「伊藤美来バースデーライブ2017」レポート！「こんな私を見つけてくれた」みんなと一緒に多彩なワタシイロを披露！

2017年10月28日 18:000

声優

独自取材

アニソン

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声優として、そしてアーティストとして活躍している伊藤美来さんの21歳のバースデーライブ「伊藤美来 Birthday Live Miku's Adventures 2017 “Island of aquaveil”」が、2017年10月14日（土）にZepp ダイバーシティ東京で開催された。

誕生日（10月12日）の前日にリリースした1stアルバム「水彩～aquaveil～」の収録曲をすべて披露したほか、伊藤さんが大好きな特撮ソングのカバーコーナーもあり、21歳を迎えた今の伊藤さんをすべて表現したライブ。その2nd（夜の部）の模様を中心にお届けする。

伊藤美来と一緒に散歩に出かけるライブ

スクリーンにアルバムリード曲「ワタシイロ」のMusic Video（MV）が流れる。このMVは伊藤さんが島を散歩するドラマ仕立てになっているのが印象的で、今回のライブは世界観そのままに「みんなと一緒に大掛かりな散歩に出かける」というテーマで行われた。幕間にもMVが流され、その最後に呼びかけのセリフがあり次のブロックが始まるといった構成だ。

「皆さんも私と一緒に、この大掛かりな散歩に出かけませんか？」

水彩をイメージした爽やかな衣装で登場した伊藤さんは、前向きで明るい楽曲「ミラクル」で一気に会場のテンションをあげる。間奏でぴょんぴょん飛び跳ねる姿も楽しさいっぱいだ。続く「Morning Coffee」ではオシャレな色も加わり、きれいな足（そう言われるのが嬉しいとのこと）の優雅な運びも楽曲の雰囲気によく似合う。

MCでは「21歳になりました！」と、みずから「おめでとう」の声を求めるしぐさで無邪気に笑う伊藤さんは、「20歳は瞬きのようなスピードで駆け抜けてきた」と振り返る。さらに、スタジオにこもりっきりだった誕生日当日、自宅に帰ったら母親と一番下の弟がハンバーグを作って待っていてくれて、しかも作ったのは弟だったという心温まるエピソードも話してくれた。

さまざまな恋愛模様、そして初の作詞に込めた大切な想い

ここから3曲は「伊藤美来ラブソングメドレー」と題して恋愛の曲を続けて披露。ひと言に恋愛と言っても全く違った3色であり、「No Color」はかわいくキュンとする歌声に、息の抜き方でちょっぴり大人な雰囲気も漂わせる。いっぽう、「ルージュバック」では情熱的な恋愛を歌う伊藤さん。パワフルに美しく響きわたる歌声や歩く姿には大人の魅力があり、腰掛けて歌うシーンでははかなげなムードも漂わせていた。

スタンドマイクを使って披露したのは、しっとりとしたミドルバラード「Moonlight」。特に高音の響きが秀逸で、突き刺さるような強い思いとやさしくふんわりしたコントラストも美しい。CDではあえて「第三者目線で淡々と」歌ったそうだが、ライブでは感情がかなり入っていたのも印象的だった。

感情という面では、やはり忘れられないのが伊藤さんが初めて作詞に挑戦した「あお信号」だ。詞に込められた気持ちが歌声からひしひしと伝わってくる。この詞はファンや、支えてくれているスタッフ、家族など、大切な人たちに向けて書いたそうで、昼の部ではこのフレーズで感極まって涙があふれて歌えなくなってしまうシーンもあった。

「こんな私だけど見つけてくれた

　信号は青だから一緒に」

普段から自分のことを「普通の人」と言っている、ちょっぴり後ろ向きな伊藤さんらしい、しかし精一杯前向きな気持ちを込めたこのフレーズ。たくさんの人が彼女を見つけて、この日、集まってくれたことに感動したのだろう。夜の部では「ちゃんと皆さんの顔を見て歌いたいと思います」との言葉通り、やさしく素敵な笑顔で見事に歌いきった。

