【犬も歩けばアニメに当たる。第23回】「うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEレジェンドスター」は、これまでとここが違う!?

アキバ総研 | 2016年11月03日 11:00
【犬も歩けばアニメに当たる。第23回】「うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEレジェンドスター」は、これまでとここが違う!?

心がワクワクするアニメ、明日元気になれるアニメ、ずっと好きと思えるアニメに、もっともっと出会いたい! 新作・長期人気作を問わず、その時々に話題のあるアニメを、アニメライターが紹介していきます。

 

さて、いよいよ始まりました、シリーズ最新作「うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEレジェンドスター」。

 

2011年7月に放送された第1期から5年を経て第4期まで来て、人気はやや落ち着きましたが、男性アイドルものとしての知名度はやはりトップクラス。第1話から安定の味わいを出していますが、そのいっぽうで、どうも第4期はこれまでとは違う様子……!?

 

アニメで「うた☆プリ」を知り、第1期から見てきた筆者が、第4期は「ここが違う!」と感じるところと、期待する見どころをご紹介します。


「マジLOVE」は、プリンスたちのアニメ・ミュージカルだ!


アニメ「うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE」シリーズは、女性作曲家の七海春歌とアイドルユニット「ST☆RISH」のふれあいと成長を描いてきた。

原作が、アイドル候補生との恋愛を楽しむ、女性向けの「乙女ゲー」であること。そしてアニメが、1話1本登場する楽曲(すべてこの作品のための新作)をテーマにした「ミュージカル」であることから、ストーリーはさほど複雑なものではなかった。

そう、「ミュージカル」だ。

舞台をいろどるのは、華やかで魅力的なイケメンや美女の歌とパフォーマンス。ストーリーはシンプルだが、むしろそれがふさわしい。見せ場は歌であり、ダンスであり、登場人物が突然歌いだすのもお約束。感情を歌に乗せて熱唱されると、心が熱くなる。ときには観客も一体となって盛り上げる……。

したがって、「うた☆プリ」も、本編にファンのドギモを抜くような意外性はない。最初の放送からずっと、「うた☆プリ」の各シリーズは、まず第1話で春歌を中心にプリンスたちの顔見せから始まる。そして、第2話でシリーズの方向性が示され、第3話からメンバーのエピソードが1人ひとり、楽曲に乗せて語られていく。各話のタイトルは、基本的にその話数で歌われる曲のタイトルだ。

第4期の「うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEレジェンドスター」も、そのようにして始まった。一見、いつもの「マジLOVE」シリーズと同じように。

しかしそれでいて、4期は何かが違う。そんな違和感が、1話から感じられた。


エンディングテーマのダンスはどこいった?


4期が始まって、最初に「あれ?」と思ったのは、いつも最初に登場していたエンディングテーマのステージの映像が、今回はなかったことだ。

エンディングテーマ「マジLOVEレジェンドスター」は、これまでの「マジLOVE1000%」「マジLOVE2000%」「マジLOVEレボリューション」がコンサートで会場を沸かせるタイプのノリノリの曲だったのに対して、曲調がやや穏やかな、締めくくりの1曲っぽいものになっている。

エンディングの映像も「ST☆RISH(スターリッシュ)」のダンスではなく、「QUARTET NIGHT(カルテット・ナイト)」と「HE★VENS(ヘヴンズ)」も加わった18人の日常を、穏やかに見せていく構成だ。

宮野真守が歌うオープニングテーマ「テンペスト」の映像のほうも、学生時代の春歌と7人(黒猫も画面のすみっこに隠しキャラのようにいるよ!)を回想するイメージになっていて、ひどく懐かしいいっぽうで、なにやら胸がざわめく。

これは、ひとつの区切りがやってくる予感なのだろうか? 答えはたぶん、このシリーズが終わるときにわかるのだろう。

1話で見られなかったダンスシーンだが、デュエットプロジェクトが無事終わったあかつきには、3つのユニットが三つ巴で競い合う決戦ライブが行われるはずだ。

今までのシリーズでは、ライブシーンという一番おいしいところを1話で見て、さらに毎週エンディングでも目にすることができたけれど、今回は最後のお楽しみにとっておかれているのではないだろうか?

劇中の観客と同じく、テレビの前の私たちも、オンエアで初めてステージを目にすることになるのかもしれない。そう考えると、この先がとても楽しみになる。


「トキヤ」から始まり「音也」で締める?


