5年間のお待たせ！　実力派バンド la la larksが、待望の1stアルバムをリリース

5年間のライブの蓄積が、「Self」を完成させてくれました

── 「loop」「たりない」「さよならワルツ」が並んだアルバム中盤は、シングル曲のイメージとは違う、女性的な印象がありました。

内村　「loop」と「さよならワルツ」は、周囲の女性スタッフに評判がいいんです。

── 「さよならワルツ」は、「シュワシュワシュワ パチパチパチ」とか、擬音が多く使われていて、特徴的な歌詞ですよね。

内村　繰り返す言葉を入れたいと思って、擬音の部分から先に考えていきました。最初に、炭酸を飲んでいる感じを出したいなと思って、「シュワシュワシュワ パチパチパチ」がメロにハマって。そうしたら、お酒のグラスを持って、部屋でひとり踊っている姿がイメージできたんです。なぜ踊っているんだろうと思ったら、恋人が帰って来ないからだと。炭酸からお酒、お酒からダンス、ダンスから失恋と連想して、歌詞を書いていきました。

── 歌詞を書くうえでは、最初のインスピレーションが大事ということでしょうか？

内村　メロディが呼んでいる言葉があって、ここはこの言葉だなとスッと出てくる時が一番いいですね。それをもとにストーリーを組み立てて、全体の歌詞ができ上がっていくんです。「たりない」は、私がメロディを作ったので、歌詞とメロが同時に出てきました。それをデモにして江口さんに聞かせたら、「アレンジがダサイ」と一蹴されたんですけど（笑）。

── それはシビアですね（笑）。アルバムに収録されている「たりない」は、ゆったりとしたリズムが印象的で、とても大人っぽい曲だと思いましたが。

内村　リアレンジされて、私が作った原曲から、リズムはかなり変わったんです。

── アルバムの終盤も印象に残りました。「Reset」「Self」というラスト2曲は、とても明るい曲調なんですよね。

内村　「Reset」はアルバム用の新曲ですが、ずっと前から1コーラスだけのデモがあって。あっけらかんと明るい曲だったので、la la larksとして率先してやるタイプじゃないなと思って、ずっと眠らせていたんです。そんな中、ターキーさんがこの曲を気に入っていて、いつか絶対にやりたいと。

── それで、アルバムのためにきちんと作ったということですね。

内村　でも、底抜けに明るい曲なので、デモの方向性で作ってしまうと、他の曲から浮いてしまうんですよね（笑）。江口さんががんばって、かっこいい方向にアレンジしていました。芯の強い明るさを持った曲になったと思います。

── ラストの「Self」と並ぶと、すごくいい流れだと思いました。

内村　「Self」はライブの定番曲です。以前、デモバージョンをライブで配布したことがあるんですが、それより進化した形になっています。特徴的なのは始まり方と終わり方で、ライブで演奏するバージョンそのままなんです。ライブで5年間演奏してきて、ここまで育ってきたという印象が強い曲ですね。

── お話をうかがっていると、5年間の活動があってのアルバムということが、よくわかりました。

内村　そうですね。メンバー同士にしても、レーベルとの関係性にしても、5年やってきたからこそ到達できたアルバムだと思います。本当にやりたいことが心ゆくまでできた、幸せな1枚です。

── 11月からは、「Culture Vulture」の全国ツアーが始まります。

内村　初めて訪れる土地もあり、ワクワクしています。la la larksに初めて触れた方にも、今までずっと聴いてくださった方にも、感謝の気持ちを伝えられるライブにしたいと思っています。ファンの方々はみんな、アルバムの完成を心待ちにしてくれていて、ライブで「アルバムを作ります」と発表した時は、涙ぐんでいた方もいて。本当に待たせてごめんねという気持ちも込めて（笑）思いっきりいいツアーにしたいですね。

la la larksプロフィール

Vo.内村友美（ex. School Food Punishment）
Key./Gt./ Cho.江口亮（Stereo Fabrication of Youth , MIM）
Gt.三井律郎（THE YOUTH , LOST IN TIME）
Ba.クボタケイスケ （ex.Sads）
Dr.ターキー（ex. GO!GO!7188）

School Food Punishmentのボーカルであった内村友美を中心に、坂本真綾、ポルノグラフィティ、LiSA、さユり、いきものがかりなど数多くのアーティストのアレンジャー・プロデューサーとして活躍する江口亮をはじめ、アーティスト・ミュージシャンとして確固たるキャリアを有するメンバー5人が集まり、2012年に結成されたモダン・ポップ・ロック・バンド。
ライブを中心に活動しながら、2014年6月4日に1stシングル「ego-izm」を、2015年7月29日に2ndシングル「ハレルヤ」をリリース。今回、結成5年目にして、1stアルバム「Culture Vulture」を完成させた。



■1stアルバム「Culture Vulture」

〈収録曲〉
01. Massive Passive
02. 色彩 -Album Ver.-
03. ハレルヤ（TVアニメ「空戦魔導士候補生の教官」ED）
04. end of refrain
05. loop
06. たりない
07. さよならワルツ
08. Q And A -Album Ver.-
09. 失う
10. ego-izm (TVアニメ「M3～ソノ黑キ鋼～」ED)
11. Reset
12. Self

〈初回限定盤DVD〉
01. 「Massive Passive」Music Video
02. 「ハレルヤ」Music Video
03. 「ハレルヤ」Studio Live映像

インフォメーション

●1stアルバム「Culture Vulture」リリース記念イベント

2017年9月18日（祝月）13:30集合／14:00スタート
会場：タワーレコード渋谷店B1F「CUTUP STUDIO」
内容： ミニライブ＆特典会（メンバーより缶バッジをお渡しします）
イベント入場券配布対象店：タワーレコード渋谷店

参加方法：対象店舗にて、「Culture Vulture」初回限定盤、通常盤のいずれかの購入者に、先着で「整理番号付入場券」を配布。当入場券にて、ミニライブと特典会に参加可能。

詳細はタワーレコードのHPにて。http://tower.jp/ 


●1stアルバム「Culture Vulture」リリースツアー 「C.V.C」

2017.11.3（金・祝）　東京・渋谷 WWW　open/17:00 start/18:00
2017.11.5（日）　愛知・名古屋 ell.FITS ALL　open/17:00 start/17:30
2017.11.7（火） 大阪・梅田 Zeela open/18:30 start/19:00
2017.11.10（金） 福岡・天神 the voodoo lounge open/18:30 start/19:00

詳細は、5周年記念サイト http://www.jvcmusic.co.jp/flyingdog/lalalarks/5th/ にて

（取材・文／鈴木隆詩）