次は君のターン! 熱狂に包まれながらフィナーレを迎えた「アニサマ2017」3日目後半戦レポート

アキバ総研 | 2017年09月01日 20:05
次は君のターン! 熱狂に包まれながらフィナーレを迎えた「アニサマ2017」3日目後半戦レポート

2017年8月25日~27日、世界最大のアニメソングの祭典「Animelo Summer Live(アニメロサマーライブ:通称「アニサマ」)2017 -THE CARD-」がさいたまスーパーアリーナにて開催された。今回は3日目最終日の後半戦を、注目ポイントにフォーカスしながらレポートしていく。

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アニサマ最終日の休憩明けに登場したのは、西川貴教さん×志倉千代丸さんが手がけるアイドルプロジェクト・B-PROJECT。そのユニットであるTHRIVEとKiLLER KiNGの2組だ。それぞれのユニット衣裳で登場した7人だが、「無敵*デンジャラス」ではひとつのチームとして一体になったパフォーマンスを見せる。際立った印象を受けたのは筋肉質な長身の加藤和樹さんの圧倒的な存在感とセクシーさで、彼の存在がチーム全体のオーラをさらに引き上げると同時に、たとえば花江夏樹さんの少年っぽいかわいさがある演技を際立たせたり、いい意味でのギャップを生み出しているように感じた。

 

KiLLER KiNGは、タオル曲「Hungry Wolf」で会場の熱をあおり立てていく。スラッとして背が高いイメージがある西山宏太朗さんと八代拓さんだが、その中でも江口拓也さんの長身は目を引く。後にゴンドラで近くまで回ってきた際は、千葉翔也さんのいたずらっぽく挑発するような表情が印象に残った。THRIVEの「dreaming time」は、冒頭スクリーンに上映されたキャラクターたちのライブ映像と、リアルの3人のステージのシンクロ感が抜群だ。3人がステージ中央で身を寄せて身体を揺らしながらリズムと歓声を感じている様子は、本当にスクリーンから飛び出してきたかのようだ。ラストは再び全員で「永久パラダイス」。ビジュアルで、ダンスで、演技と歌声で“2.5次元”の世界を表現し再現するステージだった。

 

スクリーンに映し出される「Wake Up, Girls!」の文字に目線を引き寄せられると、メインステージには一列に並ぶWake Up, Girls!(以下、WUG)メンバー7人の姿が。その正面に、ステージ下からMay’nさんがポップアップして登場、コラボユニット「Wake Up, May’n!」として「One In A Billion」を歌い始めるという趣向だ。そのパフォーマンスはコラボユニットというよりは、もともとこの8人で活動しているユニットように見える。May’nさんの周りで7人が円を描いたり、偶数ペアの動きがあったりと、普段のWUGでは見られないフォーメーションが見られるのが楽しい。楽曲のテイストも新鮮で、吉岡茉祐さんのパワフルなソロや、間奏の群舞でいきいきと舞う永野愛理さんなど見どころは盛りだくさん。だが何よりも「アニサマに大好きなWUGちゃんと立てて幸せ」と語るMay’nさんの本当に楽しそうで嬉しそうな表情が印象的だった。

 

TVアニメ「恋愛暴君」オープニング「恋?で愛?で暴君です!」の曲振りでは、同作でヒロイン・グリ役を務める青山吉能さんが「盛り上がらないと、死にます!」と、作品の名台詞をアレンジしてグリとして叫ぶという嬉しい流れも。ここまでは声優ユニットとしてのWUGの新しい魅力を見せてくれた。

 

それだけに、アニメ「Wake Up, Girls!」の楽曲「Beyond the Bottom」ではちょっと空気が変わる。「Beyond the Bottom」をこの会場で歌うことには、特別な意味がある。この曲は、2015年冬に上映された「続・劇場版後篇『Wake Up, Girls! Beyond the Bottom』」の主題歌だ。同映画ではWUGがこの曲を、さいたまスーパーアリーナをモデルにした「I-1アリーナ」で歌い、アイドルの祭典に優勝するまでが描かれている。2015年夏以来のアニサマに出演するWUGにとっては、10月からスタートするTVアニメ「Wake Up, Girls!新章」で物語の続きが始まる前にあのステージを再現し、追体験する唯一の機会だったのである。田中美海さんが力の限りに「WUG最高!」と叫んだ姿は、彼女が演じる片山実波そのものだった。スクリーンにはこれまでのアニメ「Wake Up, Girls!」の名場面の数々と、新章の映像の両方が流されており、「Wake Up, Girls!」の今までとこれからの全てを込めたようなステージだった。わかりやすい盛り上がり系の曲ではなく、荘厳でメッセージ性が強い「Beyond the Bottom」という楽曲の世界にアニサマの超満員の観客を引きこんだこのステージでは、彼女たちが重ねてきた経験と成長が確かに感じられた。

