架空の90年代アニメをプロデュース&主題歌を歌唱! 19年ぶりのCDリリースで注目を集める声優・岡本麻弥ロングインタビュー

2017年04月25日 10:360

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麻宮騎亜さんと行ったラーメン屋で熱いSFが生まれた

 

―― 岡本さんご自身は90年代のアニメに何か特別な思い入れがありますか?

 

岡本 それはもちろん。90年代のアニメとは言っても、前半と後半でもだいぶ違うでしょうが、総じて今のアニメとは違う熱というか、元気があったように思います。まだセル画でアニメが作られていたし、1年という長さで作ることも多かった。OVAというものも増え始めた時代でした。当時のアニメは子供が見るか、すごく好きだという方たちが見る世界でしたよね。

……私、元気のある男の子が戦ってる姿を描きたいんです。だって、カッコいいじゃないですか。お前が地球を守れ、みたいに言われて男の子が戦うのって。とは言え、戦うことがいいということではなく、夢を見たり、ワクワクしたり、冒険したりするのがいいなということです。

 

――熱い作品がお好きなんですね。

 

岡本 90年代風ならそれができるかなって思いますし、アニメファンの皆さんもそういうものを求めてる部分はあるんじゃないでしょうか。やっぱり「ガッ」とくる主題歌があって、カタルシスを感じるストーリーを楽しむ、といった部分は絶対本能的に持ってると思うし、男の子にはそういう作品で元気になってほしいんですよね。

今回の「ファム・ファタール」は、私が女性ということもあって女性主人公ではありますが、「雷神八系」ということで最終的には8体の雷神が出てきて、その中には男の子キャラもいます。

 

―― 本作はどういう世界観なんですか?

 

岡本 架空の2017年が舞台です。「ガンダム」で言うモビルスーツのような存在として「ミュール」と呼ばれるロボットが存在していて、「ミュールファイト」というミュール同士でのバトルもある世界。タイトルにある「-ZANAM-(ザナム)」はミュールの機体の名前です。私の演じる主人公は 「カノン・J・草薙」という剣の使い手で、ミュールファイトの戦士なんです。

 

―― おお、それっぽい! そういった設定は岡本さんとドラゴンさんで考えられたんでしょうか?

 

岡本 大体はそうですけど、実は麻宮先生からいただいたアイデアも入っています。最初、物語の舞台は2~300年後の未来という設定をドラゴンが適当に決めたんですけど、「300年後の地球」という設定にピンときてなかったんです。

それが麻宮先生との打ち合わせの後、一緒にラーメン食べに行った時に、麻宮先生が「麻弥ちゃん、これ本当に面白いよ。でもね、舞台を現代にしたほうがいいよ」って言ってくださったんです。ご自身の作品もアニメ化されているその道のプロから言われたのは大きかったですね。

それと、最初ドラゴンが考えた話は宇宙で活躍する内容だったんですが、麻宮先生は「それを現代の建物とか使ってやったほうがいい」ともおっしゃって、私はその両方をかなえるべきだと思ってがんばって設定を考えたんです。

で、物語の舞台は結局架空の2017年にして、そこに地球と火星が登場するんです。カノンは火星にいて、雷神は地球から来ます。この地球はムー大陸やアトランティス大陸が沈まずに古代文明などが続いた、私たちの知る地球とは違う発達を遂げている地球なんです。でも核戦争が起こったり、巨大隕石などの衝突といった災害があったりして、大気が吹き飛んでいる。その結果、人類は地下に潜った人たちと、それ以前に火星をテラフォーミングして移住した人たちの2つの勢力に分かれていて、その火星が今の2017年の地球と同じような状態なんです。

そしたら人類は、きっと地球を甦らせようとしますよね。そうするとテラフォーミングに成功してる火星と手を結びます。火星は、昔ながらの職人文化や伝統、精神論などを地球から引き継いでいます。そういったものがからみあっていろいろドラマが生まれて、地球は誰のものだ、という話になっていくんです。

 

――本格的なSFですね。

 

岡本 ワクワクするでしょ? ビジュアル的にもカッコいい絵が浮かぶじゃないですか。やっぱり麻宮先生は絵のイメージから伝えてくださるので、それをかなえるんだったらこうかなっていう設定です。もっといっぱいあるんですよ。それはまたおいおい……。

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