自作ポエム集から苦労を重ねた養成所時代、そして座長として作品を引っ張る「デスマーチからはじまる異世界狂想曲」まで──主人公・サトゥー役の堀江瞬にインタビュー

2018年02月15日 17:000

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堀江瞬を構成するものたち


──ではここからは、堀江さんについてお伺いしていこうと思います。まず、サトゥーは29歳で体が15歳ですが、堀江さんが24歳で体が10歳になったら、やり直してみたいことはありますか?

堀江 もうちょっと勉強しておけばよかったなと思いますね。当時、「ファイナルファンタジー8」に出てくるキスティス・トゥリープというキャラクターが本当に大好きだったんですが、彼女の武器が鞭なんです。僕、その頃からひとり遊び上手だったので、縄跳びを振り回してマネしていたりしたので、そんなことせずにちゃんと勉強しておけばよかったかなと思いますね。あんなことやれたのもあの頃だけだったとは思いはしますが(笑)。

──ご実家には自作ポエム集「メメント・モリ」というのがあるそうですね。

堀江 ご、ご存知なんですか。あの、中学生の頃に書いていた「メメント・モリ」というポエム集がありまして。「the everlasting blue」略して「TEB」っていうバンドと女性シンガーソングライターのソラをプロデュースしているっていう設定で、彼らの曲の詞を書いたポエム集が「メメント・モリ」です。中学生時代に戻れるなら、「黒歴史になるから書くな!!」って言いたいですね(笑)。

──ファンの方にはそのポエムが大好評のようですが。

堀江 去年の10月くらいからツイッターをやらせてもらっているんですが、普通の宣伝ツールとしてだけツイッターを遣うのはもったいないと思っていて、ツイッターにもポエムを入れたりしているんですよね。日常のちょっとしたネタを、みんながくすっとしてもらえるように読んでもらって、そのついでに下スクロールして宣伝文も読んでもらえたらと思って書いているので、ファンの皆さんが楽しんでくれているなら嬉しいです。

──公式動画で「○○からアフレコ」というテーマでは「のど飴」と答えていらっしゃいましたが、今もそうなのですか?

堀江 実はあの動画を撮った後から、のど飴に頼りすぎるのもよくないと思って、マネージャーさんにもそれはよくないって言われていたので、今は克服しました。それまでは1日にひと袋なくなるくらい舐めていて、舐めないと声が出ないって思い込んじゃっていたところがあって、それが精神安定剤みたいになってきていたのでやめようと。逆に今度は、今日も持ってきているんですが、カフェラテがないとだめな体になっちゃいました(笑)。Aパート終わりで飲みきっちゃうと、Bパートで声が出ないんじゃないかとそわそわするようになっちゃって……今度はこれを克服したいと思いますが、今はカフェラテなしじゃ生きていけないです!

──堀江さんは昭和歌謡がお好きとのことで、昭和歌謡もないと生きていけないものかと思いますが、世代的にどうやってお知りになったんでしょう?

堀江 中学生の頃、年代ごとに振り返る音楽番組の企画があって、そのときに中森明菜さんの「十戒」が流れてきたんです。当時中学生だったんですが、その頃に聞いても古くは感じなくて、それをきっかけに、中森明菜さんからどんどん広がっていって、今はちあきなおみさんが一番好きです。レコードショップに足しげく通って買い漁っています。

──まだお持ちでないレコードがあるんですか?

堀江 あの世界は未知数なので、まだまだあります。周りに語れる人がなかなかいないので、「誰か好きな人いませんか!」って共感を得たくて、ツイッターであげてみたりしていますね(笑)

──どんなときに聞いたりするのでしょう。

堀江 新宿歌舞伎町を通っているときとかに聞くと、すごく郷愁を誘われますね。女性の歌のほうが、報われない女のサガを歌っている歌が多くて、どこか共感するんです。そういうこともあって、男性より女性の曲をよく聴いていますね。研ナオコさんの曲とか、謙虚と言うのともまた違う、卑屈にもとらえられかねないあの感じを、歌舞伎町を通りながら聴いていると、なんともいえない気持ちになるというか。センチメンタルな気分になるんですが、その感覚が好きで、よく聴いています。

──昭和歌謡以外で聴かれるアーティストさんはいるのでしょうか。

堀江 探せばアングラなところには昭和臭の漂うアーティストさんもいるんです。最近は「キノコホテル」さんっていうガールズバンドの曲が好きで聴いています。歌謡テイストに重きが置かれている感じがして。

──お話をうかがっていると、「これを聴いて仕事をやるぞ!」っていう感じではないように感じますが。

堀江 奮い立たせたいときには、沢田研二さんとか、フォーリーブスさんとかを聴きますね。

──アナログ盤を買っているのでしょうか?

