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自分自身を見つめることで、新たな世界が開けると思うんです
── 「天使よ故郷を聞け」の作詞は、岩里祐穂さんです。タイトルからして、インパクトがありますね。 May'n パッと目に入ったときに、「どういうことだろう?」と思ってしまうような難しいタイトルなんですけど、もともと「天使よ故郷を見よ」という小説があって(アメリカの小説家、トマス・ウルフの長編小説)、そこからヒントを得たと、岩里さんがおっしゃっていました。このタイトルで伝えたいことはとてもシンプルで、自分のルーツや、心の奥底に眠る本来の自分に目を向けて、それを信じたり愛したりすることによって、次の世界が開けるよねということです。私自身もずっと感じていたことで、ライブを続けていると、「自分自身をもっと信じていいんだよ」ということをみんなに教えてもらっているような気がするんです。そんな大事な気持ちを、曲をして私からみんなにお返しできる楽曲になりました。
── もちろん、「ロード オブ ヴァーミリオン 紅蓮の王」の世界観にも寄りそっているんですよね。 May'n はい。「ロード オブ ヴァーミリオン 紅蓮の王」はキャラクターそれぞれの運命を、群像劇として見ることができる作品なんです。視聴者の目線は神の視点というか、全体を俯瞰するようなものになっているので、歌詞も神の視点を意識したものにしたかったと、岩里さんがおっしゃっていました。そこが「天使」という言葉に繋がっているんだと思います。でも、歌詞の中からは、すごくパーソナルな感情が立ち上がってくるんです。
── 俯瞰しつつも、人間の感情の奥底まで潜り込んで、それを露わにしているというか。 May'n そうですね。私は、「抗い 悲しみさえも 親愛なる仲間にかえて」という部分がすごく好きなんです。毎日というのは、楽しいだけじゃなく悲しいことや苦しいこともありますが、ネガティブな感情を見つめることで、本当の自分を知ることができたり、大切な誰かに出会うことができると思うんです。だから、悲しみにも目を向けることが大切なんだなということを、歌っているときにもすごく感じましたし、ボーカルにも力が入りました。
── かっこいい言葉が並んでいて作品世界を表現しつつも、普遍的な歌詞として誰もが共感できるものになっていると思いました。そして、MVではまた違う世界が表現されていますね。今回のMVは、なんというか衝撃的でした。なぜ、あのような映像になったのでしょう?(笑)。 May'n 驚きますよね(笑)。力強い新たな一歩を踏み出すために、自分を見つめ直して、古い固定概念を壊していこうというメッセージが、あのMVにはこめられているんです。いろいろ壊しているんですけど、どれも現代よりも古い物なんですね。何かを壊したりできるMVということで、せっかくだから、いつもとは違うオラオラのMay'nでいこうかなと思いました(笑)。
── オラオラでしたねー(笑)。 May'n 髪をリーゼントにして、古いスポーツカーの前でかっこつけて。スタッフのみんなに言われました、「あれ、意外とサマになってるね。もしかして、May'nのルーツ?」って。そんなことはないんですけど(笑)。
── ハンドルに足をかけて歌っているカットとか、迫力がありました。 May'n 初めてです、あんなことをしたのは。免許持ってませんからね(笑)。
── しかも、バットを持ってるんですよね。 May'n そうなんですよ。バット使いもサマになっているって言われました(笑)。まず、衣装もオラオラ感があって。ああいうダラッとしたスタイルも珍しいので、楽しんでいただけると思います。
── 目線がかっこよくて、演技がすごいなと思いました。車のフロントガラスはご自分でたたき割っているんですよね? May'n はい。ハンマーが5キロくらいあるんです。それを振り上げるので肩が大変なことになりました。1回で成功させなければいけないので、緊張感があったんですけど、どうやらいいポイントにハンマーを振り下ろせたみたいで、蜘蛛の巣みたいにきれいに割ることができました。翌日は、久々の筋肉痛になりました。
── 楽曲も新境地なら、MVも新境地ですね。 May'n オラオラのMay'nを、ぜひ見ていただきたいです。また、鏡を使ったパートでは、もうひとりの自分が自分を見つめているという二面性を表現しています。
── 鏡は、ジャケット写真にも効果的に使われています。 May'n ジャケットは合成ではなく、実際に鏡を置いて私の姿を映しているんです。写真のでき上がりを見て、不思議な世界観が表現できたなと思いました。