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2018年の喜多村英梨の名刺代わりの1枚になりました
── カップリング曲の「fairy∞world」も、ファンタジー色の強い曲ですね。 喜多村 アンティークな雰囲気の中に、怖さとはかなさが混じった曲です。今までやっていそうでやっていなかった感じの曲で、これも聴いた瞬間に恋をしました。
── どんなことを考えながら、作詞していったのでしょうか? 喜多村 サビは爽やかで開けているんですけど、最終的にはハッピーエンドではなく、問題提起して終わっていくような印象を受けたので、「くるみ割り人形」のイメージが、私の中に降りてきたんです。それで、蝋人形の中にあるオルゴール同士が、生き物のようにお互いに恋をするという歌詞を書きました。「妄想帝国蓄音機」も「fairy∞world」も、妖精がテーマになっているというところは共通しているんですが、まったく違う妖精の描き方になりました。
── 初回限定盤は、この2曲が収録されているんですけど、通常盤にはさらに「ViViD DESiRE」という曲が収録されています。 喜多村 作曲・編曲は、uzさんです。「リトルウィッチアカデミア」のオープニングテーマをはじめ、アニソンも多く手がけていて、この曲は喜多村英梨の世界観をすごく意識して作ってくださったんだなと思いました。本当に全部がハマり過ぎていて、感謝の気持ちとともに歌わせていただきたいと思った曲です。
── 歌詞は、シリアスでダークなラブソングになっています。 喜多村 uzさんは、哀愁のあるフレーズがお好きなんだろうなと、勝手にシンパシーを感じて。歌詞も、切なさや儚さを全面に出したものにしたいと思いました。ヒステリックな感じが、むしろ色鮮やかで美しい、という印象を楽曲から受けたので、タイトルもそのまま「ViViD DESiRE」にしました。歌ってみると、「この曲、前にも歌ったことあるんじゃない?」と思うくらい、喜多村らしい曲で、レコーディングもスムーズに進みました。
── 個性的な3曲が、またまた誕生しましたね。 喜多村 ロッカンミュージックという新しい環境で、やりたいことができたと思います。「妄想帝国蓄音機」は、こういう曲をやりたかったという念願がかなった曲、「fairy∞world」は、今までの喜多村にはありそうでなかった曲、「ViViD DESiRE」は安定の喜多村曲と、私にとってもそれぞれにポジションが違っていて、2018年の喜多村英梨の名刺代わりのシングルになりました。全曲、A面にしてもいいくらい強力なので、ぜひエンドレスで聴いていただきたいです。
喜多村英梨プロフィール
8月16日生まれ。東京都出身。
2003年、TVアニメ「LAST EXILE」のタチアナ役で声優としてデビュー。2005年には「BLOOD+」の音無小夜役で、初主演を務める。最近の出演作に、「恋と嘘」(五十嵐柊)、「はじめてのギャル」(本城蘭子)、「タイムボカン 逆襲の三悪人」(ビマージョ)、「僕のヒーローアカデミア」(芦戸三奈)など。
声優活動の初期から、アーティスト活動も開始。メロディックデスメタル、エモ、ヘヴィロックという、女性声優としては他に類のない音楽性で注目を集めている。
■TVアニメ「gdメン」オープニングテーマ「妄想帝国蓄音機」
初回限定盤(CD+DVD) 1,800円(税別)
レーベル:ロッカンミュージック/2018年1月24日発売
通常盤(CD) 1,300円(税別)
レーベル:ロッカンミュージック/2018年1月24日発売
〈収録曲〉
01. 妄想帝国蓄音機
02. fairy∞world
03. ViViD DESiRE ※通常盤のみ収録
〈初回限定盤DVD収録内容〉
01. 「妄想帝国蓄音機」Music Video
02. 「妄想帝国蓄音機」Music Video Making
03. 「妄想帝国蓄音機」CM SPOT ver.
(取材・文/鈴木隆詩)