「FIFA 19」のeスポーツ大会「CONTINENTAL CUP 2018」日本代表選考会オフィシャルレポートが到着!

2018年10月18日 10:440

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2018年10月13日、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は「Croak Prime Studio」(東京・渋谷)にて、PS4版「FIFA 19」のeスポーツ大会「CONTINENTAL CUP 2018 Presented by PlayStation」の日本代表選考会を開催した。

今回開催された「CONTINENTAL CUP 2018 Presented by PlayStation」は、2018年10月26日~28日にフランス・パリにて開催される世界大会「CONTINENTAL CUP 2018 Presented by PlayStation」への出場権をかけたもので、今年5月に開催された「明治安田生命eJ.LEAGUE」の決勝ラウンドに出場した選手から選抜された10名によるトーナメント戦が行われた。

今回、本大会のオフィシャルレポートが到着したので、ご紹介しよう。


<CONTINENTAL CUP 2018日本代表選考会>オフィシャルレポート
▲CONTINENTAL CUP 2018日本代表選考会に出場した10名の選手たち

10月13日、『FIFA 19』のeスポーツ大会「CONTINENTAL CUP 2018 Presented by PlayStation®」(以下「CONTINENTAL CUP 2018」)の日本代表選考会が開催された。

出場選手は5月4日に行なわれた「明治安田生命eJ.LEAGUE」の決勝ラウンドに出場した選手の中から選抜された10名。優勝者にはパリで開催される世界大会「CONTINENTAL CUP 2018」への出場権が与えられる。


【予選グループの結果】
予選は5名ずつグループAとグループBに分けられ、勝ち点の上位2位までが準決勝へ進出。

【グループA】ナスリ選手、よしだ選手、ふうせん選手、かーる選手、オラ選手
▲グループAは、4戦全勝でナスリ選手が1位。かーる選手とよしだ選手が2勝1分1敗で並ぶも、かーる選手が得失点差で上回り2位となった

【グループB】
マイキー選手、マルコン選手、黒豆選手、あつや選手、fantom選手
▲グループBは、マイキー選手が3勝1敗で1位通過。2位は、黒豆選手とfantom選手が2勝1分1敗の勝ち点7同士となったが、得失点差「2」でfantom選手が準決勝の座に滑り込んだ

▲準決勝へ進出した4選手。左からfantom選手、ナスリ選手、マイキー選手、かーる選手

▲決勝トーナメントレギュレーション

【準決勝第1試合】ナスリ選手(ベルギー) 対 fantom選手(イングランド)

準決勝第1試合は、今夏の「FIFA eWorld Cup Grand Final 2018」に出場したナスリ選手と、「FIFA 17」の世界大会でも活躍したfantom選手の対決。

1st Legはお互い一歩も譲らず得点を重ね、まさに接戦といった様相。2-2でこのまま引き分けになるかと思われたが後半88分、ナスリ選手が一瞬の隙をつき華麗なパス回しから勝ち越しのゴールを決める。そのままリードを守り切り、3-2で接戦を制した。続く2nd Legも拮抗した試合展開となり、前半を1-1の同点で終える。試合は後半59分に動いた。fantom選手がペナルティエリア内でパスをつなぎシュート。キーパーがはじくもそれを押し込み、見事な勝ち越しのゴールを決めた。優勝候補と目されていたナスリ選手の窮地に会場からはどよめきが起こった。

2試合の合計点が同点の場合、アウェイでゴールを多く決めたチームが勝利となるのが本大会のルール。そのため合計点は4-4だがこのゴールでfantom選手が有利な状況となった。fantom選手はフォーメーションを5バック固定へ変更し、守備に徹する戦略へ。

しかし後半81分、ナスリ選手が相手の固いディフェンスをかいくぐりシュート。見事な同点弾を決め、状況はナスリ選手の優勢へと転じ、このまま試合は終了。ナスリ選手が接戦を5-4で制し、決勝へ駒を進めた。

【試合結果】
1st Leg:3-2(前半1-1/後半2-1)
2nd Leg:2-2(前半1-1/後半1-1)
合計スコア:5-4

■fantom選手の試合後インタビュー
--試合の感想を教えてください
自分も試合を観ている人も楽しめるような試合ができたと思うので、負けはしましたけど満足しています。

後半、(アウェイゴールの差で)勝敗をリードした時に5バックにしました。ただ、まだ時間が62、63分くらいで、その選択をするには早過ぎました。点の取り合いが続くと攻め負けるのではと考えたので、早めに守りに入ったのですが裏目に出てしまいました。

