高垣彩陽ニューシングル「Futurism」「今を刻むうえでも大事な1枚に」

2017年08月01日 12:000

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高垣彩陽の11thシングル「Futurism」はTVアニメ「戦姫絶唱シンフォギアAXZ」のエンディング主題歌である表題曲、カップリング曲ともに彼女自身が生きてきた中で感じたことがらや、ごく最近の思いが落とし込まれた内容になった。インタビューでその具体的なエピソードを語っていただいたところ、実に高垣彩陽らしい考えが底に込められていると感じられた。今の彼女がこの1枚にどのように刻まれたのかをぜひとも聴いてほしい。


その選択を選んだからには精一杯生きたい。作品と人生が重なったテーマ


── タイトルトラック「Futurism」は「戦姫絶唱シンフォギア」シリーズ第4作の「~AXZ」の主題歌です。同一TVシリーズの主題歌を4作つづけて歌うことについてはどんな思いでしょうか?

高垣 シリーズの4期・5期が一度に発表になり、自分のどこかにシンフォギアがあるという感じではいましたが、歌わせていただくということを約束されていたわけではなかったので、正式にお話をいただいた時には安心感とともに感謝する気持ちがありました。今回、シリーズで初めて楽曲会議の席に呼んでいただき、そこで「これまで3作歌ってきてチャレンジしてみたいことはありますか?」と尋ねられたんです。シンフォギアは歌と作品の結びつきが非常に強い作品なので、そこで私が意見を求められたことに多少とまどいつつも、「ダンサブルで疾走感のある格好いい感じがシンフォギアらしさだと思いますが、そこに歌い上げる部分も入れるのはどうでしょうか?」と答えました。そうして作っていただいた今回の楽曲は、歌で始まってシンフォニックなサウンドが鳴り、ものすごいたくさんのリズムで疾走感のあるビートを刻んでいくという形になりました。

── 歌詞と曲から未来志向のテーマが見えます。

高垣 歌詞は1作目からずっと書いていただいているmavieさんで、音楽はもちろん藤田淳平さんというこれまで通りのタッグでしたので安心して臨めました。「Futurism」という曲のタイトルもmavieさんがつけてくださいました。今回のシリーズのテーマのひとつが「正義の選択」というもので、それぞれのキャラクターが決断を迫られた時に取った行動が正しかったのかどうか、後で苦しむという展開があります。歌詞を読むとそこを盛り込んでくださったのかなと思います。それはキャラクターに限らず、「あの選択は正しかったのかな?」と考えることは誰しも日常的にあることだと思うので、作品のストーリーに寄り添いながらも、聴いていただく方にも当てはまる気持ちなのではないかと思います。

── 高垣さんにとって、これまでを振り返って大きな決断だったと思うことは何ですか?

高垣 私は大学生の時に現在の事務所のオーディションに応募したのですが、もしあの時に用紙を送らなかったら今あるものはすべてなかったのではないかとか、もしかしたら何か違う形でこの世界にいたかもしれませんが、少なくとも今の自分ではありませんし、これまでの楽曲も生まれていなかったでしょう。それらはすべてご縁によるものなのですが、振り返ったときには「こうだったらよかったのに」と思うよりも「この道でよかったな」と思うことのほうが多いですね。遠回りしたかなと思うようなことも、きっといつかは「あれでよかったんだ」という日が来ると思える経験は、私自身にもあります。音大に入学したときにはすでに役者・声優をやりたいという希望がありました。音大に入ったきっかけも母が「音大で学ぶことがいつか声優になった時に武器になるんじゃない?」と言ってくれたことだったので、在学中に演技の学校も同時に通おうと思っていたのですが、結局、音大がすごく忙しくて何もできなかったんです。その時に「お芝居がしたいという目標があったはずなのに、これは遠回りをしているのかも」という思いを抱いたことがありました。でも昨年、個人としてオーチャードホール公演もやらせてもらったときに「遠回りかもと思った日々もまったく遠回りではなかったし、この日のために必要だったのかな」と思えたんです。

── そういう経験をしていらっしゃるから、たとえまた遠回りかもと思うようなことがあっても、いつかしかるべきタイミングでかなうかもしれないと信じられる。

高垣 学生の方だったら受験がそれに当たるかもしれません。私たちも日々オーディション結果に一喜一憂していますし、どうしてもやりたいと思った役柄に縁がなかった時にはすごく落ち込みます。でも、もしかしたらこの時間に自分にとってもっといい縁のものに出会えるのかもと思ったりもします。人間同士でも出会いと別れがあって、別れがあった後に新たな出会いがあったりすると、「あの別れってこのためだったんだ」と実感することもあったので、間違っているかもと一瞬思ったとしても、それが正しいかどうかはこの先の道でわかるんじゃないかなと思います。

── 歌詞からそうした思いが読み取れ、重ねることができるわけですね。

高垣 mavieさんが書いてくださったこの歌詞にはいろんなメッセージがあり、そこには「過去は変えられないし、選択したことが正しいか間違っているかはわからない。でも、選んだほうがたとえ間違っていたとしても、選んだからにはそれを正しい道にしていくために、選んだ道を精一杯生きて行くしかないんだ」という、ひとつの強い希望が込められています。mavieさんが歌詞を書いたときに「きっと高垣さんもそういう風に生きている人なんじゃないかな」と言ってくださっていたそうで、それがすごくうれしかったです。まさに私はそんな風に生きたいなと思っていたので、mavieさんからのお手紙のように思えて、とても大切な曲になりました。

── 普段から言葉にしているよりも、歌を通じてそう思っていただけるとよりうれしさが増しますよね。

高垣 そうなんです。mavieさんはデビューシングルのカップリングからご一緒していますが、書いていただくたびに私以上に私のことをわかっているんじゃないかというくらいの言葉を返してくださるんです。私の中で明確になっていなかったものが、歌詞になったら確かにこういうことだという答えをくださいます。「Futurism」も、「人生の中で選択していくことは痛みを伴うけれども、選び取ったからにはそれを正しくするために精一杯選んだ道を生きていく」という宣言のような歌になったと思います。

── 事前の打ち合わせで、歌い上げるというご希望を出されたとおっしゃいましたが、実際の歌入れの様子はいかがでしたか?

高垣 自分で言ったからにはそれを実現せねばという思いがありましたし、しかもイントロなしで歌い上げから始まるので、レコーディングの最初はすごく緊張しました(笑)。ちょうどミュージカルの公演期間中の収録で、毎日そちらの歌を歌っていたので、久々に高垣彩陽としてのレコーディングに構えるところもありつつ、細かくディレクターさんと打ち合わせをして臨みました。

── 歌っていて特に印象的だったところはどこでしょうか?

高垣 頭の「きっと」を歌い上げたところで音数が増えてリズムが入ってくるとところは気持ちよくもあり、最初に聞いた時に一体何の音がいくつ鳴ってるんだろうと思うくらい、一瞬ノイジーのように聞こえる仕掛けの音楽になっていて、やっぱり藤田さんはすごいなと思います。mavieさんもシンフォギアのシナリオを先にお読みになって今後出てくるセリフや展開を歌詞の中に散りばめてくれているそうなんです。毎回そうなんですが、レコーディングのときよりもアフレコを進めていくと、「あの歌詞はこのシーンを指しているのかな」と思ったりして、ストーリーを追うごとに曲が深まるので、そういう風にストーリーと照らし合わせて歌詞を読み取っていただくのも楽しみ方のひとつかなと思います。

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