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可愛いルックスと社会的テーマのギャップ
── 好きなキャラクターは誰ですか? 瀬尾 イチオシは、オズピン学長です。私は竹宮惠子先生の「地球へ…」という作品に登場するソルジャー・ブルーというキャラクターが原作でも、恩地日出夫監督の劇場アニメでも大好きなんですけど、オズピン学長もソルジャー・ブルーのように姿が見えなくなっても皆を導いていく指導者であり、長老である気がしているんです。
── ルビーの保護者でもあるクロウ叔父さんはいかがですか? 瀬尾 (まだ日本語吹き替えされていない)VOLUME 4まで見たら、クロウ叔父さんもかなりカッコいいんです。ずっとオズピン学長が好きだったので、ちょっと困ってしまうぐらい(笑)。日本語吹替版では平田広明さんがクロウ叔父さんを吹き替えていますから、魅力倍増ですね。
── 平田さんがアニメっぽい話し方をしないところが、またいいんですよね。 瀬尾 そうなんです。「RWBY」は、最初は日本のアニメ風だと思っていたんですけど、スクールカーストや人種差別もテーマとして扱われますし、プロの軍人も出てきます。だから、アニメではなく海外映画のつもりで翻訳しています。
── 特に好きなシーンはありますか? 瀬尾 VOLUME 3で、ワイスが召還獣を呼び出すシーンです。戦いの中、ワイスがハッと見上げると、彼女の召還獣の片腕だけが空中から現れている……あのシーンは音楽も素晴らしいし、何度見ても泣けます。あと、VOLUME 2のダンスパーティーで、ジョーンがドレスを着て踊るシーンもすごくいいですね。ダンスパーティーという文化は日本にないので、海外ドラマっぽいんです。ヤンがブレイクを説得してダンスパーティーに誘い、約束どおり一緒に踊るシーンも、とてもかわいらしい。VOLUME 1では、ブレイクが自分の過去を語るシーンが好きです。かつて黒人たちが戦った公民権運動を連想させられて、ウルッときます。
もうひとつ、VOLUME 2の冒頭でルビーたちが食堂をメチャクチャにして遊んでいるのを見て、「今の彼らはまだ幼い。子供時代を楽しませてやろう」とオズピン学長が静かに話すシーンも好きです。彼だけは、物事のすべてを見通しているんですよね。
── これから「RWBY」を見る人たちにお勧めしたいポイントはどこですか? 瀬尾 まず、アクションとドラマが絶妙のバランスで成り立っているところです。それと、女の子のかわいらしさ。アメリカのアニメだと、かわいいキャラクターでも絵柄にクセがあって苦手な方もいると思いますが、「RWBY」の女の子たちのルックスは日本人になじみやすい。それでいて、アメリカらしい文化や社会的なテーマが、たくさん盛り込まれている作品なんです。
(取材・文/廣田恵介)