 

SCREEN modeは「Reason Living」と「MYSTERIUM」を披露。「バチカン奇跡調査官」のオープニングテーマである「MYSTERIUM」では、壮大なロック交響曲でアニサマ会場を圧倒してみせた。シンフォニックな曲の途中で、シームレスにワルツのリズムに変化するチェンジ・オブ・ペースが面白い。特別参加したミュージシャン・EFFYさんのきらびやかなキーボードワークが、楽曲の神話性をさらに高めていた。

 

ここでなんと、ステージにミルキィホームズの4人が登場。作品名の「バチカン」を聞き間違えて「バカチン」を連呼するミルキィ劇場にSCREEN modeの勇-YOU-さんと雅友さんも合流。一緒に「さいたま一の名探偵、MILKY modeです!」とコラボ名乗りをあげたのだった。コラボユニットとして歌うのは「おジャ魔女でBAN²」。会場が大いに盛り上がる中、勇-YOU-さんはミルキィチームが歌う女性キーよりも高いキーを軽やかに歌いこなして観衆を驚かせていた。

 

ここで会場後方から響く「私のこと、レスキューしてください!」の声の主は内田真礼さん。ゴンドラに乗ってアリーナ席の後方から登場した内田さんは「ギミー!レボリューション」を披露。内田さんのステージで印象的だったのは、2万7000人の観客のひとりひとりと会話をするような、言葉と感情のキャッチボールをしているような様子だ。会場を縦断した内田さんは全力疾走でステージへ。「+INTERSECT+」で大好きの気持ちを客席に伝えると、上気した表情で「大好きだよ!」とぴょんぴょんと飛び跳ねて、歌声だけでなく言葉で、表情で、全身で気持ちを伝えていた。

 

TrySailは「オリジナル。」で、羽根が生えたように軽やかなステップで、ステージ上をいきいきと飛びまわってみせる。トライアングルを形成した3人が自由自在に動き回り、マイクを両手持ちし祈るような姿で並び、お互いに向き合い、時には同じ方向を真っ直ぐ見つめたり。シンメトリーとアシンメトリーを行ったり来たりする、彼女たちならではのパフォーマンスがめまぐるしく展開。

 

歌い出しの雨宮天さんのコミカルな発声にぐっと引き寄せられる「adrenaline!!!」では、3人が元気いっぱいにキレよく腕をふって円や三角を描く。麻倉ももさんの背後からぴょこぴょこと2人が現れたり、両手を広げた3人が船が波に翻弄されるようにくるくる回ったりとなんとも楽しくて目が離せない。落ちサビで3人が歌声を揃える無敵のハーモニーには思わず引きこまれる魅力があった。明るく、楽しく、表情豊かに。鮮やかな印象を残して駆け抜けるようなステージだった。

 

ステージに再び登場したLiSAさんは、まずは「oath sign」を披露。初っ端からの「切り札」に、ここから始まる熱狂の時間への期待がさらに高まる。「だってアタシのヒーロー。」で会場の「フレーって! 」の大合唱を呼びこんだLiSAさんは、まるで歓声の海を泳ぐように楽しげにセンターステージに移動。ステージで躍動する姿からは彼女の感情がビリビリと伝わってくる。「Catch the Moment」は落ちサビ、ピアノのかすかな響きに乗せてほぼボーカルだけで勝負する存在感が圧巻だった。

 

まさに天井知らずの盛り上がりの中、LiSAさんが「Rising Hope」とタイトルを叫ぶ。その声は高く遠く、原初の祈りのようにさいたまスーパーアリーナに響き渡る。曲後半で一瞬音が消える時、会場の期待とテンションが爆発寸前に高まっていくことを肌で感じる。その空気を貫くように彼女のボーカルが響き、そのあとを追いかけてバンドサウンドが続く。そしてLiSAさんが挑むように拳を突き出した先で、2万7000人がうねるように叫び歌う。それは会場のすべてが一体になったような、無敵の時間だった。

 

LiSAさんの“先輩につなぐ”MCを受けて、最終日の、そしてアニサマのトリを務めるのはやはり水樹奈々さんしかいない。「TESTAMENT -Aufwachen Form-」の歌いだしはまさに“絶唱”。歌い上げ一発でさいたまスーパーアリーナを水樹さんの世界に変えてみせたのだが、その歌声のブレのなさ。まるで時速200kmは出せるスーパーカーが150kmで走っているような、高まりと安定の同居を感じる歌声だ。

