trap:11 ありがとう、ごめんね
コダマ ここからアニメオリジナル展開です。
──この辺りからコダマさんがプロットを書き下ろされたんですね?
コダマ そうですね。プロットを書いて、それをそのままアニメにしていただきました。ぶつ切りではなく、ちゃんと終わらせる形にしたいと思いまして。第11話の、前半の由真と武田の会話は、原作の海辺での会話をベースにしています。
ひらさわ このシーンは、けっこう酷な話ですよね。
コダマ そんな話を武田にするなんて……。「……そっか」と言ってくれる武田って本当にやさしい子です。
そして最終話……!
──そして、いよいよ今夜最終話が放送されるわけですが、最終話の見どころはどんなところでしょうか?
ひらさわ 最後に感情的なものとかの伏線や、いろんなものが回収されていく、最終回感のある最終回になりました。
コダマ 最後まで武田はいい奴でしたね。ある意味ぶれない。そして、クライマックスの加隈さんの演技がすごくよくて、思わずウルッときてしまいました。
ひらさわ ここはぜひ皆さんにもご注目いただきたいところですね。
──ちょうど今、最終話を拝見したんですが濃厚な内容でしたね。会話もモノローグもたっぷりありますし、カット数も多い。
ひらさわ 声優さんの演技にご注目いただければ。
──ある意味、監督が本作でやりたいことをやりきった感じですか?
ひらさわ そうですね。ラスト3話でドンドンドン!と持っていきたいなとは、最初の打ち合わせから話させていただいていました。今までのところ、制作面でも全スタッフ、前のめりに全うできた作品だと思います。この調子で最後まで走り抜けてくれると信じています。
──もしこれで好評だったら第2期とかもありえたり?
ひらさわ それは私の一存では決められませんが、第2期があれば、第10話から原作にそった続きになるんじゃないでしょうか?(笑)
コダマ その場合、第1期の第11話と第12話はどういう扱いになるんでしょうか?
ひらさわ ひとつのエンディングの形、というところになるのではないかと。
コダマ ゲームのエンディングのようなパラレルワールドですね。でもルートは違っても、結末は一緒のつもりです。
──そして、今後はBlu-ray/DVD上下巻の発売も控えています。
ひらさわ ぜひもう一度最初から通して観直していただきたいですよね。連続で見ていただくと、「なるほど」と思っていただけるシーンが数多くあるはずです。
コダマ 細かい展開を知ったうえで観ると、新たに気づくこともあるかもしれません。
──キャラクターの声のトーンの変化なんかも、一気に見るとわかりやすいかもしれません。
コダマ 声の演技としては蛍役の五十嵐さんが一番大変だったかも。セリフの量は由真のほうが多いんですが、声のトーンを変えないといけなかったり、こういってるけど実はこう思ってるとか複雑なシーンも多いので。
ひらさわ 五十嵐さんは「百合もの」が本当に好きだと公言されているんですが、好きだからこそ、持ち込んでいただける演技プランがたくさんあったのかなと思いますね。しかし、今回のキャスト陣は本当にいいメンバーが集まったなと思います。
コダマ ドンピシャだなと思います。
ひらさわ ずっとほめ続けています。モブ、サブキャラも含めて(笑)。
コダマ 私もずっとほめ続けています(笑)。
──それでは最後に、コダマ先生からアニメ版最終話のPRをお願いいたします。
コダマ 自分が思った以上に、最終回として盛り上がった内容になっています。ぜひ皆さんも最後まで見てください!
──ありがとうございました! 最終話はテレビの前で正座して観たいと思います!