは違う視点を持ってらっしゃるのではないかなと。まったく勝手な思い込みで失礼な話ですが、『運び屋椿』は企画のスタートからして流行りのラノベとは異なる趣旨で作られているので、そのあたりをうまくまとめてくださるのではないかと期待していたんです。

松田 内堀さんのご著書の『グラウスタンディア皇国物語』を読ませていただいて、もうぜひこの方でお願いしますと。先が読めないストーリー展開に引き込まれてしまって、もうこの方しかいないと確信しました。

内堀 ありがとうございます。

河口 驚いたのは内堀さんが本当に書くのが早くて(笑)、僕の知っている劇団系の作家でこんなに早い人は見たことないからビックリしました。

内堀 そんなことはないと思いますけど(苦笑)、すでにプロットがしっかりしていたことと、キャラクターやストーリーが明快だったこともあって苦労することはなかったですね。


■「男前な女性キャラ」と「単純明快」な一話完結型ストーリー

松田 事前の打合せでは、主人公は「男前」な女性キャラだという点と、困難な状況を突破するというスカッと痛快に終わるストーリー展開、それとハリウッド的ド派手なカーアクションを入れたいという点を特にお願いしました。自分がオジサンなのでどうしても昭和的な発想になってしまうんですけど、そういう作品なんだという想いは明確にありましたね。

河口 小説版で新しく設定したキャラクターっていましたっけ?

内堀 椿の妹、小梅ちゃんですね。

河口 そうか、だからパイロット映像ではいないんですよね。入院していたのは叔父さんだったような。

内堀 登場人物の年齢層が高すぎるという印象があって、それで若い子をもう少し出そうということで設定を変更させていただきました。

河口 逆にパイロット映像よりも小説版の椿が大人っぽい印象になっていますよね。映像ではもう少し若いというか、やんちゃな印象を受けますが。

内堀 小説を書いていくうちに、椿と楓との差をつけた方が良いのではないかと思ったんです。苦労もしたんだろうなとか、過去にいろいろあったのかな、というような大人っぽさを椿には盛り込んでいます。楓がまったくの少女ですから、楓の姉貴分ということでふたりしてキャッキャしているだけではバランスが悪くなってしまう。大人にも読ませる作品だという点を意識してキャラクター間のバランスを取ったところはありますね。

松田 パイロット映像での椿の声が三石琴乃さんだというのも、影響しているかもしれないですね。三石さんにも少し大人っぽい演技をしていただいたのですが、元気な印象の方が強かったのかも。それにしても、このパイロット映像ってすごく贅沢ですよね。あれもこれも入れてくださいとか私もずいぶん無茶なお願いをしてしまったんですけど、破綻なくすべての要素が入っているのが本当に凄いと思います。

河口 福田監督はさすがだなと思うのは、あの短い尺の映像でも見終わったときに何がしかの感動があるところですよね。見た人の気持ちが動くような映像になっているというのは、福田監督の見事な手腕あってこそだと感心しました。

内堀 このパイロット映像は公開されていないんですか?

河口 外に向けて公開したことはないんです。というのも、グループ内の企画コンペ用に制作した映像なので、一般公開は想定してなかったんです。ただ、何らかの方法で一般の方にも見ていただく機会が作れればと思っています。


●プロフィール

内堀優一(うちぼりゆういち)
劇団・演劇プロデュース団体「劇団企画ハッピー圏外」を主宰する一方で『笑わない科学者と時詠みの魔法使い』でライトノベル作家としてもデビュー。主な著作に『グラウスタンディア皇国物語』シリーズなどがある。

松田泰昭(まつだやすあき)
バンダイナムコエンターテインメント 経営企画室
ナムコ時代の業務用ゲーム機の企画・プロデュースを担当。スウィートランドシリーズ、目方でドンピシャ、キャッチンガーZ等数多くのアミューズメントマシンを企画開発した。その後、バンダイへの出向を経て、バンダイナムコエンターテインメントではパチンコ・パチスロの事業部に所属。

河口佳高(かわぐちよしたか)
サンライズ
1988年サンライズに入社。『シティハンター2』にて、制作進行としてキャリアをスタート。『機動戦士Vガンダム』にて、設定制作を経験。 初プロデュース作品は、『劇場版∀ガンダム』。以降のプロデュース作品は『コードギアス』シリーズ、『リーンの翼』、『プラネテス』、 『OVERMAN キングゲイナー』などがある。


(C) OSO

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