6thシングル「c.o.s.m.o.s」リリース。今回の内田真礼は大人っぽい！

今回のシングルは「解放」がテーマです

── では、いよいよニューシングル「c.o.s.m.o.s」についてです。作詞・作曲を渡辺翔さんが、アレンジをクラムボンのミトさんが手がけてますが、かなりダンスミュージック寄りの曲になりましたね。

内田　EDM調の曲になったのは、ミトさんのアレンジの結果ですね。（渡辺）翔さんのデモの段階では、まったく雰囲気が違っていて、どちらかというと楽器の音が鳴っているイメージだったんです。それが、こんな風になるんだと、でき上がってきた時はびっくりしました。「c.o.s.m.o.s」というタイトルに決定して、それにもぴったりハマるサウンド感になりましたね。「正解はこれだったんだ！」と思いました。

── 歌っている時はまだ、タイトルがついてなかったんですか？

内田　はい。「c.o.s.m.o.s」というタイトルは、プロデューサーの冨田（明宏）さんをはじめ、スタッフのみなさんが考えて付けてくださいました。私の中にはない言葉だったので、「こう来たか。さすが！」と思いました。

── 今、冨田さんのお名前が出ましたが、シングルの制作にあたって、冨田さんからは何かお話があったんですか？

内田　「+INTERSECT+」は「再会」がテーマでしたが、今回のシングルは「解放」だとおっしゃっていました。内田真礼の音楽プロジェクトが、次のステージに向かっていく曲にできたらいいねと。翔さんにも、そのテーマをお伝えして、曲を作っていただいたんです。ですから、「c.o.s.m.o.s」という宇宙を連想させるタイトルは、テーマにも合っているなと思いました。それから花のコスモスにも通じていて、宇宙の広がりと、花が開いていくというイメージと、2つが重なり合っているんです。

── 「c.o.s.m.o.s」は、サビに浮遊感があって、響きが心地よかったです。

内田　サビでは「flower」という言葉を繰り返すんですが、それをどう表現しようか悩んで、いろいろな歌い方を試しました。それをミトさんが、うまく生かしてくださったのが、完成形です。

── 渡辺翔さんの書かれた歌詞やメロディの印象は、いかがでしたか？

内田　テーマ通り、ここから先に向かっていく曲になっていると思います。今回のシングルはカップリングの「シンボリックビュー」も翔さんの作詞・作曲なんですが、もうひとつ印象的なのは、乙女心ですね。今までに翔さんに書いていただいた曲と同じように、今回も女の子らしさがありつつ、私自身の気持ちを代弁する歌詞になっています。しかも、2曲続けて聴いていただくと、違う視線から、同じことを歌っているように聴こえてくるはずです。

── 違う視点から、同じことを歌っているとは、どういうことでしょう？

内田　「c.o.s.m.o.s」は私が誰かに手を引かれて新しい世界に向かっているイメージで、「シンボリックビュー」は私が手を引いているイメージなんです。2曲の間に私がいて、繋がり合っている感じです。

── たしかに「c.o.s.m.o.s」では「君の元へ..」と歌っていて、「シンボリックビュー」では「連れてくよ」と歌っています。その違いなんですね。それから、どちらの曲も都会的な歌詞になっているなと感じました。

内田　確かに「ビル」とか「プラスチック」とか、街を表す言葉が入っているんですよね。そこも今までにない部分かもしれません。どちらも素敵な曲で、翔さんから同時に渡された時、スタッフさんと「どっちもいいね。どちらをタイトル曲にする？」と話し合いになりました。

── 2曲とも、タイトル曲候補だったんですね。

内田　そうなんです。でも、「c.o.s.m.o.s」のほうが、より今の私がチャレンジしたい曲調だなと思って、こちらを選びました。

── 「シンボリックビュー」もアップテンポでかっこいい曲です。

内田　はい。かっこいいんですが、「シンボリックビュー」は、歌うのが難しかったです。「サビは、歌うというより、感情を爆発させる感じでやってみよう」と翔さんに指示されたのですが、どうしても頭で考えちゃうんですよね。そこをがんばって喉を震わせて、魂で歌いました！　とにかく速い曲だったので、息切れしながらのレコーディングでした。