堀江 再生機が壊れてしまったので、最近は聞けないのにコレクターみたいにジャケットを見て買ったりもしてます。レコードも買いつつ、あるものはCDも買って、ということをしているので、二度手間ですが(笑)

──気に入ったジャケットを飾ったりもされるのでしょうか。

堀江 今、引越しを考えているので、引っ越したらジャケットで飾ったりしたいですね。

──昭和歌謡以外でお好きなものはありますか?

堀江 小さい頃からお母さんの本を読んでいました。

──お母様の本からポエム集「メメント・モリ」へと続いていくのでしょうね。せっかくポエムを書くことがお好きとのことなので、ぜひソロでデビューされた暁には、作詞にもトライしていただきたいところです。

堀江 今後もし機会があればやってみたいですが、今のところはまだ全然想像がつかないですね。

──では逆に、お好きではないもの、苦手なものはありますか?

堀江 「コミュニケーションが取れないこと」ですかね。本当に友達がいなくて……。大人数の飲み会が苦手だったりしますね。あとは虫がダメですね。本当に、小さい頃からダメで、なんで存在するのかわからないくらい苦手です。

──ゲームはお好きなんですよね。

堀江 昔はアホみたいにやってましたね。ジャンルも問わず。RPGとか格闘ゲームとかシミュレーションとか、いろんなジャンルをやっていました。

──最近気になっているタイトルはありますか?

堀江 今改めてやりたいなと思っているのは、ラブデリックさんっていう会社が制作した、「moon」(1997年にラブデリックが開発し、アスキーから発売されたプレイステーション用ゲームソフト)っていうゲームです。この作品は、ゲームをやっていた主人公がゲームの世界に迷い込んでしまうというお話なんですが、その異世界の描かれ方がほんとに面白いんです。RPGなので勇者がもちろんいるんですが、プレイヤーが勇者なわけではないんです。このゲームでは、勇者は民家に入って勝手に人の家のタンスを漁っていく迷惑なやつとして描かれていて、その民家の住人が「またあの勇者、私の家のタンス漁っていったわ」と愚痴ったりする、ほかになかなかないゲームです。今回「デスマ」をやっていて、久々にやってみたいなと思っていますね。本当に神ゲーなので、ぜひ皆さんもやってみてください!



苦労を重ねた養成所時代


──声優を目指している人に向けて、アドバイスをいただけますか。

堀江 僕の場合もそうだったんですが、教師から反対されたり、親から反対されたり、いろんな壁があると思います。そこで屈して保障された道に進むというのももちろんひとつの正解だと思いますが、挑戦するという道ももちろんあると思うので、自分の信念をちゃんと持っていれば大丈夫だと思います。反対された先は、それこそデスマーチを強いられるような状況に立たされることもあると思うんです。僕も親が賛成してくれなかったので、養成所と大学と生活費を全部自分で工面するべくバイトをやっていました。デビューしたばかりの頃はライブを2回まわしでやった日に、バイトの夜勤をしたり、大学の1限目の授業に出てアフレコに行ったり。僕の中のデスマーチって多分あの頃だと思います。夢をかなえるためには、そういうことが待っている可能性ってあると思うので、それを越えられる覚悟があるなら、目指すことは悪いことじゃないと思います。人生一度きりですから、「絶対になりたい!」っていう思いがあれば、どんなに反対されても執念や信念でデスマーチを越えて、どこかできっと実を結ぶと思いますのでがんばってほしいです。

──親御さんは今でも反対なさっているんでしょうか?

堀江 親のSNSの今のアイコンが、僕の演じているキャラクターのアイコンになっていて(笑)。今度あるライブにも「私は呼んでくれるんですか?」って圧をかけてくるんですよね。あんなに反対してたのに、「今度○○に出るんだね、おめでとう」って言ってくれたり。今となっては一番のファンになってくれていますね。

──それでは最後に、ファンに向けてのメッセージをお願いできますか。

堀江 「デスマ」は今後も、どの話数にもないような、予想もつかないような展開が待っています。ここからどんどんキャラクターも増えて、目が離せない展開となりますので、1話たりともお見逃しなく、最後までご覧いただきたいです。個人的な目標として、今よりももっと活躍の場を広げられるようがんばっていきたいと思いますので、ぜひ本作を見ていただいて、応援していただけたら嬉しいです。本当にまだまだ未熟な人間ですが、憧れの高木さんのような、人の心を動かせるような役者になっていけるようがんばっていきますので、堀江瞬個人もなにとぞよろしくお願いします。

──ありがとうございました!

画像一覧

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デスマーチからはじまる異世界狂想曲

デスマーチからはじまる異世界狂想曲

放送日: 2018年1月11日~2018年3月29日   制作会社: SILVER LINK.
キャスト: 堀江瞬、高橋李依、河野ひより、奥野香耶、津田美波、悠木碧、早瀬莉花、永野愛理、安野希世乃、厚木那奈美
(C) 愛七ひろ・shri・KADOKAWA カドカワBOOKS刊/デスマ製作委員会

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