大好きなヒーローソングを熱唱！

「そして私を妄想の世界へとかきたてる」と、ここからは伊藤さんのバースデーライブではおなじみの特撮ヒーローソングを歌うコーナー。まずは、2年前のバースデーライブでサイキックラバーのYOFFYさんが作ってくれた伊藤さんオリジナルのヒーローソング「妄想Realize」。夜の部では肩を出した白のトップスに黒のショートパンツという大人っぽい格好で歌を披露した伊藤さん。大人のカッコよさが加わった、新たな一面を見せてくれた。

続けて「特撮戦隊デカレンジャー」と「SURPRISE-DRIVE」を熱唱。叫びも動きも熱さ全開で会場一体となって盛り上がる伊藤さん。ちなみに、昼の部ではサプライズゲストとしてスーパー戦隊親善大使の松本寛也さんが登場。ファンだという伊藤さんはあまりの驚きに腰から砕け落ち、ステージに思いっきり膝をぶつけてしまう。驚きと嬉しさで「え？」しか言葉が出なくなるほど動揺していた。でも、それだけ好きなものに真っ直ぐなのは彼女の人間としての魅力でもあるだろう。

特撮ヒーローのカッコよさを見せつけたところで、今度は「Shocking Blue」で伊藤美来の青の世界へ。2ndシングルとして新境地を開いたとも言えるこの曲を感情むき出しで歌うと、みんながその歌と姿に惹きこまれていった。

愛美さんからサプライズのお祝いコメントも！

幕間のMVラストに「無垢になれる、そんな気がした」とのセリフが流れ、ここで披露されたのは伊藤さんにとって初めてのソロ曲「Dear Honesty」だ。たくさんの花がついたエレガントなワンピースに着替え、声や動きのしなやかさの中に、大人っぽさを垣間見せる。

歌い終え、伊藤さんが「未来のお知らせをしたいと思います」と告知しようとすると、スクリーンに登場したのはなんと人気声優の愛美さん。誕生日のお祝いコメントだけでなく、「私が男だったら彼女にしたい人ナンバーワンですね」という愛美さんの言葉に、伊藤さんは本気で喜んでいた。

仕切り直して発表されたのは、2018年1月より放送予定のTVアニメ「りゅうおうのおしごと」のエンディングテーマ「守りたいもののために」を担当すること。TVアニメ「武装少女マキャヴェリズム」に続くアニメのタイアップの発表に、観客席からも大きな歓声が。その盛り上がりに、伊藤さんも非常に嬉しそうに応えていた。

さて、「彼女にしたい人ナンバーワン」と言われるのも納得のかわいらしさで、ここで披露したのは「七色Cookie」だ。クルッと回ってスカートをふわりとさせる姿もまたキュートで、ガーリーな世界がステージに広がる。さらに、メジャーデビュー曲「泡とベルベーヌ」へ。初めてのデートに向かう女の子の気持ちが表れた動きや歌声には、表現者としての成長も感じられた。

MCでは徐々に自分の楽曲が増えてきた今までのバースデーライブを振り返りつつ、「今回はほぼすべて私の曲です」と、ついにほぼ全曲自分の歌でステージに立てる嬉しさを語る伊藤さん。

「みんながこんな私のことを見つけてくれたのが今に繋がっています。それはとっても光栄なことで、宝物だなって。これからも私と並んで歩いてくれますか？みんながいるからがんばれます」

と、すべてみんなのおかげだと感謝の気持ちを口にしていた。

ワタシイロに染まる光景

ラストは「ワタシイロ」。冒頭の「ら～らるら～らる」のスキャットも印象的なこの曲、会場は伊藤さんからのリクエストで色とりどりの「ワタシイロ」のペンライトが光る。その光景を見渡して、嬉しそうに手を振りながら歌う伊藤さん。「ありがとう！」のかけ合いもあり、曲後には生声で「みんなのことが大好きでーす！」と叫んでステージを後にした。