「ST☆RISH」のエピソードの見せ方についても、「あれれ?」と思うところがあった。

「ST☆RISH」の7人のプリンスたちのトップにクレジットされるのは、一十木音也(いっときおとや)だ。しかしテレビアニメの「マジLOVE」シリーズでは、一ノ瀬(いちのせ)トキヤの存在感が大きかった。エピソードではトリを務め、テーマを語る。キャストの宮野真守がオープニングテーマを歌うためか、オープニングでも出番が多い。

そのトキヤが、今回の4期「レジェンドスター」では、早々に3話に登場した。

今作では、スポーツの祭典「SSS(トリプルエス)」のオープニングアーティストの座をかけて、「ST☆RISH」と先輩ユニット「QUARTET NIGHT」、ライバルプロダクション所属の「HE★VENS」の3つのユニットが、決戦ライブで三つ巴で競い合う。

その決戦ライブまで、「ST☆RISH」とライバルユニットの「HE★VENS」が互いに高め合うために、「デュエットプロジェクト」が組まれた。

「ST☆RISH」と「HE★VENS」のメンバーひとりずつが組んで、新曲でデュエットする。また、本編に合わせて劇中歌が、順次「デュエットアイドルソング」としてリリースされていくが、この順番が、おそらく本編エピソードの順番でもある。

ということは、7人の中で最後に来るのが、一十木音也とライバル・鳳瑛一(おおとりえいいち)のエピソードのはずなのだ。

ここに、今回のシリーズのひとつの仕掛けがあると思われる。



明るく前向きな中に実は影もある音也


トキヤが理論重視の努力家の天才なのに対して、音也は、天性のセンスを持ち、感性を大事に生き生きと歌う感覚派。いつも笑顔で、仲間を照らす存在だ。

けれど、その明るさとはうらはらに、実は両親がなく施設で育ったという経歴が、テレビシリーズでも明かされている。

もともと、「ST☆RISH」の7人は、原作ゲームのそれぞれのルートでは「主人公」なので、1人ひとりが、主人公でもおかしくない背景と陰影を持っている。テレビシリーズで明かされていない設定も多々ある。そのことを久々に思い出した。

となれば、音也を中心としたひと波乱が期待できるのかもしれない。

クライマックス直前のエピソードは、いつも少し、たっぷり描かれる。音也が、そして音也を通して「ST☆RISH」が、少し掘り下げられる展開があるのではと、ちょっと期待してしまう。


「ST☆RISH」が「HE★VENS」を変える?


デュエットプロジェクトは、ひと組ずつ順番に進行中だ。

シャイニング事務所所属の「ST☆RISH」と、レイジングエンターテインメント社所属の「HE★VENS」は、社長同士が敵対しているライバルユニットだ。

さぞかし「HE★VENS」はえらそうでイヤな奴らなんだろうと思っていたし、いろいろ問題児ぞろいなのだが、どっこい、始まってみたらなんだかそれぞれにかわいい連中だということがわかってきた。

そしてどうも見ていると、「ST☆RISH」にはもうブレがない。仲間と一緒に歌うために、もっと仲間たちと上を目指すために、全力で「HE★VENS」とのデュエットプロジェクトを成功させようと打ち込んでいる。

結果として、「ST☆RISH」が「HE★VENS」を、一緒に歌うことで癒し、力づけ、新たな道に導いているようにさえ見える。

そして、嫌味にみえた「HE★VENS」も、なんだかんだ家族的な仲のよさがあって、見ていると憎めなくなってくる。

この「ST☆RISH」と「HE★VENS」の交流の果てにあるものは……? 「HE★VENS」にも思い入れをさせたところで、何事かが起きるのかも。

「HE★VENS」が歌う新曲のリリースも決定した。2期で登場した「HE★VENS GATE」に続く新曲を、早く本編で聴きたいものだ。


プリンスたちの笑いと涙と感動を楽しみつくそう


ダンスシーンはなかったけれど、そのいっぽうで、やはり第1話は気合が入っていた。春歌を、3ユニット総勢18名のプリンスたちが、リムジンやトレーラーや輸送機で(!)歌いながら会場までエスコートする曲「夢を歌へと…!」は、なんと長尺5分40秒! 音楽とともに次々とステージが華やかに変わり、曲調が変わり、メンバーが変わって思いが歌い継がれる。これがひとつのつながりの1曲だというから、本当にミュージカルを見る楽しさだ。

イケメンキャラ勢ぞろいの「うた☆プリ」は、同時に笑いあっての「うた☆プリ」だ。原作ゲームが懐深いというのかなんでもありというのか、ツッコミどころ満載の謎設定が多いこともあり、笑いと常に背中あわせだ。

美しくて真剣だからこそ、プリンスたちは笑いを誘う。それぞれがやっていることは大真面目なのに、展開の強引さから、ときには、カッコよさまで笑いに変えて、ファンの全力のツッコミを誘う(最強は、1カットでも笑いを持っていくカミュだろう!)。

プリンスたちが勢ぞろいしたところを見ているだけでも、いろいろなことを思い出したり、新たに想像したりしてわくわくできるのは、ここまでの長い積み重ねがあったからだ。

見せ方のスタイルが完成し、大きなひと区切りになる予感の4期で、1話1話を、そしてエピソードの1つひとつを、笑ったりほろりとしたり、ぐっときたりしながら、楽しみつくそうと思う。


(文/やまゆー)
(C) UTA☆PRI-LS PROJECT

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