タイミングフィニッシュというミドルシュートに「FIFA 19」は特徴がありますが、自分は得意に感じています。いかにフリーになって、タイミングフィニッシュが打てるシチュエーションを作り出せるかを、ボールを回しながら考えていました。

--クロスの多用やミドルシュートの意識の高さが感じられました
常にプレースタイルを変化させることは、自分の中では大事です。「FIFA 17」でよい成績を収められたと個人的に思っていました。その流れを受けて同じシステムと同じスタイルで、「FIFA 18」を続けてしまった結果、今度は全くよい成績を出すことはできませんでした。その経験から、意図的に「FIFA 19」でもプレースタイルを変化させています。具体的には、3バックや5バックも試しています。

--ナスリ選手の強さは
判断の速さだと思います。パススピード、パスを回す速さの選択が正確です。また、相手のディフェンスが「こうくるだろうな」という意図を読んで、常に相手の一歩先を見ていると感じます。非常に機械的と言ったら語弊があるかもですが、「マシーン」のようなプレイをする印象です。いま、日本の中で一番手をつけられない選手だと思います。

「FIFA 19」では改めて世界大会に出られるように、まずはウィークエンドリーグを頑張りたいです。

【準決勝第2試合】マイキー選手(ベルギー) 対 かーる選手(フランス)

準決勝第2試合は、『FIFA 12』シーズンより第一線で活躍を続けるマイキー選手と、「明治安田生命eJ.LEAGUE」優勝のかーる選手の対決。

1st Legは前半20分、26分、35分と、マイキー選手が立て続けに3点を奪う立ち上がりとなる。前半終了間近の43分、かーる選手がコーナーキックからヘディングでたたき込んで1点を返し3-1で折り返しに。後半はそれぞれ1点ずつ追加したものの差は縮まらず、1st Legは4-2でマイキー選手の勝利となった。

2nd Leg前半、今度はかーる選手が2-1でリードして折り返す。しかし後半65分、マイキー選手がコーナーキックからのオーバーヘッドシュート。ボールはキーパーに止められるもファンブルとなり、そのボールをヘディングでたたき込んで同点へ。その後、攻防は続くもお互いにチャンスをつかめず、2nd Legはそのまま2-2で終了。合計スコアを6-4とし、マイキー選手が決勝へ進出となった。

【試合結果】
1st Leg:4-2(前半3-1/後半1-1)
2nd Leg:2-2(前半1-2/後半1-0)
合計スコア:6-4

■かーる選手の試合後インタビュー
--試合を終えた感想を教えてください
「FIFA 19」が発売したばかりで、攻撃も守備もすべてまだまだ仕上がっていないなという印象でした。準決勝直前に、サイドバックを前方に上げるプランを選択しました。それが裏目に出て、サイドバックの背後を突かれ、そのクロスから連続して失点してしまいました。

--マイキー選手と対戦してみて
マイキー選手のフォーメーションは3トップがワイドに開いた陣形で、なかなかボールの取りどころがなかったです。あせってプレスに行こうとすると、その裏を突いてくるのが上手かったです。何度か得点して試合を盛り返すことができましたが、マイキー選手の試合の運び方がよく、追いつくところまで行けなかったです。

--自分への評価は
正直、今日のよかった点は見つけられないです。まずは、世界大会が毎月続いていくようなので、今後出場できるように頑張ります。

【決勝戦マッチレポート】ナスリ選手(ベルギー) 対 マイキー選手(ノルウェー)

■決勝戦 1st Leg
決勝戦は、コイントスの結果ナスリ選手がベルギーを選択。フォーメーションは4-2-3-1。サイドバックを置かない4CBと4-2-3-1でも特殊な陣形。マイキー選手はノルウェーを選択。フォーメーションは4-4-2とバランス型の陣形。

▲モニター画面に集中するナスリ選手

1st Legはナスリ選手がホーム、マイキー選手がアウェイで開始された。序盤からポンポンポンとテンポのよいパス回しでナスリ選手がペースをつかみ圧倒。1st Leg前半からナスリ選手が2得点を重ねた。

4CBでしっかりと守備を固めながら、前線の選手でボール回し。マイキー選手はたまらず、フォーメーションを4-3-3から4-4-2へ変更したものの、前半終了直前にナスリ選手がダメ押しの1発。1st Leg前半は3-0。

ハーフタイムにマイキー選手がナスリ選手と同じフォーメーション4-2-3-1へ変更。後半早々にマイキー選手が1点を返すも、ナスリ選手が追加点をあげ、1st Legは4-1でナスリ選手が勝利した。

