【インタビュー】音楽を作ることで描かれる人と人との螺旋。茅原実里がニューアルバム「SPIRAL」をリリース

2018年09月25日 19:000

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茅原実里の約2年半ぶりとなるフルアルバム「SPIRAL」が、いよいよリリースされる。今回のアルバムの特徴は、ファンから長らく音源化を望まれていた「Little Wing」など、過去に一度制作された曲が多く入っていること。もちろん、すべてが今の彼女の声によって新たにレコーディングされたものだ。アルバムのコンセプトは「繰り返される縁」。人と出会い、関わり合うことによって生まれていく音楽。それを作り上げるよろこびが、この1枚には詰まっている!

私の音楽活動そのものが「SPIRAL」なんです


── ライブのお話から入りたいのですが、2018年8月を振り返ると、「SUMMER CHAMPION 2018~Minori Chihara 10th Summer Live~」、「Animelo Summer Live 2018 “OK!”」(アニサマ2018)と、大きなステージが2つありましたね。

茅原 いい夏でした。アニサマには何度も出演させていただいていますが、今回初めてソロのコーナーでしっとりしたミディアムバラード2曲を歌わせていただくという新しい挑戦をしました。25日の出演者のみなさんはフレッシュな方が多かったので、その中で私らしいステージを見せることができてよかったなと思っています。

── 披露したのは、「Remained dream」と「みちしるべ」で、どちらも今年リリースされたシングル曲です。

茅原 純粋に“歌”で勝負するということで、攻める曲で会場を盛り上げるときとは体力的にも精神的にも、違うエネルギーを使いました。私の次がTRUEさんだったので、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」つながりになって、スクリーンに映し出された映像と合わせて、より楽しんでいただけたかなと思います。

── 「SUMMER CHAMPION 2018」はいかがでしたか?

茅原 2009年からスタートして10年目の夏でした。本当に幸せなライブでしたね。河口湖ステラシアターという素敵な会場で、10年間毎年ライブを続けてこられたことに改めて感動しましたし、毎年毎年足を運んでくれるファンとライブを作り上げてくれるスタッフの全員に、「ありがとう!」という気持ちでした。10周年だから、ファンのみんなが聴きたい曲を歌いたいなと思ってリクエストを募って、セットリストを組んだんです。河口湖のみなさんも含めて、例年以上に多くの人と近い距離で接することができた夏のライブでした。

── そして、ファン待望のニューアルバム「SPIRAL」が9月26日にリリースされます。アルバム制作はいつ頃から始まったのですか?

茅原 2017年の秋くらいからアルバム制作をスタートさせようというお話になって、そのときすでに、11曲が揃っていたんです。一番古い曲は「声もなく始まる世界」で、2012年に制作してから世に出すタイミングをずっと見計らっていました。「Little Wing」と「奇跡」も、2013年から2014年にかけての曲で、やっとアルバムに収録することができました。

── 6年前とか5年前に作られた曲が収録されているわけですね。ボーカルは、新たに録り直したのでしょうか?

茅原 全曲、取り直しました。それと、歌詞も少し直したところがあります。2012年や2013年の自分の仮歌を聴きながら、レコーディングするという不思議な体験をしました(笑)。

── ご自身の成長を感じたのではないでしょうか?

茅原 久々に聴いた音源からは、当時ならではの勢いというか、今の自分には出せないフレッシュさも感じましたが、レコーディング後には、あらためて今の自分で歌えてよかったなって思いました。時を経た今だからこそ、サウンドや歌詞もパワーアップさせることができたし、過去の自分の歌声に比べると、今の自分の歌声の方が確実に説得力は増しているのかなと感じています。

── 今までのアルバムとは、作り方が違いますよね。

茅原 コンセプトを決めてから構成表を作って楽曲を集めていくというのが、私のアルバムの作り方だったんですが、今回は制作に入る前に11曲が出揃っていたということで、アルバムのコンセプトを決めるのが逆に難しかったですね。どうしようかな?といろいろと考えた結果、菊田大介さんの音楽が私を導いてくれるような形になって、シンプルに自分の“今”を詰め込んだ1枚にしたいなという気持ちで動き出していきました。

── 最初にレコーディングした曲は、なんだったんですか?

茅原 新曲でリード曲の「夢幻SPIRAL」です。アルバムの核となる曲なので、作詞も自分でやろうと思いました。音楽と自分の結びつきを考えながら書いていったので、今回のアルバムへの根底にある思いが集約されているのかなと思います。この楽曲ができあがって、アルバムのタイトルやコンセプトの答えも明確になりました。

── 「夢幻SPIRAL」の歌詞と「SPIRAL」というアルバムタイトルは、どちらが先に生まれたんですか?

茅原 「夢幻SPIRAL」です。この曲を作ってからスタッフのみんなと何度も打ち合わせして、アルバムタイトルを決めました。人との繋がりによって音楽が生み出されてきたというところから、「繰り返される縁」というコンセプトが浮かんできて、これはまさに「SPIRAL」だと思ったんです。私の音楽活動そのものが「SPIRAL」だなって。

── 茅原さんが中心になって、周りのたくさんの人とのスパイラルで音楽が生まれていくという。

茅原 ランティスさんで音楽活動を始めた頃は、敷いてもらったレールに乗って、自分の役割をしっかり果たしていこうという思いでがんばっていたんですけど、今はあの頃と違って、自分がやりたいことが明確にあったり、それを言葉にして伝えられるようにもなって、考え方もだいぶ柔軟になりました。音作りの部分は、今もプロフェッショナルの方々にお任せしてはいるんですけど、たとえば「夢幻SPIRAL」の「ハァ? …ナンセンス」という歌詞の部分はセリフっぽく歌いたいので、オケはなくしてくださいと提案させていただいたりして、私のふとしたひらめきを積極的に音に落とし込んでもらうことができるようになりました。

── 充実度は年々高まっているのではないでしょうか?

茅原 そうですね。責任感も大きくなっていますが、より楽しんで制作できるようになったと思います。

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