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夏、周りの人が楽しそうにしているようすを眺めているのが好き
── カップリング曲の「部屋の窓から見る花火」では、渕上さんがまた作詞を手がけられていますね。 渕上 この曲はイメージ先行で書いてもらって、私が歌詞を書くという形でした。8月発売なので、夏の歌を作りたいよねというところからスタートして、そこで、ちょっとしっとりとした夏の歌、じゃあ、部屋の窓から見る花火みたいな曲がいいですという話になり、そのキーワードをもとに曲を作ってもらい、上がってきたものに対して私が歌詞をつけました。
── そのイメージはどういうところから思い浮かんだんですか? 渕上 意外かもしれないですけど、四季のなかで夏が一番好きなんですよ。夏って、周りの人が一番楽しそうな季節で、それを眺めているのが好き。私自身は、夏らしいことや花火大会に行ったりはしないのですが、部屋の窓から花火が見えるととても幸せな気持ちになれるんです。そういうイメージから作り上げていった形ですね。ちょうど今の部屋から見えるんですよ。その現実として体感したことと、物語性というところで、しっとりとした夏の一幕みたいな恋の物語を書きたいなと思いました。
── そういう歌詞を自分で書いて自分で歌うというのはどんな気分でしたか? 渕上 自分で歌詞を書くと、自然と口癖だったり自分の性格上思いがちなことだったりを入れ込んでしまうことが多いんですよね。今回もそれが多々ありました。書くときも曲を何度も聞いて言葉を当てはめているので、細かい音の動きも耳に残っていますし、歌いやすい言葉の並びになっているのでスムーズでしたし、自分自身の思い出を振り返りながら歌うことができたので、「Rainbow Planet」とはまったく世界観が違いますが、この曲も歌の世界に浸りながらレコーディングをすることができました。
── これまで作詞ではいろんなシチュエーションやアプローチを経験されてきましたね。 渕上 最初は、人に伝わるように歌詞を書くのが難しくて、アドバイスをいろいろいただいたり直していただくことも多くあったのですが、だんだんとこうしたらよいというのものが少しずつ蓄えられてきて、楽しい気持ちが強くなってきました。今後も機会があればまたやりたいなと思いますし、作品に関わるものだったら自分の経験や考えだけでは書けないものですから、嫌なことでも悲しいことでも、いろいろな経験を大事にしていこうと思いました。
── 歌としてはDメロの転調するところが特に素敵でした。 渕上 この3行は歌うときもここだけリズムが変わるし、ここだけ夢世界な感じになるのでちょっとかわいく歌う必要があって、自分のなかでの切り替えがとても大変でしたね。詞も、ほかはスムーズに行ったのですが、ここだけは書くのに何時間もかかってカフェでひとり唸っていました(笑)。
── 今回のシングルについて、ご自身の活動の中での置きどころをどのようにとらえていますか? 渕上 今回1stシングルで声優とアーティスト活動は両立していけるという実感を一番感じました。1stアルバムのときはアーティストとして頑張ろうという思いだったのですが、今回は作品を背負い、しかも自分も出演するというところでの大変さがあり、だからこそわかる感動、うれしさを感じることができました。また新しい気持ちで頑張ろうと思いました。先ほど、オープニングやエンディングを含めてひとつの作品と言いましたけれども、そこに自分がいると思うと、より今まで以上に作品に対して気持ちが入りますね。関われば関わるほど、私の中で強く大事な作品に残ってくれるなという気持ちになりますね。
(取材・構成/日詰明嘉)
●CD情報
■TVアニメ「プラネット・ウィズ」ED主題歌「Rainbow Planet」
価格:1,200円(税別)
レーベル:バンダイナムコアーツ/2018年8月8日発売
〈収録曲〉
01.Rainbow Planet
02.部屋の窓から見る花火
03.Rainbow Planet(Off Vocal)
04.部屋の窓から見る花火(Off Vocal)
描き下ろしイラスト長帯仕様