■決勝戦 2nd Leg
2nd Legはマイキー選手がホーム、ナスリ選手がアウェイで開始された。

▲厳しい試合展開となったマイキー選手

2nd Legも前半からナスリ選手が優位に試合を進めた。前半10分に1点を取られ、ビハインドのマイキー選手は前半終了直前に4-4-2へフォーメーションを変更。しかしその直後にナスリ選手が追加点をあげ、2nd Leg前半は0-2。

そして2nd Leg後半も早々から、ナスリ選手が追加点あげた。後半60分にマイキー選手が意地の1発を入れるも反撃はここまで。ナスリ選手は後半も手をゆるめず、2nd Legは1-5とナスリ選手が圧倒的な強さを見せ、試合は終了となった。

▲試合後、検討を称え合い握手をする両選手

合計スコアを9-2とし、ナスリ選手の優勝が決まった。ナスリ選手は予選から決勝まで負けなしという強さを見せ、一度も苦杯をなめることなく大会を終えた。

【試合結果】
1st Leg:4-1(前半3-0/後半1-1)
2nd Leg:5-1(前半1-0/後半4-1)
合計スコア:9-2


■ナスリ選手優勝インタビュー
--優勝の感想を教えてください
結構な試合数を戦いましたが、無事、最後には優勝できてうれしいです。

--「FIFA 19」が発売されてから間もない中、練習で重視してきた点は
海外のFIFA選手のプレー動画を見たり、ツイートや発言を参考にして練習しました。とくに「タイミングフィニッシュ」というタイミング次第でシュートの精度が変わる技術を、重点的に練習しました。

--「FIFA 19」への適応の面は
「FIFA 18」から「FIFA 19」に新しくなって、自身の適応が速いとは思っていません。どちらかといえば、練習は「質より量」で勝負しました。例えば、海外の選手が発信している情報を集めてみて、10個のテクニックがあったとしたら、1つずつ試してみました。その10個をしっかりとできるようになるまで、量(時間)をかけました。

--準決勝と決勝の自己採点は
準決勝は10点満点中8点くらいです。コントロールシュートを打たれる場面が多くありました。要所で(コントロールシュートを)打たれないような守備が課題だと思います。決勝戦は修正して、そのスペースを消すような守備を意識してプレーできました。決勝は10点満点だと思います。

--パリ大会への抱負は
「FIFA 18」で1回だけ世界大会でよい成績を残せたと思うのですが、「1回だけじゃないんだ」というところを見せられるようにしたいです。強い海外選手たちが「パリ大会に出場する」とツイートしているのを見ました。仮に勝てなくても、まずは勉強になればよいと思っています。ただ、得るものが何か必ずあると思うので、それを発見して持ち帰りたいと思っています。

--パリ大会で対戦したい選手は
(アルゼンチン人選手の)ニコラス(※1)です。ニコラスを倒せるくらいのレベルになれるように、期間は短いですけど、10月下旬までにもっと仕上げられたらなと思います。

※1 ニコラス・ヴィラルバは、FIFAシリーズにおいて、攻守両面で緻密で創造的なプレースタイルが評価されるアルゼンチン人選手。「FIFA eWorld Cup Grand Final 2018」5位入賞。FCバーゼル(スイス)所属。

--専属コーチ(※2)についての考えは
コーチはつけたいと思っていますが、まだそこまで話は至っていません。ただ、望んでいますので、その方向で動いてはいます。

※2 「FIFA eWorld Cup Grand Final 2018」では、一次リーグを突破した16人すべての選手に専属コーチが帯同していた。海外では、選手に対する主にメンタル面のサポートとして重要視されている。

■マイキー選手試合後インタビュー
(VTRで試合を振り返るマイキー選手)

--残念ながら決勝で負けてしまいました
ナスリ選手が、ただただ強かったです。最初に取られたゴールに対して、もう守備が何もできなかったのがすべてだと思います。試合前、コイントスで負けて、チーム選択でベルギーを選べなかったのも(心理的に)大きかったかもしれません。

ただ、シュート(タイミングフィニッシュ)の感覚に関しては、今日のような大きな大会で試してみないと分からないのですが、緊張感のある中でもある程度対応できたのかなと思います。

■26日からパリ本大会が開幕!
もはや、国内に敵なしという状況のナスリ選手。準決勝終わりのインタビューでは、勝利したものの自身のプレーに納得がいかないとの発言も。世界を見据えた意識の高さと、定評のある強心臓ぶりを遺憾なく発揮していた。

「FIFA eWorld Cup Grand Final 2018」への出場で、すでに世界での実戦経験は積んだ。さらに練習を重ね、バージョンアップしたナスリ選手に、26日からのパリで開催される「CONTINENTAL CUP 2018」での好成績を期待したい。

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