 

繊細な表現力に満ちた「Destiny's Prelude」、ストリングスの壮大な響きも印象的な「Invisible Heat」と、水樹さんのステージを見ていて改めて実感したのは、そのステージングを支える圧倒的な技術と無尽蔵の体力、喉の強靭さといった、歌手の基本とも言える諸要素の、異次元と言ってもいいレベルの高さだ。水樹さんは「キングレコードの筋肉担当です!」と笑いながら話していたが、たゆまぬ努力に鍛え上げられたボーカリストとしての身体が、今も進化を続ける水樹さんのパフォーマンスを支えているのは間違いないだろう。

 

もうひとつ印象的だったのは、水樹さんのステージを支えるバンド・チェリーボーイズの存在感だ。その演奏レベルの高さはもちろんだが、演出面でも水樹さんのステージではスクリーンにチェリーボーイズが映し出されることがかなり多い。さらに水樹さんがメインステージの上手・下手を走り回りながら歌っている間、チェリーボーイズのメンバーだけがセンターステージに並んで演奏をしている場面も少なくはなかった。それだけチェリーボーイズが水樹さんのライブにとって大切な存在であると同時に、会場のどこにいても歌い始めた瞬間にその場所が会場の中心になってしまうような、水樹さんのスペシャルな存在感があればこそ成立する演出だと感じた。

 

ラストの「UNLIMITED BEAT」では、水樹さんの「わたしと共に絶唱してくれますか!」の言葉に、会場全体が揺れるような「WoW WoW」の響きで応える最高の盛り上がりに。水樹さんはこの4曲を歌い続けてきたあと、どうやったらあんな「絶唱」ができるのかと不思議に思うほどに、高らかな歌い上げでステージを締めくくったのだった。

 

今年のアニサマのラストを飾るグランドフィナーレには、3日目出演アーティストがズラリと登場し、「Animelo Summer Live 2017 -THE CARD-」テーマソング「Playing The World」を熱唱した。この曲は頭から歌い分けがあるため、日ごとの個性がわかりやすい。3日目の歌い出しはやはり水樹さんの歌声が突き抜けて響いてきた。

また、さまざまなアーティスト同士が一緒に歌う姿が魅力のフィナーレだが、最終日に注目を集めたのは、内田真礼さんと内田雄馬さんの姉弟声優共演だ。「アイドルマスター SideM」の仲間たちが内田雄馬さんを内田真礼さんの側に押し出すアシストにより、2人の並びが実現。さらに内田姉弟が一緒に歌っていると、上坂すみれさんが内田真礼さんを自分の側に引き寄せるといったような、共演者たちの仲のよさが伝わるやりとりに会場は大いに盛り上がった。

 

最後のアーティストメッセージでは、「Playing The World」の作詞作曲を手がけたZAQさんが「次は、君の出番だよ!」と客席に語りかけた。それは長い間、客席からアニサマを憧れとともに見つめ続け、ステージに立ち、ついにはテーマソングを手がけるまでになった、夢を叶えたZAQさんだからこその実感がこもった言葉だった。

 

(取材・文/中里キリ)

 

●「Animelo Summer Live 2017 -THE CARD-」

2017.08.27.3日目後半セットリスト

M22:無敵*デンジャラス/B-PROJECT

M23:Hungry Wolf(KiLLER KiNG)〜dreaming time(THRIVE)/B-PROJECT

M24:永久パラダイス/B-PROJECT

M25:One In A Billion/Wake Up, May'n!

M26:恋?で愛?で暴君です!/Wake Up, Girls!

M27:Beyond the Bottom/Wake Up, Girls!

M28:Reason Living/SCREEN mode

M29:MYSTERIUM/SCREEN mode

M30:おジャ魔女でBAN²/ミルキィホームズ×SCREEN mode(MILKY mode)

M31:ギミー!レボリューション/内田真礼

M32:+INTERSECT+/内田真礼

M33:オリジナル。/TrySail

M34:adrenaline!!!/TrySail

M35:oath sign/LiSA

M36:だってアタシのヒーロー。/LiSA

M37:Catch the Moment/LiSA

M38:Rising Hope/LiSA

M39:TESTAMENT -Aufwachen Form-/水樹奈々

M40:Destiny's Prelude/水樹奈々

M41:Invisible Heat/水樹奈々

M42:UNLIMITED BEAT/水樹奈々

M43:Playing The World/アニサマ2017出演アーティスト

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