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シリアスな朗読劇から情熱的なライブへ!
下野さんのタレント性を堪能したトークコーナーから一転、役者としてのポテンシャルの高さを見せ付けてくれたのが、続く「朗読劇」コーナーだ。
演劇を初めて見た感動を忘れられなかった少年が、夢を追いかけ憧れの劇団に入団。そして初めて演劇を見た思い出の劇場に凱旋し、当時の恩人に恩返しをする……。そんな内容の朗読劇「Running High」は、シェイクスピアの名ゼリフが朗読のタイミングでスクリーンに流れるという演出もさることながら、体ひとつでさまざまな役を演じ、また声だけでなくステージの端から端まで移動するなど、全身を使った演技を見せる下野さんの姿が何よりも印象的であった。
まさに「声優」下野紘の面目躍如といったところだ。
そして朗読劇の主人公と、下野さん自身がシンクロしたかのような最後のフレーズが読み上げられると、それまで会場を包み込んでいた緊張の糸を断ち切るかのように、激しいバンドサウンドが鳴り響き、ここから怒涛のライブコーナーがスタートした。
ライブコーナーのトップを飾ったのは、朗読劇のタイトルでもある最新シングル「Running High」。朗読劇のエンディングテーマのようでもあり、それまでの朗読劇が楽曲の壮大なプロローグでもあるような……。そんなシアトリカルな演出に、観客のボルテージも急上昇!
力強い生バンドの演奏をバックに、観客と力強いコール&レスポンスを繰り広げる下野さんであった。
誰もが予想していなかった演出でライブコーナーをスタートさせた下野さんだが、本人もこの演出が成功するかどうか不安だったそうだ。1曲目を歌い終え、最初のMCでは非常に緊張していたことを告白。しかし、自身がアーティスト活動をする中で、歌手としての自分と役者としての自分に線引きをしていた自分を、いつしか恥ずかしく思うようになったことから、この垣根を飛び越えるべく、今回のような演出をどうしてもやりたかったそうだ。
そんな熱い思いに、観客も大きな拍手と声援で応えるのだった。
続く「ONE CHANCE」では、ハードなロックサウンドに乗せて全力で熱唱。バンドメンバーもステージ前面に躍り出て、力強いパフォーマンスを見せてくれる。
「COLORS」「約束」とファンの心に寄り添うようなやさしい曲で、会場の空気をクールダウンさせたところで、今度はアコースティックアレンジした「beyond…」「リアル-REAL-」を披露。いつも若々しさにあふれる下野さんだが、ここではちょっぴり渋さを感じられたのは気のせいだろうか。大人っぽい表情と歌声で観客を魅了した。
「緊張したー!」
じっくりと聴かせるアコースティック曲を歌い終え、思わず声を上げる下野さん。
今度はタオルを振り回しつつ観客席と一体になって盛り上がれるパーティーチューン「Pleasure」で、再び会場を盛り上げる。そしてこの熱気をさらに爆発させるように、先ほどアコースティックアレンジで披露した「リアル-REAL-」を、今度は原曲準拠のバンドサウンドで披露。
やはり思い出深いデビュー曲ということで、下野さん自身はもちろんファンにも特別な曲なのだろう。この日一番の熱気に包まれ、ライブ本編はいったんフィナーレを迎えた。